仕事紹介-利用支援課北方資料担当

利用支援課北方資料担当 清重 周太郎

【プロフィール】
平成26年4月に採用。利用支援課北方資料担当1年目(令和2年7月現在)

北方資料とは

  北方資料は北海道のほかサハリン(旧樺太)、千島、アリューシャン、アラスカ、シベリア、ロシア極東地方等の北方地域に関する資料群を指し、国内には稀有なコレクションのひとつで、北大図書館のユニークな蔵書として知られています。一般図書のほか、写本、古文書、書簡、地図・図類、写真、音声資料など約75,000点から構成されており、その目録を北方資料データベースとして構築し、一部の資料についてはデジタルデータの閲覧も可能となっています。(詳しくはこちら

北方資料担当としての業務

重要文化財「ヤエンコロアイヌ文書」のレプリカを出納する様子

北方資料担当は、北方資料および貴重資料の蔵書構築・管理・提供を担当する部署です。閲覧・撮影を目的に来館される方へのご案内を始め、北方資料に関連するレファレンスへの回答、北方資料の図書掲載・テレビ番組放映等に際する利用許可手続きや、文化財の管理および修繕を日常業務とする傍ら、北方資料データベースの改良や公開データの拡充に取り組んでいます。デジタルアーカイブは国の知的財産戦略においても重視されている分野で、北方資料データベースを国際的に利活用されるデータべースとすべく、システムやルールを改善するための勉強を続けています。

研究プロジェクトの立ち上げ

RDA 14th Plenary Meeting(Aalto University)でのポスター発表

日常業務と並行して「事業蓄積発信データベース作業部会」というワーキンググループ(以下、WG)の活動に従事しています。このWGは館内若手を募って2018年度に自身で立ち上げたもので、「学術研究機関による教育研究活動の記録をシームレスに蓄積・公開する情報基盤の構築および組織体制の実現」をテーマに研究を行っています。2019年度は2件の外部資金を獲得し、Research Data AllianceRDA)でのポスター発表を含む4件の対外発表を行いました。近年、大学図書館に求められる役割が変化しつつあり、業務改善につながる研究に取り組む図書館職員も多く存在します。

図書館員を志望される方へ

現在の大学では教育や研究の手法が多様化し、主役である学生・教員の活動を支える附属施設への期待がますます大きくなっています。図書館職員は激しい流れの中を、伝統的な業務と革新的な業務を両輪に走破していかなければなりません。目標と道筋をしっかりと表明すれば、北海道大学附属図書館はどんな挑戦も受け入れてくれます。アプローチは人それぞれですので、既存の手法にとらわれない柔軟な発想と努力で前へ前へと進んでいく方をお待ちしています。