現代社会について考える «法律» 一つ上のジャンルへ
現在、6件登録されています。
  1. 推薦者 : 中村 重穂   (国際連携機構国際教育研究センター・教員)

    「日本国」の主権者であるために

    新解説世界憲法集 / 初宿正典, 辻村みよ子編. - 三省堂, 2017   北大ではどこにある?

    以前、『一般教育演習』を開講していた際に、授業中日本国憲法が定める国民の三大義務や憲法第25条の規定について学生に聞いてみたところ、みんな余りにも知らないので愕然としたことがある。大学受験科目が「公民」ではないと余り憲法を読む機会がないのではないかと推察されるが、これだけ憲法改正の動きが明らかになっている時代に日本国民なのに日本国憲法を(特に日常生活に関わりの深い条文を)きちんと読んでいないというのは悲しいことである。『ナルニア国物語』のディゴリー卿のセリフで...   [続きを読む]

    登録日 : 2018-01-04

  2. 推薦者 : 堀田 尚徳   (法学研究科)

    法学って何を勉強するの?と思っておられる方へ

    キヨミズ准教授の法学入門 / 木村草太. - 株式会社星海社, 2012年   北大ではどこにある?

    本書は、「法学部に入って講義を受けてみたけれど、『法学』ってイマイチよく分からない」「他学部だけれど、法学部って何を勉強する所なんだろう」等と思っておられる方にオススメしたい本です。

     どの学問でもそうだと思いますが、「法学」にも考え方の特徴があります。その特徴の要点について、物語風で読み手を飽きさせないように工夫しながら、しかも300頁に満たない分量で解説してくれている本です。例えば、法学系の講義を既に受けられた方は、法的三段論法という言葉に出会われたはずです。本書のChapter1を読んでみてください。講義の良い復習になると思います。...   [続きを読む]

    登録日 : 2016-10-30

  3. 推薦者 : 寺沢 浩一   (医学部)

    下山事件を現代の法医学で見る

    死の法医学―下山事件再考― / 錫谷 徹. - 北海道大学図書刊行会、北海道大学出版会, 1983   北大ではどこにある?

    1949年に国鉄総裁下山氏が失踪し、翌日、鉄道の線路上で死亡して発見された事件である。現代の法医学を紹介し、次いで轢断死体の法医学に進み、最後に下山事件を法医学的に見直している。ロジックで考えることの大事さを見せてくれる。
    新入生にも読めるが、医学部で法医学を勉強し終わった人に一番向いている本である。分かりやすく書かれている本として名著に属していると私は捉えている。

    登録日 : 2014-08-26

  4. 推薦者 : 寺沢 浩一   (医学部)

    法医学とは何かを知りたい人に

    日常生活の法医学 / 寺沢浩一. - 岩波書店、岩波新書、新赤版687, 2000   北大ではどこにある?

    14年前に上梓したものである。一般の人以外にも、刑事事件を扱う警察官になりたい方、科学捜査研究所で働きたい人、医学部で法医学を勉強したいと考えている人にお勧めします。
    特に私が気に入っているのは「はじめに」、「死後経過時間の推定」、「個人識別」と「あとがき」の段である。以下に各章の題名を挙げよう。はじめに―法医学とは何か/人が死ぬとどうなるか/解剖に附すか/死因を推定する/事故死か病死か/現代の医療と法医学/法医学のこれから。

    登録日 : 2014-08-26

  5. 推薦者 : 西 昌樹   (メディア・コミュニケーション研究院)

    怒りか誇りか、何をこめて振り返るのか

    日本国憲法 / 森達也. - 太田出版, 2007   北大ではどこにある?

     平和を守れという憲法論議ではない。監督森達也が憲法についての考えを自分の言葉で書いた本。ただ他の本と違うのは、分る人は分るが雑誌Quick Japanの連載に加筆したものであることだ。改憲でも護憲でもいいが、それは自分がちゃんと考えた上の思想だろうか。また『映画日本国憲法』(DVD)も見てほしい(北分館にあり)。まじめだが、非常に面白い映像である。

    登録日 : 2007-05-31

  6. 推薦者 : 岸本 晶孝   (理学研究科)

    憲法は、政府に対する命令である。

    憲法は、政府に対する命令である。 / ダグラス・ラミス. - 平凡社, 2006   北大ではどこにある?

     キャンベラにマグナカルタプレイスという小さな緑地があります。碑文によるとオーストラリア建国(1901年)はこのマグナカルタ(1225年)を礎としているということだったと思います。もっともあとで調べてみるとその国の憲法にはそんな一文はなく、建国の手続きばかりのようでした(総督の給与をいくらにするとか)。英国から移民したひとたちにとってマグナカルタの占める位置は当然のことだったのでしょうか。
     残念ながらこの国は法というほどのものを生み出しませんでした。有史以来(?)天皇家がこの国を統治しているということに非常な価値を見出している人...   [続きを読む]

    登録日 : 2007-01-30

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