文学・芸術との対話
現在、70件登録されています。
Page  1 | 2
  1. 推薦者 : 畠山 美緒   (事務局・職員)

    謎解き青春図書室ミステリー

    本と鍵の季節 / 米澤穂信. - 集英社, 2021   北大ではどこにある?

    堀川次郎、高校二年で図書委員。不人気な図書室で同じ委員会の松倉詩門と当番を務めている。

    開かずの金庫、テスト問題の窃盗、亡くなった先輩が読んだ最後の本──
    図書室に持ち込まれる謎に男子2人が挑む、謎解き青春図書室ミステリーである。

    登録日 : 2022-03-10

  2. 推薦者 : 畠山 美緒   (事務局・職員)

    スクールカーストの実態とは。

    石黒くんに春は来ない / 武田綾乃. - 幻冬舎文庫, 2019   北大ではどこにある?

     スキー教室が開催されている最中、石黒くんが意識不明の重体で発見された。学校の女王・京香に告白し振られ、クラス全員に失恋をバラされたショックによる自殺未遂かと思われた。しかし、学校は一貫して無視。だが半年後、名ばかりの偽善グループライン「石黒くんを待つ会」に、病院で眠り続けているはずの本人が参加し大混乱に陥る。一体どういうことなのか??
     弱肉強食だった教室の生態系が崩れ出す。スクールカーストの実態を体感せよ!

    登録日 : 2022-03-10

  3. 推薦者 : 畠山 美緒   (事務局・職員)

    貧困女子のリアルとは―――

    神さまを待っている / 畑野智美. - 文藝春秋, 2018   北大ではどこにある?

    大晦日、ホームレスになった―――

    文房具メーカーで派遣社員として働く四大卒の女性・二十六歳の水越愛。
    派遣期間の終了とともに正社員になるはずだったが、会社の業績悪化で職を失 う。正社員雇用を目指して必死に求職活動をするが、うまくいかずホームレスに なってしまう。
    漫画喫茶に寝泊まりしながら日雇いの仕事でお金を稼ぐ日々。そんなある日、漫 画喫茶で出会った女性から「出会い喫茶」の勧誘を受ける―――

    コロナ禍の今、ぜひ手に取ってみて欲しい小説だ。

    登録日 : 2022-02-04

  4. 推薦者 : 畠山 美緒   (事務局・職員)

    少女の死が語るものとは―――

    その日、朱音は空を飛んだ / 武田綾乃. - 幻冬舎文庫, 2021   北大ではどこにある?

     ひとりの少女が、学校の屋上から飛び降りた―――読者に衝撃的な事実を突きつけるところから、物語は始まる。彼女の名前は川崎 朱音(かわさき あかね)。彼女はなぜ空を飛んだのか。彼女の身に一体何があったのか。
     それを解き明かすは、彼女を取り巻く6人の生徒たち、そして朱音本人である。
     各章の冒頭には、学校から配られたいじめに関するアンケートが掲載されており、その回答者のフィルターを通して、朱音との関係や彼らの日常が語られていく。教室という空間をさまざまな角度から照らすことで、彼らのいびつな関係性が徐々に明らかになる。少女の死が浮き彫りに...   [続きを読む]

    登録日 : 2022-02-03

  5. 推薦者 : 畠山 美緒   (事務局・職員)

    ほろ苦い青春を刮目せよ!!

    青い春を数えて / 武田綾乃. - 講談社文庫, 2021   北大ではどこにある?

     理想と現実の狭間で揺れる“もう子供じゃいられない”、そんな5人の女子高校生が主人公の連作短編集です。
     NHKのコンテストを目指す放送部の物語。エース女子部員の有紗と、あることをきっかけに消極的になってしまった知咲。二人の間の溝は深まるばかり。しかし、そこに純粋な新入部員の唯奈が現れる―――白線と一歩。
     無駄なことはしたくない帰宅部、菜奈。受験に関係のない科目は勉強しないため、いつも一人で生物の補習を受けている。しかし、今回は何故か学年トップクラスの長谷部がいるではないか??彼は、放送部の知咲に感化され、あることを検証しているのだ...   [続きを読む]

    登録日 : 2021-12-23

  6. 推薦者 : 小林 和也   (高等教育推進機構オープンエデュケーションセンター・職員)

    北大図書館に眠る財宝

    四季・ユートピアノ (DVD) / 佐々木昭一郎. - NHKサービスセンター, 1986   北大ではどこにある?

     佐々木昭一郎という偉大なる映像作家の作品は、テレビドラマであったということが災いし、ほとんどソフト化されていない状況です。しかしなんと我らが北大図書館には『四季・ユートピアノ』のVHSがあるではありませんか。 映画は映像、イメージです。だからこの映画について抽象された物語の部分を伝えても何の意味もありません。家族は主人公榮子を置いて皆死んでしまいます。彼女は貧困の中で育ちますが、ピアノの調律師となります。多くの出会いがあり訣れがあります。でも映画は少しも暗くありません。彼女は「音の日記」をつけています。最初に聞こえた音の記憶か...   [続きを読む]

    登録日 : 2018-10-11

  7. 推薦者 : 水本 秀明   (外国語教育センター・非常勤講師)

    ムーミン以外にもトーベ・ヤンソンの著作は多数あり

    島暮らしの記録 / トーベ・ヤンソン文 ; トゥーリッキ・ピエティラ画 ; 冨原眞弓訳. - 筑摩書房, 1999   北大ではどこにある?

    ムーミンシリーズばかりが取り上げられることの多いトーベ・ヤンソンですが、優れた短編小説や随筆もたくさん執筆しており、多くが和訳されています。ムーミンの世界がどのように生まれたか、この本の中にヒントがあるかもしれません。

    登録日 : 2017-06-08

  8. 推薦者 : 池田 文人   (高等教育推進機構・教員)

    ムーミンワールドへようこそ!

    ムーミン谷への旅 : トーベ・ヤンソンとムーミンの世界 / . - 講談社, 1994   北大ではどこにある?

    世界中で愛されるムーミン物語が生まれたフィンランドの魅力とともに、ムーミン物語の奥の深さも感じることができます。フィンランドの美しい景色の写真とムーミン物語の挿絵から、ムーミンたちの住む世界の風景を見て、音を聞き、空気を感じることができます。

    登録日 : 2017-06-03

  9. 推薦者 : 加藤 真樹   (大学力強化推進本部 / 理学研究院・職員)

    生物学をベースにしたムツゴロウさんのSF小説

    海からきたチフス / 畑正憲. - 角川書店, 1973   北大ではどこにある?

    動物王国のムツゴロウさんこと畑正憲氏が初めて書いたSF小説。離島で起きた無細胞生物「ヌル」による不思議な事件の謎に生物好きの家族が挑むサイエンスフィクションです。ムツゴロウさん自身、東京大学で生理学を学んでいたこともあり、細胞生物学の知見をちりばめた謎解きは今読んでみても面白いです。

    登録日 : 2016-11-30

  10. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    「音楽」に対する屈折した思い

    ピアニストのノート / ヴァレリー・アファナシエフ. - 講談社, 2012   北大ではどこにある?

    著者のアファナシエフの演奏を学生時代に聴いたことがある。山田一雄指揮の東京都交響楽団定期演奏会でシューマンの「ピアノ協奏曲」だった。なぜそんな昔のことを覚えているかというと、その時初めて聴いたアファナシエフの演奏が非常に“奇妙”だったからである。「違和感」というのでもない、「斬新」というのでもない、ただ、「こんなふうにシューマンも弾けるんだ」という感覚を抱いたことを今でも覚えている。その後、彼のプロフィールなどを知る機会もあったが、この本を読んでみて昔聴いた演奏とどこか重なり合うような感覚を思い出すことができた。この本は、エッ...   [続きを読む]

    登録日 : 2016-10-08

  11. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    運命の残酷さとは

    ベルリン、愛の物語 : エメーとジャガー / エーリカ・フィッシャー. - 平凡社, 1998   北大ではどこにある?

    これは、第二次世界大戦期のベルリンに生きた二人の女性同性愛者の運命の記録である。そして、彼女たちの1人はナチスの軍人の妻であり、もう1人は密かにナチスの目を逃れて暮らすユダヤ人だった。あとは本書を読んでいただく方がここに下手な推薦文を書くよりも遙かにその事実が持つ運命的な過酷さとそのような状況を生み出す戦争の本質を感じ取れると思う。彼女たち2人だけでなく、ナチス政権下のベルリンに潜伏するユダヤ人青年たちがどのようにして生き延びるかをそれこそ命がけで考え抜く場面を読んだときには胸が凍るような息苦しさを覚えたものである。

    この本はか...   [続きを読む]

    登録日 : 2016-09-25

  12. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    物語はまだ終わらない。

    水滸後伝 / 陳忱. - 平凡社, 1966   北大ではどこにある?

    ここに推薦するのは、『水滸後伝』である。『水滸伝』ではない。まずその点を間違えないようにお願いしたい。『水滸伝』=本編を推薦していないのに『水滸後伝』=続編を推薦するのは無茶苦茶だという批判もあることは承知の上である。ましてや僕は、本編は横山光輝の漫画版で読んだ(だけな)ので、この推薦はなおさら無謀である。しかしそれでもなお推薦するには理由がある。一つには、大方の学生諸君は小説であれ漫画版であれ本編を読んでいる人は多いだろうと想像できること、二つには、続編という位置づけながらそれ自体でなかなか想像力に溢れた活劇として面白い、と...   [続きを読む]

    登録日 : 2016-08-22

  13. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    現代アラブ文学への扉

    バイナル・カスライン / ナギーブ・マフフーズ. - 河出書房新社, 1988   北大ではどこにある?

    『千夜一夜物語』以外でアラブ文学を読んだという人は、おそらくごく少数だろう。現代アラブ文学と聞いてもおそらく作家名もイメージも思い浮かばないと思う。かく述べる僕自身も、自分がエジプトに赴任するまでそれらについては全く知らなかった。ここに挙げる『バイナル・カスライン』とその著者ナギーブ・マフフーズについてもエジプトに行ってから周囲の同僚や学生たちに教えられて知ったのだが、その当時既にこの本を含む「現代アラブ小説全集」は刊行されていた。マフフーズは、アラブ世界初のノーベル文学賞受賞者(1988年)であり、僕がカイロにいたときにはまだ存命し...   [続きを読む]

    登録日 : 2016-05-23

  14. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    長編の魅力ここにあり

    チボー家の人々 / ロジェ・マルタン・デュ・ガール. - 白水社,    北大ではどこにある?

    実は僕は長編小説(特に日本の)を読むのは苦手である。登場人物が多くなるので関係を覚えきれない、というより覚えるのが面倒くさいという怠惰な精神のせいなのだが、その結果として山岡荘八『徳川家康』、中里介山『大菩薩峠』、塩野七生『ローマ人の物語』、埴谷雄高『死霊』と、挫折した作品は死屍累々である。その割に西洋文学の長編はなぜか日本文学ほど抵抗なくダンテ『神曲』、デュマ『モンテ・クリスト伯』、そしてこの『チボー家の人々』は結構夢中になって読めた。特に『チボー家の人々』は第一次大戦期のフランスという一種重苦しい時代を描きつつも主人公とな...   [続きを読む]

    登録日 : 2016-05-13

  15. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    外国語を楽しみつつ学ぶため、まず小説を得意な言語で丸暗記してから、つづいて学習中の言語で読みなおそう

    狼と香辛料 : Spice and wolf / 支倉 凍砂(著)、文倉 十(イラスト). - アスキー・メディアワークス 電撃文庫, 2006-2011   北大ではどこにある?

    外国語を楽しみつつ学ぶ手段のひとつが、まず小説を得意な言語で丸暗記してから、つづいて学習中の言語で読みなおす方法だ。辞書を引く手間がないスピード感、文意を確実に理解できる安心感。

    私は「星の王子様」を英語で暗記し、フランス語で読んだ。

    「星の王子様」では短すぎる、かつ、最初に日本語で読みたい、という諸君に、やや長く、かつ好評な日本語が原作で英訳された作品を紹介しよう。

    漫画・アニメ化もされた、支倉 凍砂(著)、文倉 十(イラスト)の「狼と香辛料」spice and wolf である。賢狼ホロと行商人ロレンスの物語だ。中世ヨーロッパを思わ...   [続きを読む]

    登録日 : 2016-02-21

  16. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    冒険記は面白い!

    世界の測量-ガウスとフンボルトの物語- / ダニエル・ケールマン. - 三修社, 2008   北大ではどこにある?

    この本は、近代ドイツの学術史に屹立する偉人、数学者のガウスと博物学者のフンボルトの知的探求の冒険を描いた作品である。第一章と第十四章でガウスとフンボルトは邂逅するが、それ以外の章は一章ごとにそれぞれの探求の人生が描かれる。異世界に新しい知識と発見を求めて踏み込んでいくことが(単純に)偉業だと考えられていた時代を現代の視点から振り返るどのように表せるか、ということが興味深く読み取れるだろう。

    勿論、小説なので虚実取り混ぜられており、ガウスが哲学者カントのところに非ユークリッド幾何学の発見を告げに行く部分などは完全なフィクション...   [続きを読む]

    登録日 : 2015-08-01

  17. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    waiting for the 2nd edition

    The Billboard Illustrated Encyclopedia of Music: From Rock, Pop, Jazz, Blues and Hip Hop to Classical, Country, Folk, World and More / Paul du Noyer. - Watson-Guptill, 2003   北大ではどこにある?

    The author tackles an enormous challenge: to catalog music. What we should learn as scientists is how to broadly, fairly, and accessibly condense a vast swath of human endeavor. Carl Sagan did it for cosmology. This book attempts to do it for music. The book is out of print, but perhaps soon a 2nd edition might appear. When it does, find it, and learn how to compress large amounts of knowledge into manageable form.

    登録日 : 2015-03-03

  18. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    from seaweed to brass

    Horns and Trumpets of the World: An Illustrated Guide / Jeremy Montagu. - Rowman & Littlefield Publishers, 2014   北大ではどこにある?

    Designers of electronic musical instruments, especially model-based synthesizers, might take a careful look at the detailed inventory of horns and trumpets in this book. The author includes measurements that help model the instrument electronically. We, as scientists, should marvel and be humbled at the sheer effort required in cataloguing a vast array of objects.

    登録日 : 2015-01-28

  19. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    jazz history, one year at a time

    The chronicle of jazz / Mervyn Cooke. - Oxford University Press, 2013   北大ではどこにある?

    This book is relatively up-to-date (the revised edition was published in 2013). The book covers in chronological order the history of jazz up to the present time. A fair amount of images is included (unlike Ted Gioia's book, which is all text).

    登録日 : 2015-01-28

  20. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    a guide book for a journey through jazz

    The Jazz Standards: A Guide to the Repertoire / Ted Gioia. - Oxford University Press, 2012   北大ではどこにある?

    Award-winning Stanford University professor Ted Gioia (who also wrote ''The history of jazz'') explains the songs -- the standards -- of jazz. If you like the book, buy the Kindle version so that you can take it with you to live music events.

    登録日 : 2015-01-28

  21. 推薦者 : 寺沢 浩一   (医学部)

    シャーロック・ホームズの観察

    The complete illustrated Sherlock Holmes / Sir Arthur Conan Doyle. - Omega Books, England, 1986   北大ではどこにある?

    シャーロック・ホームズ全作品がStrand Magazine に掲載された時のSydney Paget らの手になるイラストとともに英語で収録されている。この中で推薦者の特に好んでいるのは、次の3つである。A Study in Scarlet, The Problem of Thor Bridge, and The Adventure of the Lion's Mane.目の前にある問題を解決するためには、知識も有益であるが、観察により推理して結論に至る場合もある。

    登録日 : 2014-08-26

  22. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    バッハを聴くために

    J・S・バッハ / 礒山雅. - 講談社,    北大ではどこにある?

    私事から始めるので恐縮だが、僕の父親は、生前「バッハは何を聴いても同じに聞こえるから嫌いだ」と言っていた。まあ、ギターで「湯の町エレジー」(知らないだろうなぁ)を弾くような父親だったから、バッハにそれほど縁があったとは思えないが、幼少時の僕には結構このことばは刷り込みになってしまい、後年楽器を習うようになってからもバッハは聴くのを避けていたところがある。しかし、チェロを習うようになって「無伴奏チェロ組曲第一番」を自分で演奏してみたとき、一見単純に見える楽譜から実に調和に満ちた曲が立ち現れてくるのに驚き、いかに父親のことばがいい...   [続きを読む]

    登録日 : 2014-06-21

  23. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    偶像破壊の果てに聞こえるものは

    ベートーヴェンとべートホーフェン-神話の終わり- / 石井 宏. - 七つ森書館, 2013   北大ではどこにある?

    近年(だけの現象ではないのかもしれないが)、歴史上の人物像の見直しや新解釈の本が目白押しである(例えば、エヴァリスト・ガロアやレオナルド・ダ・ヴィンチ)。その中で、この本はベートーヴェンの名前の読み方が実は「べートホーフェン」である、というところから説き起こして、よく知られている(らしい)髪の毛を振り乱した眼光鋭い「ベートーヴェン」の肖像が実像とはずれていることに進み、あとはひたすらこれまで語られてきた「べートーヴェン」像を解体して実像を描き出そうとする。その書きぶりは、副題の「神話の終わり」どころかまさに「偶像破壊」といった勢いであ...   [続きを読む]

    登録日 : 2014-03-10

  24. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    The insanely funny author is back!

    Insane City / Dave Barry. - Putnam Adult, 2013   北大ではどこにある?

    Dave Barry is a Pulitzer-winning comical journalist -- or was -- in Miami, Florida. He hadn't written for some time. But he's back in 'Insane City'. Get some laughs and insights on American society.

    Also read 'Dave Barry Does Japan' -- a hilarious and warm-hearted account of Dave, Beth, and Robby traveling for 3 weeks in Japan when Toshiki Kaifu was prime minister. The times have changed and hopefully the Japanese youth are better at rock'n roll and the entire population has lightened up. Or not. Either way, it's a great way to look at yourselves.

    登録日 : 2013-04-12

  25. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    Mirror, mirror, on the wall

    Dave Barry Does Japan / Dave Barry. - Ballantine Books, 1993   北大ではどこにある?

    Dave Barry is a Pulitzer-winning comical journalist in Miami, Florida. In the early 1990s when Dave was working for the 'Miami Herald', Random House (a major publisher) sponsored Dave and his family for a 3-week trip through Japan.

    The result: 'Dave Barry Does Japan' -- a hilarious and warm-hearted account of Dave, Beth, and Robby mesmerized, confused, horrified, and upset in Japan when Toshiki Kaifu was prime minister. The times have changed, the elevator girls are gone, and hopefully the Japanese youth are better at rock'n roll and the entire population has lightened up. Or not. Either way, it's a great way to look at yourselves.

    By the way, I received this book as a present when I left the USA to study at graduate school in Japan. My colleagues thought the book would prepare me f...   [続きを読む]

    登録日 : 2013-04-11

  26. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    異文化の底辺で詩人は何を見たか

    ねむれ巴里 / 金子光晴. - 中央公論新社, 2005   北大ではどこにある?

    詩人・金子光晴は、昭和初期に妻とともにパリに渡って住み着く。この本は、そのパリ生活の記録であるが、金の工面に困った金子はそれこそ何でもありの阿漕な金稼ぎをして糊口をしのぎ、社会の底辺を這い回るようにして生き抜いていく。同時に、パリという異文化の中で、同じように底辺にうごめく日本人や異国人、そしてフランス人たちの生活を驚くほど鋭い観察眼で活写していく。ここに描かれるパリ(フランス)の姿は、「芸術の都」として近代の日本人エリートが憧れた世界とはほど遠く、様々な葛藤を抱えて死んでいく人間の描写も多い。こうしたことは、昭和初期のパリ特有の...   [続きを読む]

    登録日 : 2013-02-27

  27. 推薦者 : 佐藤 淳二   (文学研究科)

    ロマン主義の怒濤をいかにして21世紀のうちに始末できるのか?

    Oeuvres complètes de Victor Hugo / Victor Hugo. - Robert Laffont,    北大ではどこにある?

    (Théâtre 1&2, Romans 1,2,3, Politique, Critique, Histoire , Voyages, Poésie 1,2,3, Océan, Chantiers, Correspondance familiale et écrits intimes 1&2 計15冊)
    フランスの19世紀の国民詩人と言えばユゴーだ。幅広い人気をいまだに保ち、フランス文化の土台の一つになっている。「ブカン」叢書の15冊は、現代人に接近しやすく、古い大全集のいかめしさに比べるとぐっと身近だろう。といってもフランス語だから、日本では読者も限られている。しかし、敢えて推薦したい。フランス語をいくらかでもやったら、これほどまでに激しい才能の迸り、ほとんど怒濤とも咆哮ともいえる天才の活躍にすこしでも触れたいものである、...   [続きを読む]

    登録日 : 2012-12-10

  28. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    A backstage tour of Maus

    Metamaus / Art Spiegelman. - Pantheon Books: New York, 2011   北大ではどこにある?

    So you've read Maus. (No? Then what are you waiting for? Read it now. It's been translated into many languages.) Metamaus (a book about Maus) takes us on a backstage tour of the making of Maus and the Spiegelman family.

    Maus should be easy reading for Japanese readers because manga is a popular medium for entertainment and learning. Art Spiegelman met considerable criticism for depicting his relationship with his father, religion, and race when he chose to draw comics. The word comic to me is synonymous with manga but some occidental readers were insulted by the 'comic' aspect of comics -- in fact one critic suggested the word 'tragics' be used. And if I found this bizarre, then Art Spiegelman found one Japanese version of Ann Frank's diary equally bizarre -- Ann was telling her story ...   [続きを読む]

    登録日 : 2012-09-25

  29. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    理想郷とは?

    失われた地平線 / ジェイムズ・ヒルトン. - 新潮社, 1959   北大ではどこにある?

    ジェイムズ・ヒルトンといえば『チップス先生、さようなら』で広く知られているけれども、この『失われた地平線』は、彼のもう一つの代表作とも言える、不思議な雰囲気をたたえたユートピア小説である。第一次大戦後の動揺するインドからヒマラヤを舞台に、英米人の主人公たちが思いがけない事件に巻きこまれて一種の理想郷的世界に紛れ込んでいく。特に、この小説の後半をしめるラマ教寺院の院長とイギリス人外交官の対話、そこから急転する脱出劇は読むものを引きつけて放さない面白さがある。(この小説に出てくる「シャングリラ」ということばは後に“理想郷”を示す代...   [続きを読む]

    登録日 : 2012-05-01

  30. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    risk life for adventures

    The Heart of the Great Alone: Scott, Shackleton, and Antarctic Photography / David Hempleman-Adams. - The Royal Collection, 2011   北大ではどこにある?

    Risking your life for adventure and exploration are not as fashionable these days as it was in the 19th century. Consider, for example, the death of Noguchi Hideyo to yellow fever. Or the death of Robert Falcon Scott and his team in their race to the South Pole. The photographs in this book are rare records of what mankind has done, and perhaps ought to continue to do, in the search of science, curiosity, and glory.

    登録日 : 2012-02-24

  31. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    breathtaking photography and commentary

    Shaped by War / Don McCullin. - Jonathan Cape, 2010   北大ではどこにある?

    Many photography books are mostly photos. This book contains textual commentary that guides the reader through the graphic narrative, and provides valuable insight into what transpired in the mind of the photographer. Don McCullin is a renowned war photojournalist. His Nikon F camera being hit by a bullet is a well-known story. I saw the actual camera at an exhibit in London.

    登録日 : 2012-02-24

  32. 推薦者 : 河合 剛   (メディア・コミュニケーション研究院)

    evolution of portrait photography

    Queen Elizabeth II: Portraits by Cecil Beaton / Susanna Brown. - V & A Publishing, 2011   北大ではどこにある?

    See how portrait photography has evolved over the years through the graphic representation of the longest reigning monarch in Britain. Posture, lighting, background, and composition have changed considerably. Another aspect of interest is the transformation of facial expressions. Queen Elizabeth II has had 11 prime ministers so far starting with Winston Churchill when she was 25. The maturing and aging of a experienced monarch makes a fascinating pictorial record.

    登録日 : 2012-02-16

  33. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    高校で読まされてウンザリした人に敢えて今勧める

    舞姫 / 森鴎外. - 筑摩書房, 1995   北大ではどこにある?

    今回、この「本は脳を育てる」に推薦された本を全部見てみた。(僕は別として)北大の優秀な先生方が思い入れ充分に推薦しておられるのだからそれなりに読む価値があるのだとは思うけれども、なぜか古典と言われる作品が洋の東西を問わず少ない。僕も書いたことがあるから他人のことをあげつらってはいけないのだが、何となく新刊書の紹介のようになっている観がある。古典は高校までの間に読んでいるはずだから、今更勧める必要もないという考え方もあるかもしれないが、古典が古典と言われるほどまで時代を超えて生き続けるのは、人間の成長とともに様々な新しい読み方を...   [続きを読む]

    登録日 : 2010-07-28

  34. 推薦者 : 佐藤 淳二   (文学研究科)

    21世紀の人間は、ポスト・マラルメ主義者とならねばならない!

    詩・イジチュール / マラルメ. - 筑摩書房, 2010   北大ではどこにある?

    ポスト・マラルメ主義とは何か? それは「従って」を切断する戦いの行動原則であり、革命理論である。しかし、その理論はまだその全容を現してはいない。若い世代がそれを実現していくことを期待されているのだ。
    その来るべき理論は、原因理由を表す接続詞で繋がる連鎖を革命的に断ち切り、世界を原因結果の連鎖、必然性の連関から解放する文化的政治的運動原理とならねばならない。それがポスト・マラルメ主義の根幹でなくてはならない!
    「従って」は、われわれのあらゆる認識、文化、ひいては科学を形成する根幹の装置であるが、ここに爆薬を仕掛けた危険きわまりない...   [続きを読む]

    登録日 : 2010-07-02

  35. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    映像芸術の極致!

    オルフェ(DVD,VHS) / ジャン・コクトー. - アイ・ヴィー・シー,    北大ではどこにある?

    フランスが生んだ万能の芸術家-その活動は詩、小説、音楽、絵画、舞台演出、映画に及ぶ拡がりを持つ-ジャン・コクトーの、まさに幻想・幻視芸術の粋を極めた作品である。この映画を高校生の時に初めてテレビで見たのだけれども、見終わって恥ずかしげもなく「ジャン・コクトーは天才だ!」と叫んでしまったことを覚えている。その後何回もこの映画を見てきたが、見るたびに上の感想は間違いなかったと感じている。
    物語は、ギリシャ神話のオルフェウスとエウリュディケーの悲劇を下敷きにしているが、コクトーの奔放不羈な想像力によって、生と死、詩人(芸術家)の運命、...   [続きを読む]

    登録日 : 2010-03-22

  36. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター)

    芸術は人生を救済するか

    虚空遍歴 / 山本周五郎. - 新潮社, 1966   北大ではどこにある?

    山本周五郎というと『樅ノ木は残った』や『赤ひげ診療譚』などが思い出されますが、この『虚空遍歴』は、それらとはまた違った人間像を描いています。行きつけの古書店のご主人とこの本の話になったとき、「暗い話ですよね」と言われましたが、確かにハッピーエンドは全くありません。しかし、自分の追い求めるもののために、周りの人間たち-「世間」と言い...   [続きを読む]

    登録日 : 2009-06-08

  37. 推薦者 : 岸本 晶孝   (理学研究科)

    「大志」をこえるもの

    キャッチャー・イン・ザ・ライ / J.D.サリンジャー著(村上春樹訳). - 白水社, 2006   北大ではどこにある?

    自分に対して誠実であろうとすればするほど社会の規範に従うことを潔しとしない、ということはよくあることです。ひとは年を重ねるにつれ、誠実さと従順さの間に折り合いをつけ、その折り合いをつけたことにも鈍感になってゆきます。これはまだ学校という擬似社会にもまれ始めたばかりの高校生のそういう事態に直面し挫折をくりかえすはなし。(挫折とは社会が強いるもののようです。)
    この16歳の少年は、ライ麦畑で「キャッチャー」になりたい、と言います。本文を読まないとその意味するところは明らかでありませんが、すでに大人びた体格の自分が弱い子を危険からまもる...   [続きを読む]

    登録日 : 2009-06-02

  38. 推薦者 : 西 昌樹   (メディア・コミュニケーション研究院)

    映像文化論関係

    ドキュメンタリーは嘘をつく / 森達也著. - 草思社, 2005.3   北大ではどこにある?

     現在もっとも注目すべきドキュメンタリー作家の本。ドキュメンタリーは事実でも真実でもない。ライブ映像を信じてしまう人たちに。

    DVD付き版も出版されています。
    #(北図書館2009-05-13)

    登録日 : 2009-05-13

  39. 推薦者 : 岸本 晶孝   (理学研究科)

    小説のなかの中国・米国

    千年の祈り / イーユン・リー (篠崎ゆりこ訳). - 新潮社, 2007   北大ではどこにある?

     アメリカンドリームという言葉があります。こういう言葉が長いあいだ一国において命脈を保ってきたというのは、島国にすむものとしては不思議な気がしますが、思うに、常に受け入れてきた移民という新陳代謝が大いに関与しているのかもしれません。その希望の国が(ローマが共和制の衣を脱ぎ帝政の鎧をまとうことになる歴史の転換点にも似て)希望を捨て不安の投網のなかに市民を絡めとりつつあるという悲観的な見方もあるのですが(Naomi Wolf: The end of America, 2007)、なかなかどうして、こういう本に接す...   [続きを読む]

    登録日 : 2008-07-15

  40. 推薦者 : 眞崎 睦子   (メディア・コミュニケーション研究院)

    イヤイヤ古典を読んできたあなたへ

    源氏の男はみんなサイテー / 大塚ひかり. - 筑摩書房, 2004   北大ではどこにある?

    でも時々、「あれっ、面白い」、「ふーん」なんて思った瞬間がありませんでしたか?
    そんな人は大塚ひかりの古典エッセイを読んでみて。

    いくつか、アマゾンにもレビューを書きましたが、まずおすすめの一冊としてこの源氏本をあげます。

    「えっ、こういう人だったの?」
    源氏物語はじめ、古典の中のあの人この人が血の通った人間となって身近にせまりくる喜び。
     
    ちなみにこの本の解説を書いたのは米原万里で、
    大塚ひかりを「紫式部の強烈なPRエージェント」と称しています。同感!

    登録日 : 2008-02-04

Page  1 | 2

ページのいちばん上に戻る