「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

世界史

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  1. 推薦者 : 朝倉 清高  所属 : 触媒科学研究所  身分 : 教員

    理系も文系もとにかく一読する。 
    Homo Deus : A Brief History of Tomorrow / Yuval Noah Harari. - Vintage , 2017     北大ではどこにある?
     今、AI、深層学習といったことが話題になっている。それを単に便利な道具と考えているかもしれません。しかし、本書は農業革命、産業革命に匹敵する情報革命という社会の大革命としてとらえ、“人類”の置かれた立場を考えさせる本です。
     “Homo Sapiens will vanish”(p443) ということも言っています。皆さんが自分の未来を思い描くときに参考になると思います。

     邦文もありますので、そちらで読まれるとよいかもしれません。
    ホモ・デウス : テクノロジーとサピエンスの未来 / ユヴァル・ノ...  [続きを読む]

    登録日 : 2019-03-11     ぜひ読んでみてほしい

  2. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科(日本史学講座)  身分 : 教員

    常識を突き崩してみよう。 
    民族という虚構 / 小坂井敏晶著. - 筑摩書房 , 2011     北大ではどこにある?
    本書は、強いていえば、著者小坂井氏の〈本籍〉からして、社会心理学の成果と言えるでしょうか。しかしながら本書は、グローバル時代に生きる者すべてが参照すべき卓見に満ちあふれています。隣人・隣国とのより良い関係のために書かれた書として、歴史学にとっても重要な一書と考えます。
    本書の「あとがき」によると、「生物学・社会学・政治哲学など広い領域に触れ、学際的試論の性格を持つ」、真に学際的な成果です。また、「民族同一性の脱構築を試み、近代的合理主義を批判する」ことを目指したものだともいいます。そのいずれにおいても成功を収めた快著だと私は...  [続きを読む]

    登録日 : 2018-03-12     名著

  3. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    国際関係を複眼的に解きほぐす 
    大英帝国の親日派 : なぜ開戦は避けられなかったか / アントニー・ベスト著 ; 武田知己訳. - 中央公論新社 , 2015     北大ではどこにある?
    国際関係、分けても戦時期の国際関係を理解することは容易ではない。この本は、日英の政治家(外交官)に対象を絞り、それぞれの言説と行動を分析しつつ第二次大戦期の日英関係を解明しようとするものである。その際、直接の対象である日英関係の背後にあって大きな影響を及ぼしていた日中、英中、英米、英露の国際関係にも目を配り、当時の国際関係が複眼的に理解できるようになっている点が特徴である。国際関係論や政治学のみならず、歴史記述の方法についても学ぶところの多い本である。

    登録日 : 2017-08-08     ぜひ読んでみてほしい

  4. 推薦者 : 前田亮介  所属 : 法学研究科  身分 : 教員

    政治経済史の画期的業績 
    帝国から開発援助へ : 戦後アジア国際秩序と工業化 / 秋田茂著. - 名古屋大学出版会 , 2017     北大ではどこにある?
    第二次世界大戦後のアジア諸国の経済的台頭を可能にした条件の一端を、コロンボ・プランをはじめとするイギリス主導の戦後国際秩序構想から明らかにしようとした、政治経済史の画期的業績である。著者がイギリス帝国史の第一人者ということもあり、コモンウェルス体制の維持・再編に向けた戦後イギリスの生存戦略が、旧帝国からの旧植民地への所得移転や開発援助を通じて、アジア諸国の脱植民地化と(多くが開発独裁的な形態での)国家形成を後押ししていくなかば逆説的な力学が、英米のみならずインドの文書館史料も利用して興味深く分析されている。帝国秩序における戦前...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-08-07     

  5. 推薦者 : 水本 秀明  所属 : 外国語教育センター  身分 : 非常勤講師

    サンタクロースについてどれだけあなたは知っていますか? 
    サンタクロースの大旅行 / 葛野浩昭著. - 岩波書店 , 1998     北大ではどこにある?
    サンタクロースはフィンランド語でjoulupukki、すなわち「クリスマス(joulu)」+「山羊(pukki)」。いったい「山羊」は何を表しているのでしょう?この本を読むと、とんがり帽子に赤い衣装で煙突からプレゼント配達に来る、といったサンタクロースの一般的なイメージが大きく覆されるはずです。好著!

    登録日 : 2017-06-08     ぜひ読んでみてほしい

  6. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 教員

    世界はどうしてこうなっているのか。 
    エジプトを植民地化する : 博覧会世界と規律訓練的権力 / ティモシー・ミッチェル著 ; 大塚和夫, 赤堀雅幸訳. - 法政大学出版局 , 2014     北大ではどこにある?
    一見この本とは関係なさそうな話から推薦文を書く。みなさんは、観光旅行に行くとはどのようなことだと思っているだろうか。理由はいろいろあるにせよ、大きな共通点は世界遺産に代表されるような歴史的建造物や名所旧跡を辿ることが目的である、ということだろう。しかし、である。その時、観光旅行する我々は、実は名所旧跡を”見に”行っているのではなく、ガイドブックなどに一定の秩序で並べられた空間の”確認”をしに行っているに過ぎないのである。なぜそう言えるのか、の答えを与えてくれるのが、この本の副題になっている「博覧会世界」である。
    この本は、表...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-01-01     ぜひ読んでみてほしい

  7. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    わくわくするナイル源流への旅の記録 
    ナイルに沈む歴史-ヌビア人と古代遺跡- / 鈴木八司. - 岩波書店 , 1970     北大ではどこにある?
    最近(特に今世紀になってから)、岩波新書(新赤版)がつまらなくなってきた。社会の流れが速くなるのに歩調を合わせすぎているのか、時事的なものが多くなり-それはそれで必要だと思うが-長く手元に置いて何度も繰り返して読みたくなるような内容のものが減っている気がする。ここに推薦する青版の『ナイルに沈む歴史』は、僕が中学生の時にでた本であるが、アスワン・ハイダムの建設によるアブ・シンベル神殿の水没を回避するための国際プロジェクトの一環として著者の鈴木氏が行ったエジプト・ナイル川上流地域の踏破記録である。それまでもハワード・カーターによる...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-02-08     名著

  8. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    世界に働く根本的な力を考える 
    歴史の終わり(上・下) / フランシス・フクヤマ. - 三笠書房 , 1992     北大ではどこにある?
    個人的に2015年はあまり面白い本にめぐり逢わなかった1年だった。その中では比較的面白かったのがこの本である。1992年に刊行されたこの本を20年以上経って読んでみると、著者が重視するリベラルな民主主義が現在の世界で置かれているアクチュアルな立場をよく見通すことができる。20年以上前に書かれた本ではあるが、そこに含まれる観点は20年そこそこの時間の経過の中では古びてしまうということはなく、今なお国際政治・国際関係を考える上で必要な知見を提供してくれると思う。

    登録日 : 2016-01-01     ぜひ読んでみてほしい

  9. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    留学する前に読んでおこう! 
    魯迅の日本 漱石のイギリスー「留学の世紀」を生きた人びとー / 柴崎信三. - 日本経済新聞社 , 1999     北大ではどこにある?
    国を挙げての「留学」ばやりである。文部科学省もAKB48まで動員して「トビタテ!留学JAPAN」なるキャンペーンまでやっている。北大から海外協定大学に留学する学生も増えているようで結構なことである。(「留学」したことがない僕はちょっと僻んでこの推薦文を書いているのだが)かつては「留学」というのは決定的にエリートへの道筋であった。筆者はその時代に「留学」し(て苦労し)た代表者としての魯迅と漱石を軸にして、「留学」ということが日中それぞれの社会と個人にどのような意味を持ったかを浮かび上がらせようとしている。今と昔で意味合いは違うものの「留学」と...  [続きを読む]

    登録日 : 2015-11-28     基本書

  10. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    what really happened between 1945-08-06 and 1945-08-15 
    Hiroshima Nagasaki: The Real Story of the Atomic Bombings and Their Aftermath / Paul Ham. - Thomas Dunne Books , 2014     北大ではどこにある?
    Did two atomic bombs end the war? Did nuclear weapons save millions of lives in 1945? Did Japan unconditionally surrender? Think again. Read this book to find out what really happened between 1945-08-06 and 1945-08-15.

    登録日 : 2015-02-20     ぜひ読んでみてほしい

  11. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    福祉国家の比較歴史社会学 
    福祉資本主義の三つの世界: 比較福祉国家の理論と動態 / エスピン・アンデルセン. - ミネルヴァ書房 , 2001     北大ではどこにある?
    エスピン・アンデルセンによる福祉社会の比較歴史社会学の重要書。近代化・社会主義化といった単線的な軸で、各地域を分析・比較するのではなしに、各地域ごとの福祉制度の歴史的展開に分け入りながら(教会による救貧活動の変化や労働運動の政治へのインパクトなど)、タイポロジーを作成。具体的には保守主義レジーム(ドイツ・イタリアetc)、社会民主主義レジーム(北欧)、自由主義レジーム(アメリカetc)を作成し、そこから福祉社会の比較分析を行うといういうもの。重厚な文体で論じているため、読むのに少々力がいるが、歴史叙述の詳細さやマクロ統計を駆使した比較など圧巻であ...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-10-16     名著

  12. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    Succinctly describes a global horror 
    The Second World War / Antony Beevor. - Little, Brown and Company , 2012     北大ではどこにある?
    Japan war memory is dying (at least the people with hands-on experience with warfare are), and nothing is taught (shameful that Japan cannot confront itself, compared to Germany for instance). This book should shed some light on what happened during those painful years. The book is long but so was the war. Considering the deadliness of it all, the book treats everything swiftly.

    登録日 : 2012-08-03     ぜひ読んでみてほしい

  13. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    もう一つの「ローマ人の物語」 
    ディスコルシ-「ローマ史」論- / マキアヴェッリ. - 筑摩書房 , 2011     北大ではどこにある?
    「ローマ人の物語」といえば塩野七生さんの著作があまりにも有名であるが、この『ディスコルシ』はマキアヴェッリによるもう一つのローマ史である。マキアヴェッリは、この本を書く時に間違いなく彼が生きていた時代のイタリアの運命を考えながら-その姿勢は『君主論』にもつながる-筆を走らせていた。歴史から何事かを学ぶ、ということがどのようなものか、この本から浮かび上がってくるだろう。

    登録日 : 2012-05-01     名著

  14. 推薦者 : 筑和正格  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    歴史の決定的転換点を追体験する! 
    世界に衝撃を与えた日 全30巻 (DVD) / BBC Active. - キュービカル・エンタテインメント (発売) , 2006     北大ではどこにある?
    貴重な映像資料が閲覧できるようになった。
    イギリスBBC作成の30巻に及ぶドキュメンタリー映像は、私たちに歴史の決定的転換点を追体験させてくれる。
    「世界に衝撃を与える事件」は、歴史が、また時代・社会が内包する矛盾が、何らかの形で顕在化したものだと捉えることができる。
    したがって、私たちは、映像がもつ迫力をまず受け止めながら、その矛盾と矛盾を通じて伝えられる時代像・社会像について考えるという喜びを経験できるのである。
    学生諸君には、是非一度閲覧していただきたいものである。

    登録日 : 2009-02-18     ぜひ読んでみてほしい

  15. 推薦者 : 小川泰寛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    ニュルンベルク裁判の記録映像 
    ニュルンベルク裁判 : 裁かれたナチス戦争犯罪の真実 (DVD) / . - 丸善 , 2006     北大ではどこにある?
     1945年から1946年にかけ敗戦国ドイツで行われた国際軍事法廷の記録映像。被告のナチス戦犯には四つの罪が帰せられた。そのうち刮目すべきは、「人道に対する罪」。主として、ナチスがヨーロッパ・ユダヤ人に対し犯した凶悪な犯罪行為が念頭に置かれていた。本ドキュメンタリーは取分け、この罪が裁かれる模様を伝えている。
     史上類を見ないナチズムの悪行が見過ごされ、繰り返されるようなことになれば文明は滅ぶ。米主席検察官による冒頭の論告には、説得力がある。ニュルンベルク裁判では勝者が敗者を裁いた。「人道に対する罪」にしても、新たに案出されたものであ...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-12-21     ぜひ読んでみてほしい

  16. 推薦者 : 西昌樹  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    ヒットした映画にご用心 
    パレスチナ・ナウ / 四方田犬彦. - 作品社 , 2006     北大ではどこにある?
     世界で戦争を起こす大統領の同盟国、日本のメディアでは、反対する全ての抵抗や攻撃はテロとされる。それは当然と言えばそうだが、映画の世界でもプロパガンダは進む。観客は「シンドラーのリスト」や「ミュンヘン」を楽しむが、その映像がいかなる問題を持っているかを指摘した書物。後者がイスラエルとパレスチナを公平に描いているというのは、間違いだと主張する(私はこういうことは言いたくないが、監督はユダヤ人であるの...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-05-31     基本書

  17. 推薦者 : 鍋島孝子  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    人種差別の狂気と現実 
    ビーコウ、アパルトヘイトとの限りなき戦い / ドナルド・ウッズ. - 岩波書店 , 1990年     北大ではどこにある?
     スティーヴ・ビーコウは南アフリカの反アパルトヘイト黒人活動家。逮捕され、拷問の後、虐殺死してしまいました。白人ジャーナリスト、ドナルド・ウッズはビーコウと友情を育んだため、黒人協力者として当局から狙われ、家族とイギリスに亡命を余儀なくされました。
     亡命後、ビーコウの自由を求める情熱、揺るきない思想、正義感、人懐っこい性格などを全世界の人々に伝えるために発表したのが同書です。1987年、リチャード・アッテンボロー監督の「遠い夜明け」の原作でもあります。
     閉...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-03-19     ぜひ読んでみてほしい

  18. 推薦者 : 鍋島孝子  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    自分も虐殺に荷担してしまうかもしれない 
    イェルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告 / ハンナ・アーレント. - みすず書房 , 1969年     北大ではどこにある?
     アドルフ・オットー・アイヒマンはナチス・ドイツの元親衛隊中佐。強制収容所にユダヤ人を組織的、且つ大量に送り込みました。戦後、逃亡の末、捕らえられ、イスラエルで人道に反する罪に問われて裁判を受けました。
     著者ハンナ・アーレントはユダヤ系の思想家。アイヒマンの裁判を通じて、平凡な人が国家の命令に従い、いかに蛮行に至ったかを論じています。読者は個人のモラルとは、組織とは、国家の統制とは何かと考えさせられるでしょう。
     皆さんは将来、御自分が所属する社会に押しつぶされそうになったとき、どうしますか。良心から反対できますか。そ...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-02-24     ぜひ読んでみてほしい

  19. 推薦者 : 高井哲彦  所属 : 経済学研究科  身分 : 

    国境・領域を超越するユニークな世界交易史 
    ナマコの眼 / 鶴見良行著. - 筑摩書房 , 1990     北大ではどこにある?
    表題だけを見て、近頃流行の食べ物や生き物に関するエッセイだと勘違いすると、良い意味で大きく裏切られるはずだ。この本は、ちっぽけな食材(ナマコ)を切り口にしながら実は、アジア太平洋に生きる人間と交易の世界史を論じる、本格派の社会科学書だからだ。

    国境・領域を越えて縦横無尽に駆け巡る構成の壮大さと、モノを軸に万物を網羅しようと試みる実証の緻密さは圧巻だ。この手法は、鶴見良行『カツオとかつお節の同時代史』(コモンズ)にも共通する。

    しかも鶴見は、「歩きなが...  [続きを読む]

    登録日 : 2006-04-20     

  20. 推薦者 : 池田清治  所属 : 法学研究科  身分 : 

    西欧文明の源流をたどる 
    十二世紀ルネサンス : 西欧世界へのアラビア文明の影響 / 伊東俊太郎著. - 岩波書店 , 1993.1     北大ではどこにある?
     西欧文明が事実上グローバル・スタンダードとして作用しつつある今日において、その相対化を図る意味からも、西欧文明の由来を探る作業は重要である。それはギリシャ文明に直線的にさかのぼるとイメージされがちだが、実際にはギリシャ文明はまずアラビア世界に伝えられ、そこからヨーロッパ世界にもたらされたものであること、そのため、西欧社会が実際にはアラビア文明に多くを負っていることを本書は教えてくれる。ここから導かれうる示唆は決して一様ではない。しかし、西欧文明に単純に反発するわけでもなく、洗脳されるわけでもないという透徹した態度が可能となろ...  [続きを読む]

    登録日 : 2006-01-23     ぜひ読んでみてほしい

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