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推薦者 : 山口 良文 (低温科学研究所・教員)
生物学の世紀の来し方行く末
ハエ・マウス・ヒト / フランソワ・ジャコブ. - みすず書房, 2000
北大ではどこにある?
分子生物学の黎明期にオペロン説の提唱によりノーベル医学生理学賞を受賞したフランソワ・ジャコブが、現代生物学が辿ってきた道を解説するとともに、彼自身の科学哲学や、科学と政治・社会の関係性についても織り交ぜながら解説した本。
私自身は大学院生時代にこの本に出会い、自身の将来の研究の方向性について思案を深めることができました。いまでもバイブル的に時折読み返しています。
本著が世に出てすでに20年以上、遺伝子の世紀と言われた20世紀後半は過ぎ去り、21世紀に入ってもなお生物学研究は新しい方法論が次々と登場しますます加速しています。著者が本... [続きを読む] -
推薦者 : 山口 良文 (低温科学研究所・教員)
冬眠の謎にワクワク
冬眠の謎を解く / 近藤宣昭. - 岩波書店, 2010
北大ではどこにある?
哺乳類の冬眠は、わたしたちヒトや他の冬眠しない哺乳類なら死んでしまうような低体温下で長期間の生存を可能とする、ある意味究極の生存戦略のひとつです。
本著は、シマリスを用いて冬眠の謎に迫った孤高の科学者・近藤宣昭博士による、ご自身の研究録です。実は近藤博士の一連の研究の面白さに私は惹きつけられて冬眠研究をはじめた経緯があり、まさに私の人生を変えた研究です。とはいえこの本は過度に専門的すぎず、実験科学研究がどのような考え方のもと進むのか、専門外の人間でもワクワクしながら読み進められる構成となっています。
将来科学者を目指す若者... [続きを読む] -
推薦者 : 和多 和宏 (理学研究院・教員)
進化を実験する
生命の歴史は繰り返すのか? : 進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む / ジョナサン・B・ロソス著 ; 的場知之訳. - 化学同人, 2019
北大ではどこにある?
私は中学生のとき、古墳時代を研究する考古学者になりたいと思っていた。中学校の郷土部という文化系クラブに所属していて、調査研究というものをはじめて体験した影響も強かったと思う。しかし、歴史を研究することの難しさというか、歯がゆさに気がついた。歴史の一回性、再現検証の問題である。人と人、文化と文化の交流など、そのとき、その場で起こったことにゆえに歴史が形成される。その時間の流れを後世になって、あれこれ推測して精度・深度を上げても、いつまでも「多分そうだったのだろう」ということしか言えないだろう、それをもって自分が分かったと納得で... [続きを読む] -
推薦者 : 和多 和宏 (理学研究院・教員)
神経科学に基づいた教育
脳はこうして学ぶ : 学習の神経科学と教育の未来 / スタニスラス・ドゥアンヌ著 ; 松浦俊輔訳. - 森北出版, 2021
北大ではどこにある?
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推薦者 : 鈴木 孝紀 (理学研究院・教員)
『種の起源』の全体像がわかり易い
若い読者のための『種の起源』 : 入門生物学 / チャールズ・ダーウィン著 ; レベッカ・ステフォフ編著 ; 鳥見真生訳. - あすなろ書房, 2019
北大ではどこにある?
生物学を専門としようとする人以外でも、理系学生ならば一度は読んでみたい名著『種の起源』。実際に挑戦すると、かなり長くて文章も判り難いため、挫折する人が多いようです。ボリュームが圧縮されたこのコンパクト版では、どのようにして進化論が生まれたのかというダーウィンの思考過程を容易に理解することができるでしょう。
エピジェネティクスなどの最新の考え方もコラムで紹介されており、進化論の動向を感じることもできます。また、自宅でたくさんの鳩を飼育してデータを収集したり、ランプの下で羽ペンで執筆したり、という当時のダーウィンの姿を思い描いて... [続きを読む] -
推薦者 : 多田 泰紘 (高等教育推進機構・職員)
フィールドワークで進化を「観察」する
フィンチの嘴 : ガラパゴスで起きている種の変貌 / ジョナサン ワイナー (著), 樋口 広芳 (翻訳), 黒沢 令子 (翻訳). - 早川書房, 1995年 初版
北大ではどこにある?
本書は生物の進化を「観察」したその研究記録です。人間が進化を観察することは不可能と言われた中で,進化生物学者のグラント夫妻は20年にも及ぶ地道な現地調査で,ガラパゴス島のダーウィン・フィンチに起こった嘴(くちばし)の進化を観察しました。研究成果もさることながら,その研究姿勢こそフィールドワークの真髄と言えます。本書は進化論に興味がある人に限らず,野外でフィールドワークを行う皆さんにも読んでいただきたいと思います。 -
推薦者 : 河合 剛 (メディア・コミュニケーション研究院)
graphically documents our own ephemerality
Lost Animals: Extinction and the Photographic Record / Errol Fuller. - Princeton University Press, 2014
北大ではどこにある?
Species come and go, our own is one of them. This book contains photos (some in color) of animals that became extinct in modern times. It is a graphic reminder of our own ephemerality. -
推薦者 : 高橋 是太郎 (水産科学研究院)
北海道で親しまれる森となった北越のブナ
評伝関矢孫左衛門 / 石村義典. - 関谷信一郎, 2012
北大ではどこにある?
本書の「関矢孫佐衛門」という人物は、1844年生まれ、北越戊辰の役、西南戦争に参加、そのあと北越の農民を率いて、野幌に入植しました。彼が持参した北越のブナの種子は、永遠の森林サイクルの中で薪炭用林として、野幌の森となって遺っています。
今、ブナは大木となり、森は野幌原始林と呼ばれ、道民に親しまれております水産学部1、2年生のみならず、学部の枠を超えて、北海道に住む者が本書を目にすることは、学生達に北海道を強く印象付けて、心を豊かにするものと考え、本書を推薦致します。 -
推薦者 : 山崎 健一 (地球環境科学研究院)
遺伝子デザイナーを目指す君に
遺伝子デザイン学入門I / 山崎健一、伊藤健史. - 北海道大学出版会, 2012
北大ではどこにある?
著者は2010年,北大の学部生チームを編成し,iGEM(生物ロボットコンテスト)2010(於:米国マサチューセッツ工科大学)への参加に挑戦し始めました。この国際大会への各国からの参加チームが標準として用いている遺伝子作製技術が,工学原理に基づいて構築されており,これに用いる遺伝子部品が質的にも量的にもすぐれていることに気付いた著者は,北大理系の新入生を対象として開講されている一般教育演習(フレッシュマンセミナー)の一メニューとして「遺伝子デザイン学入門」を開講し,そのテキストとしてこの本を使用しています。
本書は高校で生物学をちゃんと勉強した学生なら理... [続きを読む] -
推薦者 : 河合 剛 (メディア・コミュニケーション研究院)
Great sequel to Pulitzer-winning definitive text on ants
The Superorganism : The Beauty, Elegance, and Strangeness of Insect Societies / Bert Holldobler , E. o. Wilson. - W W Norton, 2008
北大ではどこにある?
I was hoping for a more accessible semi-sequel to the authors' Pulitzer-winning text, "The ants", and here it is.
While "The ants" is an encyclopedic treatise of ants, "The superorganism" deals with social insects including ants and bees.
What do humans and insect communities have in common?
Do you see analogues of evolutions among human societies?
Or are insect societies more optimized than ours? -
推薦者 : 河合 剛 (メディア・コミュニケーション研究院)
Pulitzer-winning definitive text on ants
The Ants / Bert Holldobler and Edward O. Wilson. - Belknap Press of Harvard University Press, 1990
北大ではどこにある?
Fascinating book. Chock-full of information on the fascinating micro-cosmos of ants.
Equally fascinating is the authors' devotion to their subject.
This is a large book -- what some would call a coffee table book -- but do not be misled by its size and abundance of photographs.
This is a serious, comprehensible treatise on ants.
Those of you aspiring careers in research -- and I hope that includes most of you, because academic research is a small subset of research -- aim for this level of depth and coverage.
No wonder the authors won a Pulitzer!
Don't miss their more accessible semi-sequel, "The superorganism". -
推薦者 : 川村 周三 (農学研究科)
イネはどこから来た?そしてどこへ行く?
イネの歴史 / 佐藤洋一郎. - 京都大学学術出版会, 2008
北大ではどこにある?
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推薦者 : 川村 周三 (農学研究科)
従来からの稲作の起源に異論を唱える
稲作の起源 イネ学から考古学への挑戦 / 池橋宏. - 講談社, 2005
北大ではどこにある?
従来からの稲作起源の定説に異論を唱え,波紋を投げかける。
稲作の起源は照葉樹林農耕の焼畑ではなく,根菜農耕の株分けであると提唱する。
推薦者もこの説を興味深く感じるが,この説に対する考古学や植物遺伝学の専門家からの批判も大きい。 -
推薦者 : 大平 具彦 (メディア・コミュニケーション研究院)
私という存在を操縦している生命なるものの仕組みを知ろう
生物と無生物のあいだ / 福岡伸一. - 講談社(講談社現代新書), 2007
北大ではどこにある?
目下(2007年8月時点)大評判の書である。生命というとすぐ自然科学と思うなかれ、科学についてのみならず、人間について、世界について関心がある者すべてにこの書は開かれている。生命の謎を解明してゆく分子生物学の最先端の探究を語りながら、いつの間にかこの本は、現代における科学のあり方や人間の生き方までをも、著者独特の広角レンズでみごとに浮かび上がらせてくれる。著者の語り口は一級のストーリー・テラーのように冴え渡っていて、読む者は、まるで冒険小説を読むように、生命の演ずる壮大なドラマにぐいぐいと引き込まれてゆく。知的興奮をたっぷりと与えられ... [続きを読む] -
推薦者 : 河合 剛 (メディア・コミュニケーション研究院)
Learn technical writing and life-saving skills together.
First Aid/CPR/AED for Schools And the Community, 3rd edition / American Red Cross. - Staywell, 2006
北大ではどこにある?
Technical writing is a skill everyone should have. This book is a good example of combining drawings and text -- mimic the book?'s techniques to produce great technical documents yourself. You will learn how to save lives, too.
To further your training in English language and first aid, take an American Red Cross approved first aid course. My wife and I had a great experience.
http://www.redcross.org/services/hss/courses/
(last accessed 2007-02-23) -
推薦者 : 柴田 英昭 (北方生物圏フィールド科学センター)
森林のリター分解について学びたい方へお勧めします
森林生態系の落葉分解と腐植形成 / B. Berg & C. McClaugherty [著] ; 大園享司訳. - シュプリンガー・フェアラーク東京, 2004
北大ではどこにある?
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推薦者 : 柴田 英昭 (北方生物圏フィールド科学センター)
生態系生態学に関する教科書
Principles of terrestrial ecosystem ecology / Chapin III, F. S. et al.. - Springer, 2002
北大ではどこにある?
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推薦者 : 岸 道郎 (水産学研究科)
海洋生物学の座右の名著
生物海洋学入門 第2版 / Carol M. Lalli and Timothy R. Parsons. - 講談社, 2005
北大ではどこにある?
海洋生物の研究をしている人なら誰でも持っている名著である。海洋物理学的な背景から始まって、バクテリアから魚類までのピラミッド構造を非常にていねいに記述している。大学1年生から院生まで、広く読まれている本である。著者のLalliさんとParsonsさん夫妻はカナダの偉大な海洋学者である。親日家としても知られている。特にParsonsさんは日本人の弟子も多く、日本の海洋生物学の発展に果たした役割も大きい。「2001年日本国際賞」の受賞者でもある。 -
推薦者 : 川村 周三 (農学研究科)
稲作の起源はどこか?
中国古代遺跡が語る稲作の起源 / 岡彦一 編訳. - 八坂書房, 1997
北大ではどこにある?
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推薦者 : 川村 周三 (農学研究科)
日本文化の源流を探る
雲南の照葉樹のもとで / 佐々木高明 編著. - 日本放送出版協会, 1984
北大ではどこにある?
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推薦者 : 羽部 朝男 (理学研究科)
大学で知性をみがこう
海馬 : 脳は疲れない / 池谷裕二, 糸井重里著. - 朝日出版社, 2002.6
北大ではどこにある?
受験勉強から解放されて、大学で学問をしようと考えている君に推薦します。専門に関係した本を読むのと同時に、自分の脳のしくみを知って、知性のみがき方を理解するのも大切だと思います。この本は、脳の働きについて、この本が書かれた時点での理解を対談形式で分かりやすく書かれています。勉強で行き詰まった時、どうやってそれを打開するのかにヒントを与えてくれると思います。 -
推薦者 : 前沢 政次 (医学研究科)
人間存在の奥深さを知る
認知症とは何か / 小澤勲著. - 岩波書店, 2005.3
北大ではどこにある?
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推薦者 : 前沢 政次 (医学研究科)
北の小さな町にもすごい人がいる
生老病死を支える : 地域ケアの新しい試み / 方波見康雄著. - 岩波書店, 2006.1
北大ではどこにある?
北大医学部を卒業し、実験病理学を専攻後、父上の後継者として空知郡奈井江町で開業。
哲学を通信教育で学び、「患者さんのための医学」を探求・実践した。文学的にも香り高く、これからの地域ケアのあり方を提言した良書。 -
推薦者 : 佐野 清 (北方生物圏フィールド科学センター)
研究者への道を志す人にお勧めの書
生命科学者になるための10か条 / 柳田充弘著. - 羊土社, 1998.7
北大ではどこにある?
この本は、昨年京大を退職され、文化功労者で分子生物学者であり、科学政策等に対する論客でもある柳田充弘博士による若者向けの生命科学者へのガイダンスの書です。研究生活がどんなものか分かるという点で大学初年時の学生諸君にも勧められます。また生命科学系の3,4年生や院生にとっては、いかに研究生活を送るかについての柳田博士の体験にもとづくアドバイスがつまっており、得るところが大きいでしょう。
内容を目次から抜粋して紹介すると、「自分なりの質問をしよう」「論文を読み分けよう」「助言と協力を得て実験をしよう」「実験を好きになるには」「実験... [続きを読む] -
推薦者 : 高橋 英光 (文学研究科)
脳はどこまでわかったのかがわかる本
海馬 : 脳は疲れない / 池谷裕二, 糸井重里著. - 朝日出版社, 2002.6
北大ではどこにある?
脳について科学はどこまで明らかにしたのか、を一般読者が楽しんで読めるように書いている。
わたし自身には脳と言語の関係が興味深かったが、脳科学、言語学、心理学、人類学、認知科学、情報工学、動物学、薬学などに興味ある人すべてにとってとても魅力的な本である。
元気のない時に読むと元気が出てくる本でもある。理系、文系に関係なくお薦めする。 -
推薦者 : 川村 周三 (農学研究科)
イネを通して日本文化のルーツを探る
イネが語る日本と中国 : 交流の大河五〇〇〇年 / 佐藤洋一郎著. - 農山漁村文化協会, 2003.8
北大ではどこにある?
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推薦者 : 河野 敬一 (理学研究科)
君の未来は全てDNAによって決まっていると思いますか?
遺伝子と運命 : 夢と悪夢の分岐点 / ピーター・リトル著 ; 美宅成樹訳. - 講談社, 2004.12
北大ではどこにある?
人のゲノムの全配列が決まりました。クローン人間を作ることも技術的には可能です。病気になりやすさを決める遺伝子、性格を決める遺伝子、いろいろなものが次々発見されています。君という人間はDNAで全て決まっているのでしょうか?努力しても無駄なのでしょうか?この本では、分子遺伝学者である著者が難解な専門用語を使わず、これらの疑問に答えてくれます。未来における架空の二人の女性の全く異なる運命をSF調に描くことから始まり、私たちの遺伝子と運命の関係を科学的に解き明かしてくれる異色の読み物です。
目次
1.夢と悪夢
2.なぜヒトはみな違って... [続きを読む] -
推薦者 : 山本 興太朗 (理学研究科)
Biology of plants / Peter H. Raven, Ray F. Evert, Susan E. Eichhorn. - W. H. Freeman and Company : Worth Publishers, c1999
北大ではどこにある?
この本は植物科学全般を扱った教科書で、分子レベルの植物の機能の話から生態学、分類学まで扱われている。そういう総合的な教科書としては今のところ世界で最良のものであろう。残念なことに英語で書かれているのでこれを通読するわけにはいかないが、この本の優れた点はカラーの図と写真が豊富にあることなので、それを眺めるだけで十分利用価値がある。
植物科学の個別の分野の教科書は図書館にも多数あるが、みんな白黒の図版しかない。そういう教科書を読んだ後でこの本を開き、該当個所の写真だけ見るという使い方も非常に有効だろう。植物の形を白黒で見るか... [続きを読む]登録日 : 2005-08-02
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推薦者 : 山崎 健一 (地球環境科学研究院)
生物学の教科書の中では、最高の物
細胞の分子生物学 / Bruce Alberts [ほか] 著 ; 中村桂子, 松原謙一監訳. - ニュートンプレス, 2004.12
北大ではどこにある?
私が今までに出会った生物学の教科書の中では、最高の物である。版を重ねるごとに最新の情報を考慮に入れながら書き換えているだけでなく、生物学における重要な概念を出来るだけ分かりやすく解説しているので、読者を飽きさせない。
1300ページに及ぶ量には圧倒されるが、1ページ目から順に読む必要はない。パラパラページをめくって興味をそそられた図を見て読み始めればよい。
大切なのは自分の興味を引き出すことである。一度読み始めさえすれば、結局全部読みたくなる。本書は英語版が出ているが、大学院生以下の若い学生諸君には薦めません。英語版を読んで書かれてい... [続きを読む]登録日 : 2005-08-02
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推薦者 : 山下 正兼 (理学研究科)
生殖細胞 : 形態から分子へ / 岡田益吉, 長濱嘉孝編著. - 共立出版, 1996.4
北大ではどこにある?
我々ヒトも含め、多くの多細胞生物の一生は卵と精子が合体(受精)することから始まる。卵や精子は生殖細胞と呼ばれる。生物を形づくる多くの細胞(体細胞)が、個体そのものを維持するために働くのに対し、生殖細胞は生 命を次世代に受け渡すために働く。卵や精子は高度に特殊化(分化)した細胞だが、ある意味では未分化なままで止まっている(あらゆる種類の細胞になりうる能力を持つ )細胞でもある。
このように、生殖細胞は「分化した未分化細胞」という一見矛盾する性質をもつ不思議な存在であるが、このおかげで生物は限られた個 体の寿命を越え、種を存続さ... [続きを読む]登録日 : 2005-08-02
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推薦者 : 山下 正兼 (理学研究科)
発生生物学 : 分子から形態進化まで / スコット F.ギルバート著 ; 塩川光一郎〔ほか〕訳. - トッパン, 1991.1-3
北大ではどこにある?
近年における生物学の発展はめざましいものがある。急速に発達した分子生物学的手法により、生命現象を分子の相互作用として捉え、その根本原理を物理・化学反応の言葉で明らかにする ことが可能になった。 特に最近は、生物の発生や脳の機能といった複雑な系でも分子レベルの解析が進められており、発生生物学や神経生物学は今、最も脚光を浴びている自然科学分野の一つである。
本書は現代の発生生物学におけるバイブルと呼べるもので、発生生物学を志す学生には必読の書である。また、それ以外の自然科学を志す学生にとっても本書から得るものは多いと思われる。
... [続きを読む]登録日 : 2005-08-02