図書選定

図書選定

(選書体制検討ワーキンググループ)    池田幸代  (図書受入担当)  *情報は平成23年1月1日現在

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本を見る「目」を鍛えていきたい

図書館職員の手による図書の選定は、以前は特定の部署の限られた職員が行っていましたが、より多くの職員が関わり図書館全体で蔵書を考えていくために、平成22年度から附属図書館の各部署からメンバーを集めた選書体制検討ワーキンググループが発足しました。この体制が発足したことで、今までどちらかといえば一時期に集中していた職員の図書選定を、年間を通して新しい図書が蔵書にも加えられるようになりました。まだ動き始めたばかりですので、よりよい選書体制が整えられるよう試行錯誤しています。

図書の選定はグループのメンバーがそれぞれ図書館の蔵書として推薦する図書を選び出し、それを取りまとめたものをメンバー全員で「図書館におくべきかどうか」と検討しています。推薦する図書を選ぶ作業も大変ですが、他のメンバーが選んだ図書を検討する作業も悩ましいところです。北海道大学附属図書館の蔵書をよりよいものにするためにも、本を見る「目」を鍛えていかなければと思っています。

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本館の新着図書案内:学生、教職員、図書館職員が図書館の蔵書を形づくります。

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各出版社の目録も選定のツールのひとつです。

どんな仕事にも他の仕事に活かせる部分はあると思います

図書の選定にも関わっていますが、私の普段の中心的な仕事は「図書の発注・受入・支払い」です。北大の特徴かもしれませんが附属図書館で全学の図書の発注を行っています。発注は5人で分担しており、そのうち、私は約15の学部・研究所の教員研究室や図書室に置く図書を発注しています。附属図書館の図書の選定に関わる前は、教員や学部の図書室が選定した図書にそれほど関心を持っていなかったのですが、今は教員や学部の図書室が購入する図書から附属図書館に置く図書のヒントが得られないかと見ています。

図書館の仕事に限りませんが、どんな仕事にも他の仕事に活かせる部分はあると思います。日々勉強ですね。

 選書体制検討ワーキンググループでの選定の流れ

推薦
図書館の蔵書として推薦する図書を選ぶ。グループのメンバーは哲学・社会科学、自然科学、言語・文学・歴史の3つに班分けされており、それぞれ担当する内容を中心に選んでいる。(期間2週間)
検討(1回目)
各自が選んだ図書をグループ全体で図書館の蔵書として購入すべきかどうかを検討。購入の結論が出たものは書店に発注されるが、それ以外については第2回目の検討が行われる(期間1週間)
検討(2回目)
1回目の検討で購入の結論が出なかったものについて、まず推薦者が推薦理由を述べる。(期間1週間)推薦理由なども鑑み、再度全員で購入すべき図書かどうかを検討する。(期間1週間)
発注
2回目の検討で購入の結論が出たものを書店に発注する。
実は1回目の「推薦」が終わると、すぐ次の「推薦」がはじまります。常に「推薦」と「検討」が繰り返されていて、結構忙しいサイクルになっています。

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