「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

科学の世界

JUNLE
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  1. 推薦者 : 和多 和宏  所属 : 理学研究院  身分 : 教員

    ノーベル賞を取った人の半分はその先生もノーベル賞を取っている 
    メンター・チェーン : ノーベル賞科学者の師弟の絆 / ロバート・カニーゲル著 ; 熊倉鴻之助訳. - 工作舎 , 2020     北大ではどこにある?
     自分の経験からも、これまで行ってきた研究や自分の研究室を運営するなかで、自分がとってきた行動・決断は、確かにこれまでに自分が所属してきた研究室及び、ここでいう研究の師匠(メンター)の影響を間違いなく受けている。
     落語の世界では、「師匠選びも芸のうち」という。これは、研究の世界でも指導教官を選ぶ際に通じるところがあると思う。これから自分が入る研究室を選ぶ前に、この本を一度読んでみると何か違う視点を得れるかもしれない。

    登録日 : 2022-07-01     ぜひ読んでみてほしい

  2. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    真実の発見に生涯をかけた医師のドラマ 
    手洗いの疫学とゼンメルワイスの闘い / 玉城英彦. - 人間と歴史社 , 2017     北大ではどこにある?
    今年2月のある日、この本の著者である玉城英彦先生(現名誉教授)が僕の研究室に突然いらして、「中村先生、最近元気ないみたいだけどこの本を読めば元気になるよ」と仰言ってサイン入りの本をくださった。その頃そんなに元気がなさそうだったのか、自分では分からないのだけれども成績提出などのドタバタで疲れていたことは確かだ。折角頂いたご本なのだが、その後もあれこれと忙しく、5月になってからようやく読むことができた。そして、確かに少し元気になれたので、こうして推薦することにした次第である。
    ゼンメルワイスと産褥熱の研究については、僕も中学生時代...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-05-27     ぜひ読んでみてほしい

  3. 推薦者 : 天野 麻穂  所属 : 大学力強化推進本部 URAステーション  身分 : その他

    科学者を目指したいけれど、不安や悩みが尽きない学生さんへ 
    科学者の卵たちに贈る言葉 : 江上不二夫が伝えたかったこと / 笠井 献一. - 岩波書店 , 2013年     北大ではどこにある?
    戦後日本の生命科学を牽引した一人である、江上不二夫先生にまつわるエピソードを、お弟子さんの笠井献一先生がエッセイとしてまとめた本です。

    「研究」を「しごと」や「人生」に置き換えて読むこともできそうなので、科学者を目指す新入生はもちろん、どの道に進もうか、将来のことで悩んでいる大学院生や研究員の方にも、ぜひ薦めたい一冊です。

    たとえば、世の中には「つまらない研究」なんて存在しない。本質的なものを見つけ出そう、という高い志をもっていれば、不可欠で立派な研究だから。大事なのは、自然を素直にみつめて、謙虚に接すること。
    [続きを読む]

    登録日 : 2016-11-18     ぜひ読んでみてほしい

  4. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    数学界に革命をもたらした「不完全性定理」とは何か 
    ゲーデルは何を証明したか-数学から超数学へ- / E.ナーゲル&J.R.ニューマン. - 白揚社 , 1999     北大ではどこにある?
    この本は、1968年に『数学から超数学へ : ゲーデルの証明』というタイトルで出された本の新装版である(原著は1958年!)。「ゲーデルの不完全性定理」というのを聞いたことがある人は、理数系でなければ必ずしも多くはないかもしれないが、「アインシュタインの相対性理論」や「ハイゼンベルクの不確定性原理」にも比するべき、数学に大転換を迫った原理である。この本は、その決して易しくはない「不完全性定理」をできる限りわかりやすく解きほぐして説明しようとするものであり、理数系の学生のみ...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-06-27     基本書

  5. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    もう一つの日本の理論物理学形成史 
    科学ジャーナリズムの先駆者 評伝 石原純 / 西尾成子. - 岩波書店 , 2011     北大ではどこにある?
    石原純という名前を初めて見たのは、大学時代に西田幾多郎の哲学を勉強していたときであった。西田の弟子であった下村寅太郎の文章中に、日本に於ける相対性理論の紹介者といった形で名前が出ていたのを覚えている。この本では、物理学者、相対性理論の研究者・紹介者という面だけでなく、科学ジャーナリストとしての石原に光を当てて多くのページを割いている。昨今、自然科学研究の世界では研究の確実性やその情報の透明性を揺るがすような事案がいくつか起こった。(勿論、人文社会科学でも同様のことはあったし、今後もあり得る。) このような時代に、科学研究の内実...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-03-12     ぜひ読んでみてほしい

  6. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    科学という営みを伝えることの大切さを知る 
    ロウソクの科学 / マイケル・ファラデー. - 岩波書店 , 2010     北大ではどこにある?
    この本は、まさに「古典」という名にふさわしい有名な本だから既に読んでいる人が多いかと思うが、今の学生は(ああ、これもまた「古典」的な説教口調だ!)「古典」をあまり読まないらしいので推薦する意味はそれなりにあるだろうと思う。

    僕が小学生の頃は、雑誌『子供の科学』が毎月発刊されるのが待ち遠しく、またあかね書房から『少年少女最新科学全集』が刊行され、所謂”科学読み物”が一つの隆盛を迎えていた時代であった。その時期にこの『ロウソクの科学』と初めて接したのであるが、小学生が読むには少し手強かった。僕は、日下実男訳の旺文社文庫版(今...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-01-01     名著

  7. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    冒険記は面白い! 
    世界の測量-ガウスとフンボルトの物語- / ダニエル・ケールマン. - 三修社 , 2008     北大ではどこにある?
    この本は、近代ドイツの学術史に屹立する偉人、数学者のガウスと博物学者のフンボルトの知的探求の冒険を描いた作品である。第一章と第十四章でガウスとフンボルトは邂逅するが、それ以外の章は一章ごとにそれぞれの探求の人生が描かれる。異世界に新しい知識と発見を求めて踏み込んでいくことが(単純に)偉業だと考えられていた時代を現代の視点から振り返るどのように表せるか、ということが興味深く読み取れるだろう。

    勿論、小説なので虚実取り混ぜられており、ガウスが哲学者カントのところに非ユークリッド幾何学の発見を告げに行く部分などは完全なフィクシ...  [続きを読む]

    登録日 : 2015-08-01     ぜひ読んでみてほしい

  8. 推薦者 : 寺沢浩一  所属 : 医学部  身分 : 

    法医学とは何かを知りたい人に 
    日常生活の法医学 / 寺沢浩一. - 岩波書店、岩波新書、新赤版687 , 2000     北大ではどこにある?
    14年前に上梓したものである。一般の人以外にも、刑事事件を扱う警察官になりたい方、科学捜査研究所で働きたい人、医学部で法医学を勉強したいと考えている人にお勧めします。
    特に私が気に入っているのは「はじめに」、「死後経過時間の推定」、「個人識別」と「あとがき」の段である。以下に各章の題名を挙げよう。はじめに―法医学とは何か/人が死ぬとどうなるか/解剖に附すか/死因を推定する/事故死か病死か/現代の医療と法医学/法医学のこれから。

    登録日 : 2014-08-26     

  9. 推薦者 : 千葉惠  所属 : 文学研究科  身分 : 

    惹きこまれ一気に読める素粒子宇宙論入門 
    宇宙に終わりはあるのか?素粒子が解き明かす宇宙の歴史 / 村山斉. - ナノオプトニクス・エナジー出版局 , 2010     北大ではどこにある?
    評者の書架には素粒子論や宇宙論の基本書、入門書が何冊かほこりをかぶっている。本書は稀なことにも「分かる」という感覚を頁毎に持続しながら、惹きこまれて一気に読むことができた入門書です。150頁の小著ということもありましょうが、評者には幸いな出会いをもたらしてくれ、あいまいで雑然としたなまかじりの知識に秩序と生命を与えてくれました。書名副題にあるように、著者は極微の素粒子の世界の解明が130億年の宇宙の構造と歴史の解明の手掛かりであることを明晰かつ簡明にそして説得的に展開しています。物理学のこの領域においては何が問題になっており、...  [続きを読む]

    登録日 : 2010-12-08     基本書

  10. 推薦者 : 千葉惠  所属 : 文学研究科  身分 : 

    学際的研究の模範 
    光と視覚の科学―神話・哲学・芸術と現代科学の融合― / アーサー・ザイエンス. - 白掦社 , 1997     北大ではどこにある?
    本書は物理学者であるザイエンスによる、一切のものの基礎にある光についての哲学、宗教、芸術など人間の知力と想像力を駆使して解明にせまる、通史としての学際的研究の著しい成功例である。光の解明に取り組む物理学者、哲学者、数学者たちの知的営為が彼らの人間性を知らせる興味深いエピソードとともに、わかりやすく解説されている。「あらゆる物理系の振る舞いの背後、あらゆる物理法則の背後に何があるのか」という問いが本書を読むことにより道理あるものとして受け止められるのは、事物の一切に浸透する光という形而上学的な対象の故にであろう。アインシュタイン...  [続きを読む]

    登録日 : 2009-07-03     名著

  11. 推薦者 : 岸本晶孝  所属 : 理学研究科  身分 : 

    数学と人間と 
    The Mathematician's Brain / David Ruelle. - Princeton University Press , 2007     北大ではどこにある?
    数学という学問では論理的に正しい事柄、論理的に検証可能な事柄だけをもとめます。その論理にだけ注目すると数学はきわめて退屈な学問、形式的な学問といえそうです。(論理計算が正当化どうかを調べるには、記号の羅列が文法規則に従っているかどうかを見るだけでよくその意味を問う必要がないので、計算機にでもやらせることができるからです。)それでもギリシャ人はその前提となっていた自明の理を疑わず数学を真理の学問と神聖視しましたが、無限を取り扱う必要にかられた現代の数学者はそれほど幸せとはいえません。ほとんどの数学者のよりどころとしている自明の理...  [続きを読む]

    登録日 : 2009-05-13     ぜひ読んでみてほしい

  12. 推薦者 : 岸本晶孝  所属 : 理学研究科  身分 : 

    天才数学者列伝 
    God created the integers / Stephen Hawking. - Running Press , 2007     北大ではどこにある?
     ピタゴラスは、エーゲ海に浮かぶサモス島で、宇宙は全き数(自然数)によって表される、と考えたそうです。そののちルート2が全き数の割合で表されない(有理数でない)ことを発見したとき、自らの宇宙観への危機をひそかに感じ、その秘匿を弟子たちに命じました。漏洩者には死がまっていました。
     ギリシャの人々の数学にかけた情熱は、広大無辺の宇宙に肉薄しようという真理にかけた宗教的情熱と一体不可分のようです。後のキリスト教の席巻はこの情熱を本物の宗教的情熱で窒息させてしまい、ギリシャ数学への新風はデカルト(1596−1650)までお預けにな...  [続きを読む]

    登録日 : 2008-03-05     基本書

  13. 推薦者 : 杉山滋郎  所属 : 理学研究科  身分 : 

    科学技術コミュニケーションの入門書! 
    はじめよう!科学技術コミュニケーション / 北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット(CoSTEP)編著. - ナカニシヤ出版 , 2007.12     北大ではどこにある?
    いま社会的に関心が高まっている科学技術コミュニケーションに ついての最適の入門書。平成20年度の授業で参考書として使用するが,それ以外の学生にも広く読んでもらいたい。

    登録日 : 2008-02-06     学習に最適

  14. 推薦者 : 三上直之  所属 : 科学技術コミュニケーター養成ユニット  身分 : 

    科学技術コミュニケーションの基本書! 
    はじめよう!科学技術コミュニケーション / 北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット(CoSTEP)編著. - ナカニシヤ出版 , 2007.12     北大ではどこにある?
    北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット(CoSTEP) での教育実践にもとづいて、科学技術コミュニケーションの基本的 な考え方や、具体的な活動手法をコンパクトに解説しています。
    CoSTEPの講義・演習・実習の基本文献となるほか、大学院でや学部で開講される科学技術コミュニケーションに関わるいくつかの講義でも、主要参考文献として取り上げられることになっています。

    登録日 : 2008-02-06     学習に最適

  15. 推薦者 : 須田勝彦  所属 : 教育学部  身分 : 

    論証数学の成立 
    数学のあけぼの / A.K.サボー,伊東俊太郎他訳. - 東京図書 , 1976年     北大ではどこにある?
    今も昔も,洋の東西を問わず,また文型,理系を問わず,学問とは何かを論ずるとき,数学はひとつの論題とされてきた。この書は,数学史研入門書である。特に論証科学としての数学の成立における哲学との相互関連が非常に興味深い。「哲学」が何か古臭いたわごとであるかのように考えられることが多い最近,特にこのような思索に取り組む時間を持ってほしいと思う。

    登録日 : 2007-03-19     ぜひ読んでみてほしい

  16. 推薦者 : 羽部朝男  所属 : 理学研究科  身分 : 

    物理学は敷居が高いと思っている君に 
    物理学者はマルがお好き (文庫) / ローレンス・M・クラウス著 ; 青木薫訳. - 早川書房 , 2004     北大ではどこにある?
     物理学は現代科学の基礎になっています。ところが、物理学は数式を使うので、敷居が高くむずかしいとよく言われます。また、高校で物理を勉強して来た人でも,受験の影響もあってか、「公式を覚えて、問題に応じて適用するので、面白くない」という声を良く聞きます。本当は、物理学は,一見複雑に見える自然の物体の運動の背後にひそむ法則性を明らかにしたとても面白いものなのです。大学に入って、ぜひ、そうした物理学に触れてほしいと思います。
     さて、この本は、こうした物理学の面白さを紹介しています。話しは「物理学者は夜道でカギを落としたら明るい街灯...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-03-05     ぜひ読んでみてほしい

  17. 推薦者 : 須田勝彦  所属 : 教育学部  身分 : 

    ユークリッド幾何学の成立過程 
    数学の歴史1  ギリシアの数学 / 伊東俊太郎他. - 共立出版 , 1979年     北大ではどこにある?
    ユークリッド『原論』の多くの源流の中で,特にタレス,ピュタゴラス,ヒポクラテスの到達点が分かりやすく,具体的に解説されている。これらとの対比によって,『原論』の主要部分の理解が容易になるだろう。

    登録日 : 2007-02-23     学習に最適

  18. 推薦者 : 須田勝彦  所属 : 教育学部  身分 : 

    数学をなぜ学ぶのだろう 
    数学教育の根本問題 / 小倉金之助. - 玉川大学出版 , 1973年     北大ではどこにある?
    皆さんはこれまで,当然のこととして数学を学んできたと思う。しかし,大学に入学した今,改めてなぜ数学を学ぶのか,考えてほしい問題である。主に昭和の前半期,日本の針路と学問の進歩に洞察を加え「数学教育の目的は科学的精神の涵養にある」という思想を展開した小倉の著作は今現在でも光芒を放ち続けている。「人文科学の基礎」履修者以外の方にもぜひ一読をお勧めしたい。
    (なお,この本は,小倉金之助著作集をはじめ,さまざまな形態で出版されていて,玉川大学出版の本以外でも見ることができる。例えば『[続きを読む]

    登録日 : 2007-02-23     ぜひ読んでみてほしい

  19. 推薦者 : 奥聡  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    いつ読み返しても新鮮 
    寺田寅彦随筆集第4巻 / 寺田寅彦. - 岩波文庫 ,      北大ではどこにある?
    60年も前に書かれた寅彦のエッセイ集だが、内容は少しも古くない。科学と文学・芸術を縦横に行き来した自由な心を覗いてみて欲しい。「専門バカ」や効率主義一辺倒の今の大学や社会へのアンチテーゼも読み取れる。特に、研究者を目指したいが自分の能力に不安を感じている人は「科学者とあたま」がお勧め。

    登録日 : 2006-12-01     ぜひ読んでみてほしい

  20. 推薦者 : 行木孝夫  所属 : 理学研究科  身分 : 

    微積分学の基本図書 
    解析概論 / 高木貞治. - 岩波書店 , 1983     北大ではどこにある?
    近年は教育におけるわかりやすさを優先する傾向が強く、歴史的な教科書はその存在も知られないことが多くなっているように思われます。本書は自然科学の基礎を成す微積分学を記述した随一の書です。導入部では数学の学習における心構えを説き、実数の定義をはじめとする微積分学を網羅します。読みきることができなくても十分に数学の基礎を感じとれるでしょう。

    登録日 : 2006-11-30     基本書

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