HUSCAPでの研究データ公開方法
HUSCAPでの研究データ公開方法
附属図書館では、北海道大学研究データポリシーに基づき、研究データの公開を支援する取組を行っています。
- 学術雑誌投稿時に出版社から論文根拠データの事前公開を求められた場合の公開場所としてHUSCAPを利用できます。
- 科研費等の公的助成を受けた研究成果の即時オープンアクセス義務化方針では、論文及び根拠データを機関リポジトリ等の情報基盤で即時に公開することが義務付けられています。
HUSCAPに研究データを登録するメリット
長期的な保存・公開
HUSCAPに登録されたコンテンツは大学が責任をもって保存・公開します。
標準的なメタデータ
HUSCAPのコンテンツにはJPCOARスキーマに準拠した標準的なメタデータが付与されます。メタデータは連携先の各種データベース(CiNii Research等)の検索対象となり、国内外に研究成果を発信できます。
永続的識別子
研究データにDOI※を付与できます。DOIはコンテンツの永続的な識別子として機能し、引用の促進と研究成果の可視化につながります。
※HUSCAPでは JaLC DOI を付与できます。DataCite DOI、CrossRef DOIは付与できません。
※HUSCAP収録コンテンツへのDOI付与もご覧ください。
二次利用条件の表示
ご希望に応じて、HUSCAPの画面にデータの二次利用条件(CCライセンス等)を表示することができます。
登録方法
出版済の論文に付属する研究データ(supplemental data等)
論文本文と併せてHUSCAPにご登録いただけます。科研費等の公的助成を受けた研究は、論文と根拠データを機関リポジトリで公開することで、即時オープンアクセス義務化方針に対応することができます。
登録方法はHUSCAPへの研究成果の登録方法をご覧ください。
※この場合、論文と研究データを同一ページで公開するため、研究データへの個別のDOI付与やメタデータ記載はできません。
未出版論文(投稿前、査読中等)に付属する研究データ
repo[at]lib.hokudai.ac.jp 宛に、【登録するデータファイル】と【研究データ登録申請書】(下記)をお送りください。ファイルサイズが大きく、メールで送信できない場合は、事前にご相談ください。
公開前に確認すべき事項
研究データを公開するかどうかの判断は研究者自身で行う必要がありますが、次に挙げるようなケースでは公開が適さない、あるいは不可能な場合があります。
- 共同研究者との合意ができていない場合
- 企業等との共同研究契約等で公開に制限がある場合
- 法的問題(個人情報、特許等の知財、安全保障等)で公開に制限がある場合
- 研究コミュニティの慣習で公開に制限がある場合(例えば、治験データの扱い、絶滅危惧種の生息地域、文学研究のインタビュー等)
参考: 「Q2. データ公開の制約条件の確認」.研究データの公開・利用条件指定ガイドライン (2019).研究データ利活用協議会 研究データライセンス小委員会.
HUSCAPにおける制限事項
以下の場合はHUSCAPでは対応できません。他のデータリポジトリでの公開をご検討ください。
- ファイルサイズが全体で4GBを超える場合
- パスワード等を設定し査読者のみデータを公開したいなどデータへのアクセスを制限したい場合
FAQ
Q. データの公開時期を指定することはできますか。
できます。研究データ登録申請書に公開を希望する日を記載してください。
Q. データの公開範囲を指定することはできますか。
現状はできませんが今後対応予定です。
Q. データのDOIを公開前に知ることはできますか。
できます。申請時にその旨をお伝えください。
Q. 二次利用条件とは何ですか。
研究データなどを第三者が再利用するときに、どのような条件で利用できるかを定めたものです。データの流通や利活用を促進するために、再利用の範囲や方法を明確に示します。
Q. どのような二次利用条件を付与すべきですか。
コミュニティによって良く使われるライセンスの種類は異なりますが、学術コミュニティではクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが広く使われています。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスでは、表示(BY(バイ))、継承(ShareAlike(シェアアライク))、非営利(Non-Commercial(ノン・コマーシャル))、改変禁止(Non-Derivative(ノン・デリバティブ))の4つの条件を組み合わせることで利用範囲を表現します。一方で、これらの条件を付さず、いかなる権利も主張しない「CC0」という選択肢もあり、誰でも自由に利用できる形で公開することが可能です。
参考「クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとは」
参考「CC0について ― “いかなる権利も保有しない”」
Q. 即時オープンアクセス義務化対象となる「論文の根拠データ」とはどの範囲ですか。
内閣府によると「掲載電子ジャーナルの執筆要領,出版規定等において,透明性や再現性確保の観点から必要とされ,公表が求められる掲載学術論文の根拠データ」を指し,「Supplemental Data等の公表を前提としているデータであり,査読の過程で求められるデータ等公表を前提としていないデータは含まない」とされています。
出版社によって呼称は異なりますが、「Supplemental data」「Supporting Information」など論文と一緒に公開されるデータであると想定しています。
参考「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」の実施にあたっての具体的方策について
【お問い合わせ先】学術情報部学術情報支援課(jsa [at] lib.hokudai.ac.jp)