推薦者: 畠山 美緒
所属: 事務局
身分: 職員
少女の死が語るものとは―――
タイトル(書名):
その日、朱音は空を飛んだ
著者:
武田綾乃
出版者:
幻冬舎文庫
出版年:
2021
ISBN:
4344430743
北大所蔵:
推薦コメント
ひとりの少女が、学校の屋上から飛び降りた―――読者に衝撃的な事実を突きつけるところから、物語は始まる。彼女の名前は川崎 朱音(かわさき あかね)。彼女はなぜ空を飛んだのか。彼女の身に一体何があったのか。
それを解き明かすは、彼女を取り巻く6人の生徒たち、そして朱音本人である。
各章の冒頭には、学校から配られたいじめに関するアンケートが掲載されており、その回答者のフィルターを通して、朱音との関係や彼らの日常が語られていく。教室という空間をさまざまな角度から照らすことで、彼らのいびつな関係性が徐々に明らかになる。少女の死が浮き彫りにした、箱庭の中で生きる生徒たちの本当の顔。ヒエラルキー、マウンティング、役割分担、キャラ設定……。普段は表に出すことのない高校生たちの静かな怒り妬み欲望が溢れ出す。
果たして、朱音が屋上から飛び降りた理由とは一体何なのか。彼女の死の裏で起きていた事実とは??この物語に探偵はいらない。
それを解き明かすは、彼女を取り巻く6人の生徒たち、そして朱音本人である。
各章の冒頭には、学校から配られたいじめに関するアンケートが掲載されており、その回答者のフィルターを通して、朱音との関係や彼らの日常が語られていく。教室という空間をさまざまな角度から照らすことで、彼らのいびつな関係性が徐々に明らかになる。少女の死が浮き彫りにした、箱庭の中で生きる生徒たちの本当の顔。ヒエラルキー、マウンティング、役割分担、キャラ設定……。普段は表に出すことのない高校生たちの静かな怒り妬み欲望が溢れ出す。
果たして、朱音が屋上から飛び降りた理由とは一体何なのか。彼女の死の裏で起きていた事実とは??この物語に探偵はいらない。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。