留学体験記 vol.5-3
――留学の経験は今の自分にどう生きていますか?
まだちょっと外国怖いんですけど。ちょっとだけ前向きになれたかなと思います。片言の英語でも通じたは通じたし、外国の人に対する抵抗はちょっとだけ減ったかな。この後で国際本部で開催された「禅ゼミ」にも参加してみたりしました。わたしけっこう日本の神社とかお寺とか好きで、禅もやったことがなかったのでそれも動機づけになりました。楽しかったというのは禅の大義からは外れちゃうかもしれないんですけど、禅、楽しかったです。けっこう留学生の人たちは日本語が上手くって、実は禅ゼミは英語は使わずともなんとかなっちゃいました。
あとはハワイ・禅ゼミを通じてリスニングの能力が大事だなと思って。言う方は片言でもわかってもらえるんですけど、リスニング能力がなくて、相手が何を言っているかわからなかったら喋ることもできない。相手が言っていることがわかれば、文章を作れなくてもなんとか返すことはできる。というのもあってリスニングが大事だなと思いました。
――帰国後何か英語のトレーニングはやっているんですか?
嫌いなことはやっぱりなかなかできていなくて。自分に発破かけるためにTOEICに申し込んだんですけど、勉強しないうちにもうテストは来週だ、と。こんなんじゃいけないなと思いつつ。難しいですね、嫌いなものを好きになるのは。
英語嫌いなのにこんなインタビュー受けていいのかなと。でもだからこそぜひ英語嫌いな人に読んでもらいたいなと。そういう人もいるよ、そういう人もこういう語学研修プログラムに出たりしているよ、と。
――今後の予定は?
将来的には、国家公務員になりたいなと思っています。それが獣医をできなくなってからの新しい目標です。始め4年生で試験に受かるんだったら就職してもいいかなと思っていたんですけど、工学部は4年生から研究室に配属なので1年で研究室を終わっちゃうのはつまらないなと。あと大学生活があっという間でもう3年生なの?というのが正直なところで、もうちょっと北大にいたいなっていう想いもあって、今は院に行こうかなと思っています。4年生で卒業しちゃうと、実験とかほとんどやらずに終わっちゃいますので。最近の理系は院あっての大学という面があります。友人の中には学部が終わったら早く就職したいと言っている人はいるのでいろいろだとは思いますが。
留学とは違うんですけど、休学して世界を回っている先輩は2人知っています。最近はストレートに進級するのに重要性を感じていない人が多い気がするので、割とそういう人はいるんじゃないかなと思います。留学というと大変だと思うんですけど、旅行とかバックパッカーは多い気がしますね。北大は国際的なことに興味のある人がいっぱいいてすごいなと思います。留学生の友達を作っている人もいますし。わたしは怖くないのかな、すごいなって思っています。あこがれるし尊敬するんですけど、どうしても英語が嫌なんですね~。
国家公務員も獣医と同じく狭き門なので大変です。ただ高い目標を持つことに関しては楽観的というか、獣医も難しいとはわかっていましたが大変さの実感がなくて、なんとかなるんじゃないかなと思っている節があって。そのくせ海外は何とかならないと思っているから自分でもよくわからないですけど(笑)。フェンシングでも中学まで運動やったことないくせにインターハイで優勝を目指していたんですよね。「憧れ」という気持ちが自分の中で原動力になっている気がしますね。