留学体験記 vol.5-2
――プログラムとしては、午前だけ授業があるんですね。内容は?
内容は、日本の英会話教室に近かったです。とか言っちゃうと怒られるかもしれませんが。先生が1人いて、学生が10人くらいいました。レベル別のクラスでわたしのクラスは日本人しかいなくて。ヨーロッパから来た人は上位のレベルのクラスに行ってしまうので、授業という点では少し物足りなかったかな。授業とは別に先生と喋ったり、ホームスティ先の家族と喋るのが力になったなと思います。
――現地ではホームスティをされていたんですね。
ホストファミリーは日系の方で、見た目はほとんど日本人でした。アジア系の顔なんですけど、日本語は話せないというような。
ホストファミリーと(青地さん提供)
何十年もホームスティを受け入れているファミリーで、北大からこのプログラムに参加した人とペアでおじゃましました。その他に北大以外でNICEプログラムに参加している男の子が2人、もっと長いプログラムの10 Weeks Niceに参加している女性が1人、ハワイ大の院に行きたくて勉強している女性が1人の大所帯でした。ホームスティ先が完全に英語にはならなかったので、それは逆にわたしとしてはありがたかったですね。ずっと英語というのもストレスがたまるので。10 Weeks Niceの女性と、ハワイ大の院に行きたい女性は英語力があったので、わたしたちのたどたどしい英語をわかってくれて、ちゃんとした英語に直して伝えてくれたり。こう言いたいときはなんて言えばいいんですかね?と聞くこともできるし。悪い意味ではなく、日本人で英語を喋れる方がいてくれてよかったなと。ホームスティ先での英語も楽しかったし、力になりましたね。
ホストファザーの方の趣味が料理で、ありとあらゆる調理器具が揃っていました。朝は自分たちで勝手に作って食べて、昼は外食、夜はお父さんが作ってくれた料理をみんなで食べていました。基本的には米食でした。朝はお茶漬けを食べていました。お茶漬け海苔が置いてあって、昨日炊いたご飯を出してきて、お湯を沸かして、ハワイでお茶漬け(笑)。パンが出てくることはほとんどありませんでした。夕食はちょっと油っぽくて高カロリーでしたけど、おかわり自由でおいしかったですね。
友達を呼ぶのが好きみたいで、パーティーが3週間のうち2回ありました。そのときケーキが出てきたんですけど、赤くてすごい色でしたね~。向こうではポピュラーみたいです。海外で食事に困るという話をよく聞きますが、そんなことは全くなかったですね。
土日には、ホストファザーがツアーを組んでくれて車でいろんなところに行ったりして楽しかったですね。8月のハワイは暑かったですが、蒸し蒸しはしないので、快適は快適でした。ただ日差しが強いので日焼け止めは必須でした。
ハワイをエンジョイ(青地さん提供)
あとは海がきれいでしたね。芸能人が正月にハワイに行くという気持ちがわかりました。永住するという人の気持ちもわかります。
基本的にはのんびりした感じで、ホストファザーもホストマザーも必ず夕食には帰ってきていました。バスも時間通りには来ず。バスに関しては一度目的地に行く途中で、なぜだか「ここで降りろ」と降ろされたトラブルもありましたね。何があったのかよくわからないんですけど(笑)。そのせいで学校の課外授業に遅刻しました。
――現地の学生との交流はありましたか?
週に1回、現地の学生さんと話せる機会がありました。それが語学研修の醍醐味なんですけど、わたしは自分の英語が通じないのでその時間が嫌でした。それでも仲良くなることはできたんですけど、改めて会話をしてくださいと言われると、辛かったです。
――オプショナルツアーもあったんですね。
ディナークルーズは楽しかったですね。船でバイキングが食べられて、アロハシャツかムームーがドレスコードでした。ムームーはホストマザーに貸してもらって。そのときのムームーは「もうわたしには小さくて入らないからあげるよ」って言われて、今も持っています。
――楽しめるプログラムなんですね。
そうですね、どっちかというと旅行に近いかもしれないですね。英語力がついたかといわれると3週間じゃ限界がありましたが。英語が嫌いな人は行ったらいいと思います(笑)。英語が好きな人には物足りないと思うんですよね。英語を勉強したい、英語を喋れるようになりたいという目的で来るのはちょっと違うかなと思うので。外国に一回も行ったことないけど、ちょっと体験してみたいとか、ハワイで3週間生活を送ってみたいという人にはいいと思いますね。英語できないからなと迷っているんだったら行ったらいいと思います。3週間なので、「留学」とか「海外」とか重く考えないで、軽い気持ちで参加するのがいいなと。