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推薦者 : 清水 賢一郎 (メディア・コミュニケーション研究院)
日中関係の近代美術における交流
中国の近代美術と日本:20世紀日中関係の一断面 / 陸偉榮著. - 大学教育出版, 2007
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推薦者 : 小川 泰寛 (メディア・コミュニケーション研究院)
シェイクスピア劇全37作のテレビ映画!
シェークスピア全集 DVD 全37巻 (DVD) / BBC. - Telesis International, 2007
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英国の主要なメディアBBCはシェイクスピア劇全37作をテレビ映画として制作した。着手は1978年。完結したのは1985年。文化的に意義深い試みとして、好意的に評価されたように記憶している。わが国では、NHKで放送され、ビデオが市販されもした。ただ、ビデオはもはやあまりに古く、映像の劣化が甚だしい。ほぼすべてのタイトルが閲覧に堪えない、というのが現実である。死に体同然と言って過言でない。
そのような中、DVD化を通し本企画が蘇生したのは朗報である。
BBCシェイクスピア、全タイトル粒ぞろいの逸品とは、言い難い。困ったことに、主要なシェイクスピア劇で完成度... [続きを読む] -
推薦者 : 清水 賢一郎 (メディア・コミュニケーション研究院)
日中関係について美術品の交流とそのマーケットという視点から迫ろうというユニークな書
美術と市場 : 日本と中国の美術品交流と変遷からの視点 / 半田晴久著. - たちばな出版, 2007
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日中関係について美術品の交流とそのマーケットという視点から迫ろうというユニークな書。美術はもちろん芸術品であるが、それと同時に、価格がつき、売買される、れっきとした〈商品〉としての一面も無視することはできない。アートを通じた国際交流が今後ますます盛んになっていくであろう現在、考え、行動するためのヒントが見つかるかもしれない。 -
推薦者 : 清水 賢一郎 (メディア・コミュニケーション研究院)
「外地」研究の新しい研究動向
大日本帝国のクレオール : 植民地期台湾の日本語文学 / フェイ・阮・クリーマン著 ; 林ゆう子訳 . - 慶應義塾大学出版会, 2007
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台湾の日本植民地時代に創作された日本語文学(植民地下での公用語・日本語によって書かれた文学)を〈クレオール=文化的混淆〉という視点から読み解き、米国・台湾等で高い評価を得た研究論文の日本語版。「外地」研究は本学の「伝統的」学問の一つの柱をなす部分であり、本学図書館は戦前の台湾関係文献資料を豊富に所蔵することで、その分野ではつとに有名であるが、こうした新しい研究動向もしっかりフォローしていきたいものである。 -
推薦者 : 清水 賢一郎 (メディア・コミュニケーション研究院)
現代中国社会の悲哀を、リアルに、多少の皮肉も交じえ、温かい目で描く物語
飛べない龍 / 蘇童著 ; 村上満里子訳. - 文芸社, 2007
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著者は現代中国文壇を代表する作家の一人。経済成長著しい中国社会の底辺で、もがきながら生きる男と女。目まぐるしい変化と発展の中で、取り残されたままの人々の姿、そして現代中国社会の悲哀を、リアルに、多少の皮肉も交じえ、温かい目で描く物語。 -
推薦者 : 寺田 龍男 (メディア・コミュニケーション研究院)
命と平和について
火垂るの墓 / 野坂昭如. - 新潮社, 1972/2001
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この本は学習とは直接関係がありません。ですが、命の尊さや家庭・平和の大切さを考えさせてくれます。高畑勲監督のアニメ(1988年)は海外でも、「もっとも強く心をゆさぶるアニメ作品」のひとつとして知られています。
小説(野坂昭如著作) [単行本 文庫本]
アニメ(高畑勲監督) [DVD -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
映像と都市を巡る優れた書
映画と写真は都市をどう描いたか / 高橋世織(編著). - ウェッジ選書, 2007
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気鋭の評論家である高橋世織氏編著の映像都市論の登場。論者は蓮實重彦、港千尋、黒沢清、篠田正浩など錚々たるメンバーである。フォーラムでの講演を元にしたものもあり読みやすいと思う。文化論の研究をする学生諸君には大変参考になるであろうヒントに満ちている。 -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
写真を考える
<パリ写真>の世紀 / 今橋映子. - 白水社, 2003
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推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
ヒットした映画にご用心
パレスチナ・ナウ / 四方田犬彦. - 作品社, 2006
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推薦者 : 大平 具彦 (メディア・コミュニケーション研究院)
個の表現ではなく、知的未来のための芸術に向けて
芸術人類学 / 中沢新一. - みすず書房, 2006
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「芸術」という考え方が、「科学」という考え方と同様に、そしてまた「資本主義」や「民主主義」と同じように、ここ二、三百年における「Made in Europe」の産物であることをご存知だろうか。つまりそれらは現在においていかにもユニヴァーサルな価値として流布しているが、実はこうした事象そのものが、ヨーロッパの価値尺度のグローバル化の結果にほかならないのだ。人類学者、宗教学者として著名であり、現在多摩美術大学の芸術人類学研究所の所長を務める著者は、ヨーロッパにおいては「芸術」と呼ばれている思考が、いわゆる「未開社会」などの非ヨーロッパ文化圏においては... [続きを読む] -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
芸術を論じる
マネの絵画 / ミッシェル・フーコー. - 筑摩書房, 2006
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画家マネを巡って、フーコーの講演と、それに関するシンポジウム参加者の論考をまとめる。印象派の中で日本人にはモネほどの人気はないかも知れないが、マネは重要な画家だと思う。論考でも触れられているバタイユのマネ論、「沈黙の絵画 : マネ論」(二見書房)も非常に面白い。思想家による美術論は良いものが多い。フーコーに興味が持てたら、「性の歴史」などへ進んでください。 -
推薦者 : 鍋島 孝子 (メディア・コミュニケーション研究院)
シングルマザーの人類愛
魅せられたる魂 全5巻 / ロマン・ロラン. - 岩波文庫, 1954-1956, 1989年
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ロマン・ロランは20世紀のフランス人作家で、平和活動家。現在ではほとんど読まれなくなってしまいましたが、かつてはそのヒューマニズムに感激した読者が世界中にいました。
「魅せられたる魂」とは人を愛することに魅了され、愛し抜く人間のこと。主人公は裕福なフランス人女性でしたが、未婚の母となり、社会の様々な局面を生きることになります。
「大河小説」とはロランの造語。社会の偏見や戦争、イデオロギーの対立の中で個人の精神性が成長していく様を鮮やかに描いています。特に、傷ついた敵の兵士をかばって民衆に立ちはだかる姿は圧巻です。
そんな国境... [続きを読む] -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
アラーキーを理解する
東京人生 since 1962 / 荒木経惟. - バジリコ株式会社, 2006
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写真家荒木経惟が彼の大量の著作と作品から自ら選んだ写真を集め、自らコメントをつけた本。写真集を一冊見ても写真家は分らない。有名な彼のヌード写真も作品の一部(大きなテーマだが)にすぎない。荒木の写真の恰好の入門書。 -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
乱歩と東京 / 松山巌著. - 筑摩書房, 1994.7
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乱歩の小説を通して東京を論じる都市論の名著。小説によって都市を論じる書物の優れた基本図書。まさに探偵小説が都市文学であることが分かる。ロサンジェルスはレイモンド・チャンドラー、東京はまさに江戸川乱歩である。都市論の必読書。 -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
ニッポンマンガ論 : 日本マンガにはまったアメリカ人の熱血マンガ論 / フレデリック L.ショット著 ; 樋口あやこ訳. - マール社, 1998.3
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外国人が書いた日本マンガ論は良いものが多い。日本人によるものはしばしば趣味的か作家へのオマージュやラブレターになっている。いまやアニメ論にしても外国の研究者の仕事は無視できない。マンガ論についての基本書の一つ。 -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
感覚のモダン : 朔太郎・潤一郎・賢治・乱歩 / 高橋世織著. - せりか書房, 2003.12
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元北大文学部教員(国文学)による極めて独創的かつ刺激的なモダン文学論の書物。朔太郎、谷崎、乱歩、賢治を独自の視点(写真、映画など)から論じている。文学だけでなくイメージ論や映像論に興味を持つ者にとって大変参考になる書物。現在の文化論研究のレヴェルを知るには最適な書物でもある。 -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
恋の花詞集 : 歌謡曲が輝いていた時 / 橋本治著. - 筑摩書房, 2000.4
北大ではどこにある?
日本の歌謡曲とその時代背景を論じた優れた書物。橋本治の評論の論理は見かけとは違って、非常に正統派で独創的でもある。彼のマンガ論や文化論は示唆に富むものが多い。文化論に興味を持つ者にとって必読の著作家である。 -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
「演歌」のススメ / 藍川由美 [著]. - 文芸春秋, 2002.10
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推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
前田愛対話集成 / 前田愛 [ほか談]. - みすず書房, 2005.12
北大ではどこにある?
「都市と文学」の2冊。知的刺激をもたらす書物。 -
推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
ザ・ヌード : 裸体芸術論 : 理想的形態の研究 / ケネス・クラーク著 ; 高階秀爾,佐々木英也訳. - 筑摩書房, 2004.6
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推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論1
J-POP進化論 : 「ヨサホイ節」から「Automatic」へ / 佐藤良明著. - 平凡社, 1999.5
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推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
国際地域文化論関係
少女領域 / 高原英理著. - 国書刊行会, 1999.10
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推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
表象文化論関係
コミックメディア : 柔らかい情報装置としてのマンガ / 香山リカ[ほか著]. - NTT出版, 1992.12
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推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
映像文化論関係
鏡の迷路 : 映画分類学序説 / 加藤幹郎 [著]. - みすず書房, 1993.6
北大ではどこにある?
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推薦者 : 西 昌樹 (メディア・コミュニケーション研究院)
映像文化論関係
ヌードの理論 / ジェイン・ケリー編 ; 高橋則英訳. - 青土社, 1994.12
北大ではどこにある?
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推薦者 : 大平 具彦 (メディア・コミュニケーション研究院)
コンピュータ、コロンブス、ユダヤ思想、そして今のアメリカ――、一見まるで無関係なこれらをつなぐ隠れた文明の糸。この糸を通して、コンピュータが生まれた知的背景、そして今の国際世界が見えてくる。
1492年のマリア / 西垣通著. - 講談社, 2002.7
北大ではどこにある?
著者は著名な情報学者(東大教授)。
氏は、コンピュータを単なる技術の機械にとどめず、それを壮大な文明の歴史
の中に読み込んで、この見事な歴史サスペンス小説を書き上げた。 1492年のコ
ロンブスの出航の陰で進行するユダヤ人追放令と、そのドラマを壮絶に生きる主
人公のアロンソ(コロンブスの航海に参加)と愛人マリア。波乱万丈のストー
リー展開の中で、13世紀思想家ルルスの「大いなる普遍の術」(アルス・マグ
ナ)、コロンブスの航海、そして500年後にアメリカで花開く思考機械コンピュー
タを結ぶ「暗号の糸」が浮かび上がる。
コンピュータ学、情報学... [続きを読む] -
推薦者 : 吉野 悦雄 (経済学研究科)
楢山節考 / 深沢七郎著. - 新潮社, 1987.11
北大ではどこにある?
登録日 : 2005-08-02
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推薦者 : 吉野 悦雄 (経済学研究科)
草の花 / 福永武彦著. - 新潮社, 1967
北大ではどこにある?
「福永武彦全集第2巻」(北大所蔵2)および新潮文庫(北大所蔵1)および「昭和文学全集第23巻」(北大所蔵3)に収録されています。
内容については読んでください。中編小説です。
大学1年のときの英語経済書演習の時間に,加藤栄一教授は,授業とは無関係に「雪の中尊寺は良い」とつぶやきました。その年の冬,仙台地方に初雪が降った朝,思い立って汽車に乗りました。観光客のいない境内を散策し,旧国鉄の平泉駅で帰りの汽車を1時間ほど待つことになりました。
駅前に書店兼文房具店兼食堂という店があり,その店の書棚にあった『草の花』という文庫... [続きを読む]登録日 : 2005-08-02
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推薦者 : 吉野 悦雄 (経済学研究科)
年の残り / 丸谷才一著. - 文芸春秋, 1968
北大ではどこにある?
内容については読んでください。短編小説です。
北海道大学でも,学部一貫教育が始まり,授業科目にも新しい試みが導入されました。
そのひとつに論文指導(講義)というものがあります。しかしわたしの学生時代には,そんな親切な授業などはありませんでした。わたしは,この小説を声に出して読み,一部はノートに書き写すようにして正しい日本語を書く練習をしました。
上述の福永武彦氏が美しい日本語についての感性を生来持ち合わせていたのに対して,丸谷才一氏にはそれがなく,努力と訓練と工夫に よって正しい日本語が書けるようになったのではないでしょ... [続きを読む]登録日 : 2005-08-02
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推薦者 : 神谷 忠孝 (文学研究科)
梅桃が実るとき / 吉行あぐり著. - 文園社, 1985.12
北大ではどこにある?
平成九年にNHKで放送された連続テレビドラマ「あぐり」は90歳になっても現役の美容師として働く吉行あぐりの本を題材にしています。3人の子供のうち淳之介、理恵は兄妹で芥川賞を受賞し、和子は女優として活躍しています。テレビのブームによってあぐりの夫である吉行エイスケという作家にも光があたりました。
昭和15年に34歳で亡くなったエイスケは川端康成、林芙美子、梶井基次郎、牧野信一、伊藤整、坂口安吾、武田麟太郎、辻潤などとともに1920年代に活躍した作家です。
私が昭和52年に「登録日 : 2005-07-29