「本は脳を育てる」について
(教員の皆様へ)推薦文受付中です!
本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

歴史に分け入る/世界を知る

JUNLE
- 世界史 
- 日本史 
- 東洋史 
- 西洋史 
- 地理 
- 考古学 

一覧表示
page  |  1  | 2 | 3 | 4 | 5

  1. 推薦者 : 朝倉 清高  所属 : 触媒科学研究所  身分 : 教員

    理系も文系もとにかく一読する。 
    Homo Deus : A Brief History of Tomorrow / Yuval Noah Harari. - Vintage , 2017     北大ではどこにある?
     今、AI、深層学習といったことが話題になっている。それを単に便利な道具と考えているかもしれません。しかし、本書は農業革命、産業革命に匹敵する情報革命という社会の大革命としてとらえ、“人類”の置かれた立場を考えさせる本です。
     “Homo Sapiens will vanish”(p443) ということも言っています。皆さんが自分の未来を思い描くときに参考になると思います。

     邦文もありますので、そちらで読まれるとよいかもしれません。
    ホモ・デウス : テクノロジーとサピエンスの未来 / ユヴァル・ノ...  [続きを読む]

    登録日 : 2019-03-11     ぜひ読んでみてほしい

  2. 推薦者 : 河合 剛  所属 : 外国語教育センター  身分 : 教員

    「つい最近」を体験する 
    海峡の鉄路青函連絡船 : 110年の軌跡と記憶 / 原田伸一. - 北海道新聞社 , 2018     北大ではどこにある?
     函館キャンパスの諸君はもちろん、札幌キャンパスの諸君も青函連絡船の役割を知るのは大切な素養。写真たっぷり、じっくり楽しめる。
     函館駅から徒歩数分に青函連絡船「摩周丸」が展示されている。本書を読みつつ船を巡ると時代の変遷がわかる。

    登録日 : 2018-12-12     ぜひ読んでみてほしい

  3. 推薦者 : 河合 剛  所属 : 外国語教育センター  身分 : 教員

    札幌の変貌を学び、未来を知る 
    定山渓鉄道 / 久保ヒデキ. - 北海道新聞社 , 2018     北大ではどこにある?
     五島慶太(東急)が札幌に鉄道を?「強盗慶太」が病死したので開発頓挫?
    もしかして近未来に類似計画が?まさか?

     過去の変貌から未来を予測しよう。

    登録日 : 2018-12-12     ぜひ読んでみてほしい

  4. 推薦者 : 河合 剛  所属 : 外国語教育センター  身分 : 教員

    平城京遺跡を専属ガイドつきで回る気分 
    平城京一三〇〇年「全検証」 : 奈良の都を木簡からよみ解く / 渡辺 晃宏. - 柏書房 , 2010     北大ではどこにある?
     博物館・美術館を訪れると展示物よりも説明文に目が向いてしまう私は、文章による解説が不可欠と見えて、図録などを自宅でじっくり読みふけり、肝心の展示品の画像記憶ができないためスケッチはおろか形状・色彩もろくに説明できないありさま。逆に言えば、展示物だけでは不満足で、どなたかに詳しくお話を伺いたい。講演は垂涎の的。

     さて本書は平城京遺跡を専属ガイドつきで回る気分が味わえる希有の作品。著者とともに働いた経験をもつ同僚によれば、著者の渡辺晃宏博士は、研究させていただいてるものを世間に還元する意識が強く、木簡に対する愛も加わり...  [続きを読む]

    登録日 : 2018-10-11     ぜひ読んでみてほしい

  5. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科(日本史学講座)  身分 : 教員

    常識を突き崩してみよう。 
    民族という虚構 / 小坂井敏晶著. - 筑摩書房 , 2011     北大ではどこにある?
    本書は、強いていえば、著者小坂井氏の〈本籍〉からして、社会心理学の成果と言えるでしょうか。しかしながら本書は、グローバル時代に生きる者すべてが参照すべき卓見に満ちあふれています。隣人・隣国とのより良い関係のために書かれた書として、歴史学にとっても重要な一書と考えます。
    本書の「あとがき」によると、「生物学・社会学・政治哲学など広い領域に触れ、学際的試論の性格を持つ」、真に学際的な成果です。また、「民族同一性の脱構築を試み、近代的合理主義を批判する」ことを目指したものだともいいます。そのいずれにおいても成功を収めた快著だと私は...  [続きを読む]

    登録日 : 2018-03-12     名著

  6. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    「革命」の担い手は誰だったのか。 
    青きドナウの乱痴気 : ウィーン1848年 / 良知力著. - 平凡社 , 1985     北大ではどこにある?
    1848年、西ヨーロッパに勃発した「革命」の一つの舞台となったウィーンでの、様々な人びとの思惑や欲望や理想や愚痴(?)が渦巻く展開を、帝国、国家、権力者の立場からではなく、「革命」に参加した人びとの目線から描いたすぐれた本である。歴史を庶民、あるいは当事者の立場に寄り添って書くということは決して簡単ではない。その困難な試みがいかに為されたかを読み取ってみてほしい。特に、「あとがき」に書かれているグレーテというウィーン子のことばは心に染みる。

    登録日 : 2017-12-19     名著

  7. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    国際関係を複眼的に解きほぐす 
    大英帝国の親日派 : なぜ開戦は避けられなかったか / アントニー・ベスト著 ; 武田知己訳. - 中央公論新社 , 2015     北大ではどこにある?
    国際関係、分けても戦時期の国際関係を理解することは容易ではない。この本は、日英の政治家(外交官)に対象を絞り、それぞれの言説と行動を分析しつつ第二次大戦期の日英関係を解明しようとするものである。その際、直接の対象である日英関係の背後にあって大きな影響を及ぼしていた日中、英中、英米、英露の国際関係にも目を配り、当時の国際関係が複眼的に理解できるようになっている点が特徴である。国際関係論や政治学のみならず、歴史記述の方法についても学ぶところの多い本である。

    登録日 : 2017-08-08     ぜひ読んでみてほしい

  8. 推薦者 : 前田亮介  所属 : 法学研究科  身分 : 教員

    政治経済史の画期的業績 
    帝国から開発援助へ : 戦後アジア国際秩序と工業化 / 秋田茂著. - 名古屋大学出版会 , 2017     北大ではどこにある?
    第二次世界大戦後のアジア諸国の経済的台頭を可能にした条件の一端を、コロンボ・プランをはじめとするイギリス主導の戦後国際秩序構想から明らかにしようとした、政治経済史の画期的業績である。著者がイギリス帝国史の第一人者ということもあり、コモンウェルス体制の維持・再編に向けた戦後イギリスの生存戦略が、旧帝国からの旧植民地への所得移転や開発援助を通じて、アジア諸国の脱植民地化と(多くが開発独裁的な形態での)国家形成を後押ししていくなかば逆説的な力学が、英米のみならずインドの文書館史料も利用して興味深く分析されている。帝国秩序における戦前...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-08-07     

  9. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    モンゴルの魅力に近づくために 
    草原の革命家たち : モンゴル独立への道 / 田中克彦著. - 中央公論社 , 1990     北大ではどこにある?
    この「本は脳を育てる」の過去の推薦文に何回か書いたことであるが、僕は1990年代にエジプトに赴任していた。だが、最初に赴任先候補地としてあげられたのは、実はモンゴルであった。それがどこかでどうにかこうにかなってエジプトに落ち着いた(?)のであるが、今でも時々、あのときモンゴルに行っていたらどうなっていただろうかと思うことがある。今は、モンゴルと言えば相撲の世界が思い浮かぶだろうが、多くの日本人の間でこの国の歴史と現在の姿は意外に知られていないと言ってよいだろう。この本は、モンゴルが中国、ソヴィエトという巨大な国に挟まれて―しかもここ...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-08-04     ぜひ読んでみてほしい

  10. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    日本人はアジアとどう向き合ってきたか 
    日本とアジア / 竹内好著. - 筑摩書房 , 1993     北大ではどこにある?
    これは、竹内好という稀代の中国文学者の手になるすぐれた日本、及びアジア研究の書である。初版が刊行されてから50年以上が経過しているが、そこに示される分析(あるいは同時代思想批判の)の観点には今なお学ぶものが多くある。中国、アジアだけでなく、というよりむしろ欧米社会・文化に関心を持つ人にこそ読んでほしいと思う。特に「二つのアジア史観」、「方法としてのアジア」は人文社会科学を勉強する上で貴重な示唆を含んでいる。

    登録日 : 2017-08-04     名著

  11. 推薦者 : 水本 秀明  所属 : 外国語教育センター  身分 : 非常勤講師

    サンタクロースについてどれだけあなたは知っていますか? 
    サンタクロースの大旅行 / 葛野浩昭著. - 岩波書店 , 1998     北大ではどこにある?
    サンタクロースはフィンランド語でjoulupukki、すなわち「クリスマス(joulu)」+「山羊(pukki)」。いったい「山羊」は何を表しているのでしょう?この本を読むと、とんがり帽子に赤い衣装で煙突からプレゼント配達に来る、といったサンタクロースの一般的なイメージが大きく覆されるはずです。好著!

    登録日 : 2017-06-08     ぜひ読んでみてほしい

  12. 推薦者 : 田畑伸一郎  所属 : スラブ・ユーラシア研究センター  身分 : 教員

    フィンランドの中学における歴史教科書 
    世界史のなかのフィンランドの歴史 : フィンランド中学校近現代史教科書 / ハッリ・リンタ=アホ [ほか] 著 ; 石野裕子, 高瀬愛訳. - 明石書店 , 2011     北大ではどこにある?
    フィンランドの中学で使われている歴史教科書を翻訳したものです。フィンランドの歴史が平易に書かれています。フィンランドの歴史がよく分かるだけでなく,どのように歴史が教えられているのかについてもよく分かります。

    登録日 : 2017-06-03     学習に最適

  13. 推薦者 : 田畑伸一郎  所属 : スラブ・ユーラシア研究センター  身分 : 教員

    フィンランドの歴史を深く理解するための好著 
    「大フィンランド」思想の誕生と変遷 : 叙事詩カレワラと知識人 / 石野裕子著. - 岩波書店 , 2012     北大ではどこにある?
    フィンランドの文化を知るうえで重要な叙事詩カレワラが同国の歴史において,あるいは同国が独立を遂げていくなかでどんな役割を果たしのかがよく分かります。フィンランドの歴史について思想面を含めて深く学びたい人にとって必読書です。

    登録日 : 2017-06-03     学習に最適

  14. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    「戦争」を陳腐なことばで語らないために 
    ひとりの記憶 : 海の向こうの戦争と、生き抜いた人たち / 橋口譲二. - 文藝春秋 , 2016     北大ではどこにある?
    この本は、太平洋戦争前後に植民地を含む海外に渡り、様々な事情でその地に残り、あるいは再渡航してそこで生き抜くことを選んだ人々からの聞き取りの記録である。現代に於ける戦争に対する反対・批判・抑止のことばの一つとして「戦争は人間の運命を狂わせる」といったものがある。それを否定するつもりはないし、そうした事例もあることを認めはするが、この本を読んだあとでここに描かれている人々の人生が戦争によって“狂った(あるいは狂わされた)”と―「戦争を知らない子供たち」である我々が―いうことには大きな躊躇いを覚えてしまう。その背後にあったはずのお...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-02-19     ぜひ読んでみてほしい

  15. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    「東洋」と「西洋」とは何か、あらためて考える。 
    東洋意識 : 夢想と現実のあいだ1887-1953 / 稲賀繁美編著. - ミネルヴァ書房 , 2012     北大ではどこにある?
    学問―特に人文科学―の世界に於ける「東洋-西洋」という枠組み或いは二分法は、実は相当にうさんくさい。そのうさんくささを“学問的に”剔抉したのは言うまでもなくエドワード・サイードの『オリエンタリズム』だったが、そのとらえ方自体が西洋的な学問世界の中で一定の権威になってしまうという戯画的な状況が生まれ、相変わらず「東洋-西洋」という枠組みをめぐる思索は混迷している。今回推薦する本は、編著者の稲賀氏自身が書いているように「『東洋』と呼ばれる―あるいは時代遅れとな...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-02-17     ぜひ読んでみてほしい

  16. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    世界はどうしてこうなっているのか。 
    エジプトを植民地化する : 博覧会世界と規律訓練的権力 / ティモシー・ミッチェル著 ; 大塚和夫, 赤堀雅幸訳. - 法政大学出版局 , 2014     北大ではどこにある?
    一見この本とは関係なさそうな話から推薦文を書く。みなさんは、観光旅行に行くとはどのようなことだと思っているだろうか。理由はいろいろあるにせよ、大きな共通点は世界遺産に代表されるような歴史的建造物や名所旧跡を辿ることが目的である、ということだろう。しかし、である。その時、観光旅行する我々は、実は名所旧跡を”見に”行っているのではなく、ガイドブックなどに一定の秩序で並べられた空間の”確認”をしに行っているに過ぎないのである。なぜそう言えるのか、の答えを与えてくれるのが、この本の副題になっている「博覧会世界」である。
    この本は、表...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-01-01     ぜひ読んでみてほしい

  17. 推薦者 : 河合 剛  所属 : 外国語教育センター  身分 : 教員

    大名の生活を英語で説明しよう 
    The life and culture of samurai lords : masterworks from the Tokugawa Art Museum / The Tokugawa Art Museum. - 徳川美術館 , 2016     北大ではどこにある?
    諸君、和服が着られるかな?女の子なら振袖を着た経験があるだろうか?男の子なら羽織・袴。しかし所有していない人も多いのでは?まさか着方を知らない?日本の民俗衣裳だぞ。しかも意外と安いのもある。

    さてさて。日本の文化を英語で説明できれば、日本の文化を知っているといえるだろうし、日本の文化を知ってもらう力を有しているともいえるだろう。

    本書は、御三家大名のひとつ尾張名古屋の徳川藩ゆかりの徳川美術館が著した、大名生活の英語による説明だ。日本を知り、日本を知ってもらう力を身につけよう。

    登録日 : 2016-12-01     ぜひ読んでみてほしい

  18. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    新たな歴史哲学を考える原点として 
    歴史における言葉と論理-歴史哲学基礎論- / 神川正彦. - 勁草書房 , 1970-1971     北大ではどこにある?
    この本については、少し過激な(?)推薦文を書きたい。

    先日、某大学(敢えて名は秘す)の日本現代(1950年代以降)哲学の授業のシラバスを見ていたら、そこで取り上げてられているのが大森莊藏、廣松渉、坂部恵であった。しかしこれでは、結局戦前は「京都学派」で、それが戦後になったら“東大”に変わっただけじゃないか、という印象を拭えない。日本の哲学というのは京大と東大の“官学アカデミズム”の中で選手交代をやっていただけだとしたらあまりにも悲しい。ここに推薦する神川正彦は、今はもう哲学専攻の学生でも名前を知らない人が多いかもしれないが、...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-08-13     ぜひ読んでみてほしい

  19. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    歴史学者とはどのような人々か 
    昭和史学史ノート-歴史学の発想- / 斉藤孝. - 小学館 , 1984     北大ではどこにある?
    歴史学者が歴史研究を行ったり歴史書を書いたりするときには当然その歴史観が反映される。史学史とはそうした歴史観や歴史記述の態度・意識の歴史である。この本では、具体的な個々の(主に昭和戦前・戦中期の)歴史学者を取り上げて通観することによって昭和の歴史研究がどのようなものであったかを示そうとするものである。歴史に興味のある学生、歴史学者の仕事を覗いてみたい学生、昭和時代を何らかの学問の研究対象としたい学生にお勧めする。

    登録日 : 2016-07-29     ぜひ読んでみてほしい

  20. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    戦後日本の思想の絡まりを解きほぐす 
    現代日本思想論-歴史意識とイデオロギー- / 安丸良夫. - 岩波書店 , 2004     北大ではどこにある?
    この本は、戦後日本の社会科学(主として政治学と歴史学)の中で誰がどのような議論を展開しそれが誰に受け継がれ誰に批判されその中からどのような議論が新たに形成されてきたかを論じる第一部と、戦後の主に海外の歴史学研究方法論、丸山眞男の思想史研究、そして著者自身の現代社会状況分析からなる第二部とに分かれている。読者の関心に応じて興味を引かれる部分は異なると思うが、特に第一部は戦後の社会科学研究の“思想地図”といった内容になっており、広く日本の戦後政治や思想を学ぶ上での基本的な知識を提供してくれている。これらの方面に関心のある学生に一読...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-07-29     ぜひ読んでみてほしい

page  |  1  | 2 | 3 | 4 | 5


Copyright(C) Hokkaido University Library. All rights reserved.
著作権・リンクについて  お問い合わせ 

北海道大学附属図書館
北海道大学附属図書館北図書館