推薦者: 大平 具彦
所属: メディア・コミュニケーション研究院
世界を知るには自分を知ろう――日本の文化のDNAを知る最良の書
タイトル(書名):
二重言語国家・日本
著者:
石川九楊著
出版者:
日本放送出版協会
出版年:
1999.5
ISBN:
4140018593
北大所蔵:
推薦コメント
著者は書道家として知られる一方、文字を通じ、われわれの日本文化(漢字・かな文化)について、中国文明(漢字文明圏)、ヨーロッパ文明(アルファベット文字文明圏)など世界全体の文明構造の中から解き明かす著作と論考を数多く発表しており、本書はその代表作。われわれが何気なく使っている漢字、かな、そして明治以降のアルファベットを通して、われわれの歴史、文化、ものの考え方の特徴が、それこそ目からウロコが落ちるように見えてくる。のみならず、現在の米中、日中関係すらも透けて見えてくるのは著者の思索の深さゆえか。同著者の『「二重言語国家・日本」の歴史』(青灯社、2005)も併せてお薦めしたい。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。