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推薦者 : 隅田 明洋 (低温科学研究所)
地球環境問題を題材にしたスリラー小説
State of fear / Michael Crichton. - HarperCollins, 2004
北大ではどこにある?
もしあなたが地球環境問題をとりまく科学と政治的問題について興味があるなら、しかし専門書を読むほどパワーがあるわけではないなら、そしてついでに英語の勉強もしたいなら、この本を推薦する。著者はジュラシックパークやTVシリーズERで有名なマイケルクライトンである。素人目で見るといかにも書かれてあることが本当らしく見えるが内容はもちろんフィクションである。しかし、小説中に引用されている、科学専門誌恐怖の存在』も出ています。(北分館2008/03/07) -
推薦者 : 煎本 孝 (文学研究科)
空想すくすく、ノンフィクション文庫版
カナダ・インディアンの世界から / 煎本孝作. - 福音館書店, 2002.11
北大ではどこにある?
トナカイを求めて、凍てつく雪原を来る日も来る日も犬橇を走らせるカナダ・インディアンの男たち。「トナカイは人が飢えている時、その肉を与えに自分からやってくるものだ」と彼らは言う。本書は、その魂に、“自然”の力を宿し、季節と共にその内なる力を育みつつ生きてゆく人びとの、たぐいまれなる記録である。丹念な取材に裏付けされた事実に基づく自然誌、成熟した読者にも読み応えのある作品。 -
推薦者 : 河合 剛 (メディア・コミュニケーション研究院)
So this is how knowledge is put together
Guns, germs, and steel : the fates of human societies / Jared Diamond. - W.W. Norton, 2003
北大ではどこにある?
Jared Diamond's Pulitzer-winning book of how geography affects
civilizations is one example of how bits and pieces of scientific
fact are put together to form a testable hypothesis. While some may
disagree with Diamond's conclusions, it is difficult to disagree with
his logic.
Scientists (whom I define as any person practicing the scientific
method) base their argument on observable facts and procedures
suitable for interpreting those facts. As a scientist, I constantly
search for generalizable, universal rules or tendencies that predict
outcomes of yet-to-be-observed phenomena.
In his quest for rules that govern the rise and propagation of
civilizations, Diamond shows us how broad tendencies are extracted
from seemingly unrelated facts. Read his book to... [続きを読む] -
推薦者 : 橋本 雄一 (文学研究科)
地理と経済をアジアで学ぶ
マレーシアの経済発展とアジア通貨危機 / 橋本雄一著. - 古今書院, 2005.10
北大ではどこにある?
将来いかなる分野に進もうと,現代社会に生きる者として経済・金融の基礎知識は必須です。本書はマレーシアと日本の経済的関係を中心として書かれた地理学の入門本であるが,経済・空間・技術・知的所有権などに関する基礎知識を学ぶのに適している。 -
推薦者 : 大平 具彦 (メディア・コミュニケーション研究院)
世界を知るには自分を知ろう――日本の文化のDNAを知る最良の書
二重言語国家・日本 / 石川九楊著. - 日本放送出版協会, 1999.5
北大ではどこにある?
著者は書道家として知られる一方、文字を通じ、われわれの日本文化(漢字・かな文化)について、中国文明(漢字文明圏)、ヨーロッパ文明(アルファベット文字文明圏)など世界全体の文明構造の中から解き明かす著作と論考を数多く発表しており、本書はその代表作。われわれが何気なく使っている漢字、かな、そして明治以降のアルファベットを通して、われわれの歴史、文化、ものの考え方の特徴が、それこそ目からウロコが落ちるように見えてくる。のみならず、現在の米中、日中関係すらも透けて見えてくるのは著者の思索の深さゆえか。同著者の『 -
推薦者 : 樽本 英樹 (文学研究科)
国際社会学 : 国家を超える現象をどうとらえるか / 梶田孝道編. - 名古屋大学出版会, 1996.4
北大ではどこにある?
国民国家システムというグローバルな構造が変動し、様々な側面から「国際化」が生じている。それに伴い、「社会」を社会現象の分析 枠組とすることに疑問符がつけられるようになった。ではどのような問題にどのようなアプローチを行えばよいのか。
この疑問に「国際社会学」という立場で答えようとしているのが本書である。トランスナショナルな主体、グローバライゼイション、エスニシティ、ナショナリズム、人の国際移動等のテーマを掲げながら、「国際社会学」という新たな分野を開拓しようとしている意欲作である。登録日 : 2005-08-02