推薦者: 中村 重穂
所属: 国際連携機構国際教育研究センター
身分: 教員
研究分野: 日本語教育史、意味論
真実の発見に生涯をかけた医師のドラマ
タイトル(書名):
手洗いの疫学とゼンメルワイスの闘い
著者:
玉城英彦
出版者:
人間と歴史社
出版年:
2017
ISBN:
4890072071
北大所蔵:
推薦コメント
今年2月のある日、この本の著者である玉城英彦先生(現名誉教授)が僕の研究室に突然いらして、「中村先生、最近元気ないみたいだけどこの本を読めば元気になるよ」と仰言ってサイン入りの本をくださった。その頃そんなに元気がなさそうだったのか、自分では分からないのだけれども成績提出などのドタバタで疲れていたことは確かだ。折角頂いたご本なのだが、その後もあれこれと忙しく、5月になってからようやく読むことができた。そして、確かに少し元気になれたので、こうして推薦することにした次第である。
ゼンメルワイスと産褥熱の研究については、僕も中学生時代に読んだ科学史の本で知っていた。今回、この本を読んで、あらためてゼンメルワイスの生涯とその研究が持つ重要性、特に医学史・科学史上の意義とそこから我々が受けとるべきメッセージについて学ぶことができた。何よりゼンメルワイスの研究が現代の公衆衛生や地域医療あるいは医療倫理などの問題とどう結びつくかについて知ることができ、何よりそれらについての記述を通して後に続く世代に玉城先生が熱を込めて訴えかけたい思いが伝わってきた。将来医療に携わろうと考える学生だけでなく、広い分野で大学に学ぶものとして読んでおくことをお勧めしたい本である。
ゼンメルワイスと産褥熱の研究については、僕も中学生時代に読んだ科学史の本で知っていた。今回、この本を読んで、あらためてゼンメルワイスの生涯とその研究が持つ重要性、特に医学史・科学史上の意義とそこから我々が受けとるべきメッセージについて学ぶことができた。何よりゼンメルワイスの研究が現代の公衆衛生や地域医療あるいは医療倫理などの問題とどう結びつくかについて知ることができ、何よりそれらについての記述を通して後に続く世代に玉城先生が熱を込めて訴えかけたい思いが伝わってきた。将来医療に携わろうと考える学生だけでなく、広い分野で大学に学ぶものとして読んでおくことをお勧めしたい本である。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。