推薦者: 鍋島 孝子
所属: メディア・コミュニケーション研究院

シングルマザーの人類愛

タイトル(書名):
魅せられたる魂 全5巻
著者:
ロマン・ロラン
出版者:
岩波文庫
出版年:
1954-1956, 1989年
ISBN:
北大所蔵:
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推薦コメント

 ロマン・ロランは20世紀のフランス人作家で、平和活動家。現在ではほとんど読まれなくなってしまいましたが、かつてはそのヒューマニズムに感激した読者が世界中にいました。
 「魅せられたる魂」とは人を愛することに魅了され、愛し抜く人間のこと。主人公は裕福なフランス人女性でしたが、未婚の母となり、社会の様々な局面を生きることになります。
 「大河小説」とはロランの造語。社会の偏見や戦争、イデオロギーの対立の中で個人の精神性が成長していく様を鮮やかに描いています。特に、傷ついた敵の兵士をかばって民衆に立ちはだかる姿は圧巻です。
 そんな国境を超えた母性愛、信じられますか。

※推薦者のプロフィールは当時のものです。