「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

西洋史

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  1. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    「革命」の担い手は誰だったのか。 
    青きドナウの乱痴気 : ウィーン1848年 / 良知力著. - 平凡社 , 1985     北大ではどこにある?
    1848年、西ヨーロッパに勃発した「革命」の一つの舞台となったウィーンでの、様々な人びとの思惑や欲望や理想や愚痴(?)が渦巻く展開を、帝国、国家、権力者の立場からではなく、「革命」に参加した人びとの目線から描いたすぐれた本である。歴史を庶民、あるいは当事者の立場に寄り添って書くということは決して簡単ではない。その困難な試みがいかに為されたかを読み取ってみてほしい。特に、「あとがき」に書かれているグレーテというウィーン子のことばは心に染みる。

    登録日 : 2017-12-19     名著

  2. 推薦者 : 田畑伸一郎  所属 : スラブ・ユーラシア研究センター  身分 : 教員

    フィンランドの歴史を深く理解するための好著 
    「大フィンランド」思想の誕生と変遷 : 叙事詩カレワラと知識人 / 石野裕子著. - 岩波書店 , 2012     北大ではどこにある?
    フィンランドの文化を知るうえで重要な叙事詩カレワラが同国の歴史において,あるいは同国が独立を遂げていくなかでどんな役割を果たしのかがよく分かります。フィンランドの歴史について思想面を含めて深く学びたい人にとって必読書です。

    登録日 : 2017-06-03     学習に最適

  3. 推薦者 : 田畑伸一郎  所属 : スラブ・ユーラシア研究センター  身分 : 教員

    フィンランドの中学における歴史教科書 
    世界史のなかのフィンランドの歴史 : フィンランド中学校近現代史教科書 / ハッリ・リンタ=アホ [ほか] 著 ; 石野裕子, 高瀬愛訳. - 明石書店 , 2011     北大ではどこにある?
    フィンランドの中学で使われている歴史教科書を翻訳したものです。フィンランドの歴史が平易に書かれています。フィンランドの歴史がよく分かるだけでなく,どのように歴史が教えられているのかについてもよく分かります。

    登録日 : 2017-06-03     学習に最適

  4. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    福祉国家の比較歴史社会学 
    福祉資本主義の三つの世界: 比較福祉国家の理論と動態 / エスピン・アンデルセン. - ミネルヴァ書房 , 2001     北大ではどこにある?
    エスピン・アンデルセンによる福祉社会の比較歴史社会学の重要書。近代化・社会主義化といった単線的な軸で、各地域を分析・比較するのではなしに、各地域ごとの福祉制度の歴史的展開に分け入りながら(教会による救貧活動の変化や労働運動の政治へのインパクトなど)、タイポロジーを作成。具体的には保守主義レジーム(ドイツ・イタリアetc)、社会民主主義レジーム(北欧)、自由主義レジーム(アメリカetc)を作成し、そこから福祉社会の比較分析を行うといういうもの。重厚な文体で論じているため、読むのに少々力がいるが、歴史叙述の詳細さやマクロ統計を駆使した比較など圧巻であ...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-10-16     名著

  5. 推薦者 : 戸田 聡  所属 : 文学研究科  身分 : 

    日本人と全く関係のない或る昔の文明世界のお話 
    ビザンツ世界論 / ハンス=ゲオルク・ベック. - 知泉書館 , 2014年     北大ではどこにある?
    「日本人と全く関係のない或る昔の文明世界」の話だって? そんなもの読む暇ないよ! と思う人は以下を読まなくてよろしい。しかし、実益ばかりが強調される今の時代だからこそ、こういうものだってあると言ってみたくなる。
     この本でとりあげられているビザンツ帝国は、かの輝かしきローマ帝国の後継国家(正確には、ローマ帝国の断絶なき継続)として、西欧史で言われる中世のほぼ全時代を通じて存在した国家・帝国であり、日本とは全く関係がない。しかも、現代人(特に現代日本人)はそもそも古典(つまり、共通の教養基盤)なるものを顧みなくなって久しいが、...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-07-16     ぜひ読んでみてほしい

  6. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    ワールドカップの原点はここだ! 
    フットボールの原点-サッカー、ラグビーのおもしろさの根源を探る- / 吉田 文久. - 創文企画 , 2014     北大ではどこにある?
    サッカー(フットボール)の起源は諸説あるようで、スポーツにほとんど関心がない推薦者でもイギリス起源かイタリア起源か、くらいのことは知っている。この本は、イギリスの民俗フットボールにその起源を求め、今なお残るそのゲームの現場にいくたびも足を運んで取材とインタビューを重ねた筆者の労作である。ただのスポーツ蘊蓄本と思うなかれ、この本では「民俗フットボール」からサッカーへの変化の歴史が史料に基づいて丹念に追跡され、同時にそのような変化を促したイギリス社会の歴史についても理解を深めることができるものとなっている。サッカーやスポーツだけで...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-03-08     ぜひ読んでみてほしい

  7. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    東ユーラシア世界に目を開く 
    「シベリアに独立を!」-諸民族の祖国(パトリ)をとりもどす- / 田中 克彦. - 岩波書店 , 2013     北大ではどこにある?
    推薦者の義父は戦後シベリアで抑留生活を送った。そのことについて推薦者には何も語らずに亡くなったが、そこでの苦労は並大抵のことばで語れるものではなかったようである。シベリア、と聞けば推薦者も含めてかなりの日本人は戦後のシベリア抑留のことを、あるいはまた天然ガスパイプラインを、さらには水野晴郎の映画『シベリア超特急』を思い浮かべるかと思うが、この本で描かれるのは、そうしたイメージとは異なる自然豊かなシベリアで独立運動を戦い抜いたポターニンという人物の生涯である。そのまわりには、ドストエフスキーやバクーニンをはじめ、アイヌ語研究で有...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-03-08     ぜひ読んでみてほしい

  8. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    本は脳を鍛える! 
    クアトロ・ラガッツィ-天正少年使節と世界帝国- / 若桑みどり. - 集英社 , 2003     北大ではどこにある?
    天正少年使節と言えば、高校の日本史や世界史で習った記憶があるだろう。これは、博覧強記の著者が、西欧の図書館や文書館に収蔵されている第一次史料を丹念に読み解いて、天正少年使節をとりまく権力者たちとキリスト教信者たち、そしてキリスト教会内の様々な駆け引きを世界史の大きな変動の中に於いて捉えようとした大著である。
    ただ、表題に惹かれて読んでみたものの羊頭狗肉の感は否めない。550ページにのぼるこの本を230ページくらいまで読まないとそもそも天正少年使節が出てこないし、彼らのヨーロッパでの体験もむしろ彼ら少年使節よりはキリスト教会と教皇庁、...  [続きを読む]

    登録日 : 2012-05-01     

  9. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    evolution of portrait photography 
    Queen Elizabeth II: Portraits by Cecil Beaton / Susanna Brown. - V & A Publishing , 2011     北大ではどこにある?
    See how portrait photography has evolved over the years through the graphic representation of the longest reigning monarch in Britain. Posture, lighting, background, and composition have changed considerably. Another aspect of interest is the transformation of facial expressions. Queen Elizabeth II has had 11 prime ministers so far starting with Winston Churchill when she was 25. The maturing and aging of a experienced monarch makes a fascinating pictorial record.

    登録日 : 2012-02-16     ぜひ読んでみてほしい

  10. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    「自分」の深奥をのぞく 
    砂漠の修道院 / 山形孝夫. - 平凡社 , 1998     北大ではどこにある?
    ややもすれば抹香臭い表題ですが、エジプトの砂漠の修道院に引きつけられてきた人々の心の遍歴と葛藤、そのような心性を生み出すエジプトの社会と歴史が生き生きと描かれている、読み応えのある本です。特に修道士一人一人の聞き取り調査に基づくストーリーは、普段うかがい知ることが難しい「修道院」の生活と、そこに何かを求める魂のありようをキリスト教という枠組みを超えて明らかにしてくれます。キリスト者であってもなくてもここに描かれた修道士の誰かに、読者が共感できる人物を見つけることができると思います。「世間」と「自分」との葛藤をどう受け止めるかと...  [続きを読む]

    登録日 : 2009-06-08     ぜひ読んでみてほしい

  11. 推薦者 : 岡田敦美  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    「他者」と向きあう人類最初の経験――コミュニケーションや異文化について考える 
    他者の記号学―アメリカ大陸の征服 / ツヴェタン・トドロフ. - 法政大学出版局 , 1986(日本語初版)     北大ではどこにある?
     著者のトドロフは、ブルガリア生まれでパリで活躍する言語学者。本のテーマは「他者の発見」で、その手がかりとして、新大陸の発見と征服の時期が、もっと具体的にいえば、新大陸とヨーロッパ人が出会って以降の100年あまりの間に新大陸に渡ったヨーロッパ人によって書かれた記録や文書が、分析対象として選ばれたのである。トドロフによれば、1492年は、「ヨーロッパの歴史上、最も驚嘆に値する他者との出会い」の画期をなした。「今あるヨーロッパ人のアイデンティティが示され、基礎づけられたのはまさにこの新大陸の発見にあるのだ」。その意味で、1492年以来、ヨーロッパ...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-06-25     名著

  12. 推薦者 : 西昌樹  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    占領を知らない世代へ 
    占領下パリの思想家たち / 桜井哲夫. - 平凡社新書 , 2007     北大ではどこにある?
     ナチスドイツ占領下のパリで、知識人たちはどう生きていたか。サルトル、カミュ、バタイユ、フーコー、レヴィ=ストロース、サン=テグジュペリ...沖縄だけでなく、日本全土がアメリカに占領(進駐軍と言い換えていたが)された日々はついこの前である。戦争も占領も知らなければ、せめて本や映像で知ろうとしてほしい。フランスの現代史を知るには、海原峻「フランス現代史」(平凡社、名著)がおすすめ。それを読んで、この本の前段の桜井「[続きを読む]

    登録日 : 2007-02-20     基本書

  13. 推薦者 : 岸本晶孝  所属 : 理学研究科  身分 : 

    歴史を通じて現在をみる 
    憲法で読むアメリカ史(上下) / 阿川尚之. - PHP研究所 , 2004     北大ではどこにある?
    アメリカは歴史の浅い国というひとがいますが、それは果たして真実でしょうか。アメリカは13の州が連合して1776年に独立し、今に有効な憲法を1788年に制定しました。(世界で現に通用している憲法のなかで最古だそうです。)日本でいえば江戸時代半ばに制定された法律が本質的な変更なく今も、民主主義とその制度を宣言する文書として機能し模範とされていることを想像してみてください。江戸幕府はせいぜい幾つかの「諸法度」のもとで成立していたのです。もちろん、この憲法にも「瑕瑾」がありました。奴隷制度を容認しているととれる条項があることです(しか...  [続きを読む]

    登録日 : 2006-08-21     ぜひ読んでみてほしい

  14. 推薦者 : 加納邦光  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

     
    ビスマルク伝 / エーリッヒ・アイク著 ; 救仁郷繁訳. - ぺりかん社 , 1993.6-1999.6     北大ではどこにある?
     日本の明治維新の時期にドイツ帝国を創立したビスマルクの伝記は、たんに歴史に興味をもたせるというだけでなく、この人物の虚と実を通して、人間観察をするのにも適している。

    登録日 : 2005-07-29     

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