留学体験記 vol.4-2
――このサマープログラムを見ると、午前は会話で午後は授業というスケジュールなんですね。
そうですね。最初にプレテストがあってクラス分けをされるんです。1クラスに12~3人だったと思います。またこのプログラムには色々な大学から参加してきていて、いろんなレベルの人がいて。本当に基本的なところからやりました。
授業形式は「読み書き」よりも実際に「喋ってみる」形式でした。授業で取り扱ったあとに、近くの美術館や博物館に「先生、行ってみようよ」と言ったらすぐに行くみたいな。とても楽しかったです。
――午後の授業は?
午後はビジネスのクラスと、ジェネラル・イングリッシュというクラスに分かれていました。わたしはジェネラル・イングリッシュを選択していたので、主にカルチャーショックや文化の違いについてやっていました。ビジネスのクラスは結構難しいことをやっていたみたいで。ジェネラル・イングリッシュの授業も難しいところもあったんですけど、ビジネスに比べたら簡単だったと思います。最後にはホストファミリーの前でプレゼンテーションをしました。
――滞在中はホームステイをされていたんですね。
はい。わたしのステイ先はタイ人の家庭だったんです。最初はちょっとドキドキしていたんですけど、行ってみたら、兄弟が5人くらいいてみんなわたしと同じくらいの歳だったんですよ。
ホストマザーはシングルでお父さんはいなかったんですけど、いつもホストシスターとかが遊びに連れてってくれたり、困ったらなんでも兄弟達が助けてくれる感じで。
交友関係が広くて、家には常に見たことない知らない友達が自由に出入りしてるんですよ(笑)。週末も親戚が大量に集まったりとか常に賑やかなお家で、すごく楽しかったです。
ホストマザー、ホストシスターと(北さん提供)
――これってどこかへお出かけしたときの写真ですか?
これは、夜にナイトクラブに繰り出した時の写真です。このホストシスターと彼女のボーイフレンドが行くので「夏海も行く?」って聞かれて。
日本ではこういう所に行ったことはないんですけど、アメリカに行ったら何でもやってみようと決めてたんで、でも行ってみたらまさかのホストマザーも行くみたいなことになって。娘たちが止めるくらいに、ホストマザーが一番はっちゃけてました(笑)。
――土日はホストファミリーと過ごすんですね。
はい。色々なところに行きました。
このプログラム自体が、ホストファミリーは土日に留学生をどこかに連れてってあげてということになっていたようです。わたしは、3ヶ月前にホスト先のおじいちゃんが亡くなったとかで、タイ式の四十九日みたいなものにも連れて行ってもらったりとか、向かいに住んでいるおうちの方が持っている海のコテージに3連休で遊びに行ったりとか。短期間で本当に色々なところに連れて行ってもらいました。
――アメリカの文化だけじゃなくて、タイの文化も体験できたんですね。
はい。ステイ先での料理がほとんどタイ料理だったので、すごく辛かったです。わたし、辛いの結構好きなので「辛いの大丈夫?」って聞かれた時に、好きって言ったら想像以上に辛くて(笑)。
――アメリカのポートランド州はどうでした?
ポートランドって、アメリカの中でも治安のいい所みたいで。特にわたしの住んでいた所の周りは、移民が多い気がしました。インド系とか。わたしの滞在中にパイオニアスクエアという公園でインディアン・フェスティバルが行われてたり。さすが多民族国家だなって思いました。
またわたしが行った8月~9月の気候は北海道に似てました。昼は30℃を超えて暑いんですけど、朝晩がすごく寒くて、上着を着ないと寒い感じでした。
――現地の学生との交流はありましたか?
現地の学生は大学が夏休み中だったので、学校であまり触れ合う機会はなかったです。その分、家に兄弟や友達がいっぱい遊びに来てくれたので、わたしはそこが良かったなと思います。
でも皆仕事で家に誰もいないときもあって、そんなときは友達が遊びにきたりして、一緒に映画を見たり。その友達とはすごく仲良くなって今でもやりとりはしています。
――このプログラムに参加して良かったと思いますか?
はい。このプログラムは、ラフティングに行ったりシアトルに野球観戦にいったりというアクティビティが元々組み込まれていて、自分で行こうと思っても行けないような内容が詰まっていたので。毎週のようにどこかに行くイベントがあるのはすごく楽しかったです。後輩にもおすすめできるプログラムでした。
――このプログラムって国際本部の人がついてくるんですか?
いえ。最初からポートランドの空港に集合と言われて(笑)。飛行機も自分で取ってねと。いきなり現地集合と言われてドキドキしましたが、結局参加者はみんな成田から同じ飛行機だったので、声をかけたりして。北大だけで20人くらいが参加していました。ほとんどが2年生で、1年生と3年生が少し。
――アメリカで困ったことはありますか?
ホスト先がタイ人の家庭だったっということですね(笑)。ホストマザーの娘さんたちはずっとアメリカで育っているのでナチュラルな英語なんですけど、マザーの英語がちょっとタイ風で最初は全然聞き取れませんでした。あと親戚が集まったときに完全にタイ語になってしまって、何も分からないという。それが一番困ったことです。
――プログラムに参加して英会話力は向上しましたか?
1ヶ月では短すぎて、これに参加したから上達したというのはなかったです。でも、もっと色々な事を話したかったなという後悔があって、日本に帰ってきてからもっと勉強しようと思いました。