「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

生命とは何だろう

JUNLE
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  1. 推薦者 : 和多 和宏  所属 : 理学研究院  身分 : 教員

    進化を実験する 
    生命の歴史は繰り返すのか? : 進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む / ジョナサン・B・ロソス著 ; 的場知之訳. - 化学同人 , 2019     北大ではどこにある?
     私は中学生のとき、古墳時代を研究する考古学者になりたいと思っていた。中学校の郷土部という文化系クラブに所属していて、調査研究というものをはじめて体験した影響も強かったと思う。しかし、歴史を研究することの難しさというか、歯がゆさに気がついた。歴史の一回性、再現検証の問題である。人と人、文化と文化の交流など、そのとき、その場で起こったことにゆえに歴史が形成される。その時間の流れを後世になって、あれこれ推測して精度・深度を上げても、いつまでも「多分そうだったのだろう」ということしか言えないだろう、それをもって自分が分かったと納得で...  [続きを読む]

    登録日 : 2022-07-01     ぜひ読んでみてほしい

  2. 推薦者 : 和多 和宏  所属 : 理学研究院  身分 : 教員

    神経科学に基づいた教育 
    脳はこうして学ぶ : 学習の神経科学と教育の未来 / スタニスラス・ドゥアンヌ著 ; 松浦俊輔訳. - 森北出版 , 2021     北大ではどこにある?
    医学が、経験をもとにした医術から生命科学を土台としたサイエンスの一部となったように、教育も同じ軌跡をたどるだろうと思う。
    本のタイトルに惹きつけられた人は、読んで決して後悔しない内容になっている。

    登録日 : 2022-07-01     ぜひ読んでみてほしい

  3. 推薦者 : 鈴木孝紀  所属 : 理学研究院  身分 : 教員

    『種の起源』の全体像がわかり易い 
    若い読者のための『種の起源』 : 入門生物学 / チャールズ・ダーウィン著 ; レベッカ・ステフォフ編著 ; 鳥見真生訳. - あすなろ書房 , 2019     北大ではどこにある?
     生物学を専門としようとする人以外でも、理系学生ならば一度は読んでみたい名著『種の起源』。実際に挑戦すると、かなり長くて文章も判り難いため、挫折する人が多いようです。ボリュームが圧縮されたこのコンパクト版では、どのようにして進化論が生まれたのかというダーウィンの思考過程を容易に理解することができるでしょう。
     エピジェネティクスなどの最新の考え方もコラムで紹介されており、進化論の動向を感じることもできます。また、自宅でたくさんの鳩を飼育してデータを収集したり、ランプの下で羽ペンで執筆したり、という当時のダーウィンの姿を思い描...  [続きを読む]

    登録日 : 2020-12-21     学習に最適

  4. 推薦者 : 朝倉 清高  所属 : 触媒科学研究所  身分 : 教員

    理系も文系もとにかく一読する。 
    Homo Deus : A Brief History of Tomorrow / Yuval Noah Harari. - Vintage , 2017     北大ではどこにある?
     今、AI、深層学習といったことが話題になっている。それを単に便利な道具と考えているかもしれません。しかし、本書は農業革命、産業革命に匹敵する情報革命という社会の大革命としてとらえ、“人類”の置かれた立場を考えさせる本です。
     “Homo Sapiens will vanish”(p443) ということも言っています。皆さんが自分の未来を思い描くときに参考になると思います。

     邦文もありますので、そちらで読まれるとよいかもしれません。
    ホモ・デウス : テクノロジーとサピエンスの未来 / ユヴァル・ノ...  [続きを読む]

    登録日 : 2019-03-11     ぜひ読んでみてほしい

  5. 推薦者 : 河合 剛  所属 : 外国語教育センター  身分 : 教員

    「つい最近」を体験する 
    海峡の鉄路青函連絡船 : 110年の軌跡と記憶 / 原田伸一. - 北海道新聞社 , 2018     北大ではどこにある?
     函館キャンパスの諸君はもちろん、札幌キャンパスの諸君も青函連絡船の役割を知るのは大切な素養。写真たっぷり、じっくり楽しめる。
     函館駅から徒歩数分に青函連絡船「摩周丸」が展示されている。本書を読みつつ船を巡ると時代の変遷がわかる。

    登録日 : 2018-12-12     ぜひ読んでみてほしい

  6. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    真実の発見に生涯をかけた医師のドラマ 
    手洗いの疫学とゼンメルワイスの闘い / 玉城英彦. - 人間と歴史社 , 2017     北大ではどこにある?
    今年2月のある日、この本の著者である玉城英彦先生(現名誉教授)が僕の研究室に突然いらして、「中村先生、最近元気ないみたいだけどこの本を読めば元気になるよ」と仰言ってサイン入りの本をくださった。その頃そんなに元気がなさそうだったのか、自分では分からないのだけれども成績提出などのドタバタで疲れていたことは確かだ。折角頂いたご本なのだが、その後もあれこれと忙しく、5月になってからようやく読むことができた。そして、確かに少し元気になれたので、こうして推薦することにした次第である。
    ゼンメルワイスと産褥熱の研究については、僕も中学生時代...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-05-27     ぜひ読んでみてほしい

  7. 推薦者 : 多田 泰紘  所属 : 高等教育推進機構  身分 : 職員

    フィールドワークで進化を「観察」する 
    フィンチの嘴 : ガラパゴスで起きている種の変貌 / ジョナサン ワイナー (著), 樋口 広芳 (翻訳), 黒沢 令子 (翻訳). - 早川書房 , 1995年 初版     北大ではどこにある?
    本書は生物の進化を「観察」したその研究記録です。人間が進化を観察することは不可能と言われた中で,進化生物学者のグラント夫妻は20年にも及ぶ地道な現地調査で,ガラパゴス島のダーウィン・フィンチに起こった嘴(くちばし)の進化を観察しました。研究成果もさることながら,その研究姿勢こそフィールドワークの真髄と言えます。本書は進化論に興味がある人に限らず,野外でフィールドワークを行う皆さんにも読んでいただきたいと思います。

    登録日 : 2016-11-15     ぜひ読んでみてほしい

  8. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    graphically documents our own ephemerality 
    Lost Animals: Extinction and the Photographic Record / Errol Fuller. - Princeton University Press , 2014     北大ではどこにある?
    Species come and go, our own is one of them. This book contains photos (some in color) of animals that became extinct in modern times. It is a graphic reminder of our own ephemerality.

    登録日 : 2015-02-20     ぜひ読んでみてほしい

  9. 推薦者 : 寺沢浩一  所属 : 医学部  身分 : 

    下山事件を現代の法医学で見る 
    死の法医学―下山事件再考― / 錫谷 徹. - 北海道大学図書刊行会、北海道大学出版会 , 1983     北大ではどこにある?
    1949年に国鉄総裁下山氏が失踪し、翌日、鉄道の線路上で死亡して発見された事件である。現代の法医学を紹介し、次いで轢断死体の法医学に進み、最後に下山事件を法医学的に見直している。ロジックで考えることの大事さを見せてくれる。
    新入生にも読めるが、医学部で法医学を勉強し終わった人に一番向いている本である。分かりやすく書かれている本として名著に属していると私は捉えている。

    登録日 : 2014-08-26     名著

  10. 推薦者 : 寺沢浩一  所属 : 医学部  身分 : 

    法医学とは何かを知りたい人に 
    日常生活の法医学 / 寺沢浩一. - 岩波書店、岩波新書、新赤版687 , 2000     北大ではどこにある?
    14年前に上梓したものである。一般の人以外にも、刑事事件を扱う警察官になりたい方、科学捜査研究所で働きたい人、医学部で法医学を勉強したいと考えている人にお勧めします。
    特に私が気に入っているのは「はじめに」、「死後経過時間の推定」、「個人識別」と「あとがき」の段である。以下に各章の題名を挙げよう。はじめに―法医学とは何か/人が死ぬとどうなるか/解剖に附すか/死因を推定する/事故死か病死か/現代の医療と法医学/法医学のこれから。

    登録日 : 2014-08-26     

  11. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    人びとの健康に影響を与える社会的要因とは何か? 
    健康格差社会─何が心と健康を蝕むのか / 近藤克則. - 医学書院 , 2005     北大ではどこにある?
    現代日本における格差と健康を論じた本。現代日本でどのように人々の心と健康に不平等が生じているのか?また人々がおかれたどのような社会的状況(職業、ライフコース、学歴、地域etc)によって健康の不平等が生じているのか?健康をエビデンスに基づいて社会科学的に考えるための基本書です。社会疫学、医療社会学、健康心理学などに興味のある人はぜひ!

    登録日 : 2014-08-17     基本書

  12. 推薦者 : 岸 玲子  所属 : 環境健康科学研究教育センター  身分 : 

    広範囲な予防医学や公衆衛生学の諸領域をわかりやすく理念に基づいて記述 
    NEW予防医学・公衆衛生学(改訂第3版) / 岸玲子 [ほか] 編. - 南江堂 , 2012     北大ではどこにある?
    予防医学・公衆衛生学の目的や理念がわかりやすい学習書です。
    人々の健康と疾病予防の重要性を歴史や社会との関係で学ぶことができます。
    50人を超える専門家がそれぞれの章を書いており学問的にも高いレベルです。

    登録日 : 2014-04-24     学習に最適

  13. 推薦者 : 和多 和宏  所属 : 理学部 生物科学科(生物)  身分 : 

    ヒトを含む生物の「生まれと育ち」を考える 
    やわらかな遺伝子 / マット・リドレー著 ; 中村桂子, 斉藤隆央訳. - 紀伊国屋書店 , 2004     北大ではどこにある?
    自分は他人と何が同じで、違うのか、それはどうして、いつそうなったのか。生物学から、人の生き方や教育・心理学・哲学にも影響を与える内容が盛り込まれています。

    登録日 : 2014-04-10     ぜひ読んでみてほしい

  14. 推薦者 : 高橋 是太郎  所属 : 水産科学研究院  身分 : 

    北海道で親しまれる森となった北越のブナ 
    評伝関矢孫左衛門 / 石村義典. - 関谷信一郎 , 2012     北大ではどこにある?
    本書の「関矢孫佐衛門」という人物は、1844年生まれ、北越戊辰の役、西南戦争に参加、そのあと北越の農民を率いて、野幌に入植しました。彼が持参した北越のブナの種子は、永遠の森林サイクルの中で薪炭用林として、野幌の森となって遺っています。
    今、ブナは大木となり、森は野幌原始林と呼ばれ、道民に親しまれております水産学部1、2年生のみならず、学部の枠を超えて、北海道に住む者が本書を目にすることは、学生達に北海道を強く印象付けて、心を豊かにするものと考え、本書を推薦致します。

    登録日 : 2013-05-09     ぜひ読んでみてほしい

  15. 推薦者 : 山崎健一  所属 : 地球環境科学研究院  身分 : 

    遺伝子デザイナーを目指す君に 
    遺伝子デザイン学入門I / 山崎健一、伊藤健史. - 北海道大学出版会 , 2012     北大ではどこにある?
    著者は2010年,北大の学部生チームを編成し,iGEM(生物ロボットコンテスト)2010(於:米国マサチューセッツ工科大学)への参加に挑戦し始めました。この国際大会への各国からの参加チームが標準として用いている遺伝子作製技術が,工学原理に基づいて構築されており,これに用いる遺伝子部品が質的にも量的にもすぐれていることに気付いた著者は,北大理系の新入生を対象として開講されている一般教育演習(フレッシュマンセミナー)の一メニューとして「遺伝子デザイン学入門」を開講し,そのテキストとしてこの本を使用しています。
    本書は高校で生物学をちゃんと勉強した学生な...  [続きを読む]

    登録日 : 2013-02-20     HOT TOPIC!(時事的なもの)

  16. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    Great sequel to Pulitzer-winning definitive text on ants 
    The Superorganism : The Beauty, Elegance, and Strangeness of Insect Societies / Bert Holldobler , E. o. Wilson. - W W Norton , 2008     北大ではどこにある?
    I was hoping for a more accessible semi-sequel to the authors' Pulitzer-winning text, "The ants", and here it is.
    While "The ants" is an encyclopedic treatise of ants, "The superorganism" deals with social insects including ants and bees.
    What do humans and insect communities have in common?
    Do you see analogues of evolutions among human societies?
    Or are insect societies more optimized than ours?

    登録日 : 2009-02-27     名著

  17. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    Pulitzer-winning definitive text on ants 
    The Ants / Bert Holldobler and Edward O. Wilson. - Belknap Press of Harvard University Press , 1990     北大ではどこにある?
    Fascinating book. Chock-full of information on the fascinating micro-cosmos of ants.
    Equally fascinating is the authors' devotion to their subject.
    This is a large book -- what some would call a coffee table book -- but do not be misled by its size and abundance of photographs.
    This is a serious, comprehensible treatise on ants.
    Those of you aspiring careers in research -- and I hope that includes most of you, because academic research is a small subset of research -- aim for this level of depth and coverage.
    No wonder the authors won a Pulitzer!
    Don't miss their more accessible semi-sequel, "The superorganism".

    登録日 : 2009-02-27     名著

  18. 推薦者 : 川村周三  所属 : 農学研究科  身分 : 

    イネはどこから来た?そしてどこへ行く? 
    イネの歴史 / 佐藤洋一郎. - 京都大学学術出版会 , 2008     北大ではどこにある?
    植物遺伝学の専門家がイネの起源から稲作の起源,そして世界の稲作とその未来を分かりやすく解説。
    フィールドワーク(現地調査)と遺伝子(DNA)の研究を融合させた最新の情報満載。

    登録日 : 2009-02-02     ぜひ読んでみてほしい

  19. 推薦者 : 川村周三  所属 : 農学研究科  身分 : 

    従来からの稲作の起源に異論を唱える 
    稲作の起源 イネ学から考古学への挑戦 / 池橋宏. - 講談社 , 2005     北大ではどこにある?
    従来からの稲作起源の定説に異論を唱え,波紋を投げかける。
    稲作の起源は照葉樹林農耕の焼畑ではなく,根菜農耕の株分けであると提唱する。
    推薦者もこの説を興味深く感じるが,この説に対する考古学や植物遺伝学の専門家からの批判も大きい。

    登録日 : 2009-02-01     ぜひ読んでみてほしい

  20. 推薦者 : 小川泰寛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    狩りの観点からなされた西欧文明批判の書 
    人はなぜ殺すか : 狩猟仮説と動物観の文明史 / マット・カートミル著 ; 内田亮子訳. - 新曜社 , 1995     北大ではどこにある?
     狩りの観点からなされた西欧文明批判の書。
     西欧文明において、動物は征服されるべき自然の一環とみなされた。受難は必至だった。これが著者の論点。創見ではないにもせよ、独自の説得力がある。というのも、本書では犠牲になる動物に目線が置かれているからである。
     本書で展開されているのはしかし、本質的には人間論である。端的に言えば、人はなぜ何の罪もない動物を慰みに狩るのか。邦題に謳われているように、そもそも「人はなぜ殺すか」。この重い問いが終始省察されている。
     生物人類学と解剖学が著者の専門。ただ、本書には西洋古典学、神学...  [続きを読む]

    登録日 : 2008-08-25     ぜひ読んでみてほしい

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