留学体験記 vol.4-3

――その後、春休みにオーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ大学のプログラム*に参加されたんですね? これに参加したのは、先程仰っていた後悔が関係していますか?

そうですね。それもあります。また北大から助成金が出るのが2年生までということと、3年生になったら就活等でお金もかかるし・・・と思ったら今がラストチャンスかなと。夏にアメリカへ行ったばかりだったので、親に言うのは気が引けましたが。もともと半年くらい留学したいなという思いもありましたが、部活等で忙しく時間がとれなかったので、1回長く留学するより、長期休みの間に行ける短期留学に2回くらい行かせて欲しいと親に伝えました。また留年もしなくてすむかなと。

国際本部からこのプログラムの案内が来たときに、すごく行きたくなってすぐに申し込みました。

――このプログラムは前半で語学研修、後半の2週間で実際の講義を受ける形式なんですね。

はい。語学研修では、最初のテストでレベル6までのクラスに分けられて、クラスによってもビジネスやアカデミックといった区分がありました。週に1回程、リスニングの日とグラマーの日、リーディングの日というふうに分かれていて、日によって色々なことをやりました。1クラスの人数ですが、わたしのクラスは結構多くて20人くらいで、日本人が多かったんですけど、コロンビア・チリといった南米の人も多かったです。休み時間にはスペイン語と日本語が飛び交っていました。わたしはレベル5のクラスだったので、周りの子はすごく英語が上手で。とっても刺激をもらいました。

後半は授業を受けたんですけど、正直すごく難しくて。科目は自分で選べるわけではなく決まっていたので、日本語でも多分分からないだろうなという物理の授業とか。みんなこの点に関しては疑問に思っていて、自分の専攻に関係のある授業にもぐっている人もいました。

――このプログラムのおすすめポイントは?

アメリカのプログラムは、学校の授業の内容よりも現地の文化に触れたり実際に色々なところに行って体験するといった点で充実していましたが、オーストラリアでは授業内容がしっかりしていて、最後にはテストで自分の成長を確かめられるようになっていました。

アメリカでは遊び感覚の授業が多かったんですけど、こちらでは宿題も結構多かったり、最後にプレゼンテーションをしなければいけなかったりして、家では夜な夜な必死にプレゼンの準備をしてました。充実していましたね。

――アメリカとオーストラリアの2カ国を体験されて、それぞれの国の違いは感じましたか?

オーストラリアの方が中国・韓国・日本といったアジアの人が多い印象がありました。バスに乗っていても、それぞれの言語が飛び交っていました。特に大学の周りはすごく多かったです。アメリカはスペイン系やインド系が多かったですね。

またこの時もホームステイをしていんですが、オーストラリア全体の傾向としてあまり干渉してこないというか。アメリカの時は色々なところに連れて入ったりしてもらったんですけど。オーストラリアでは留学生を受け入れ慣れてるのか、何でも自由にしなさいって感じで。親切ではあるけど、結構ドライな感じがしました。

――英語力は向上しましたか?

アメリカのときよりは、会話も聞き取れるようになりました。まだ思っていることを話すのは難しいんですけれど、言っていることは何とか分かるようにはなりました。

帰国後はTOEICスコアや英検の目標を立てて、勉強をしています。また国際交流科目も取ってみたり。留学前よりは意欲的になりました。留学に行ったことにより、周囲の意識が高い日本人に刺激をもらった感じですね。

留学生を主な対象とした国際交流科目は、向こうで受けていた日本人を対象とした授業よりも難しいと思います。わたしは今、経済学部の単位としても認められる Japanese Managementという授業をとっているんですが、留学生の友達にいっぱい助けてもらっています。代わりにわたしも日本語の授業のお手伝いをしたりもしています。

たまたま縁あって、部活に興味をもってくれたブラジルの留学生の子が現在一緒にマネージャーをやっているんです。その子に後押しされて国際交流科目を取りました。

またゼミにも留学生がいて。そういった留学生の友達ができたことで、普段の何気ない会話を英語でする機会が増えて、勉強よりも英語力向上につながっているのかなと感じます。

――日本人学生が留学生と知り合いになるためにはどうしたらいいでしょう?

国際交流科目を取るのは一つの手だと思います。また、友達を作るために国際本部に通っているという人もいます。国際交流サークルに入って、友達を作っている人もけっこういるみたいです。


*ニュー・サウス・ウェールズ大学(UNSW)スプリングプログラム概要 (外部リンク:留学生センターウェブサイト)