歴史に分け入る/世界を知る
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  1. 推薦者 : 寺田 龍男   (メディア・コミュニケーション研究院)

    疲れた時、めげている時におすすめ

    何でも見てやろう / 小田実著. - 河出書房新社, 1969   北大ではどこにある?

     日本人がまだ自由に海外旅行をできなかった当時、英語が話せないにもかかわらずフルブライト奨学金の試験に合格して、米国をはじめ世界各地で体験したこと・考えたことをつづった名著。あふれんばかりのヴァイタリティで困難を乗り越え、さまざまな事象を鋭い観察眼で分析した著者に、今でも感心しています。
     初めて読んだのは高校一年の時、地理の先生に薦められたのが理由でしたが、当時は著者の年齢(まだ20代)に近かったにもかかわらずさっぱりわかりませんでした。私自身が50に近くなった今、ますます面白くなってきた不思議な本でもあります。

    登録日 : 2006-02-03

  2. 推薦者 : 寺田 龍男   (メディア・コミュニケーション研究院)

    日本社会にもこんな時代があったのかと驚かされました

    南北朝の動乱(日本の歴史 ; 9) / 佐藤進一著. - 中央公論新社, 2005.1   北大ではどこにある?

     「忠臣は二君に仕えず」という倫理観がよく知られていますが、そうした考え方が徳川時代に定着する以前は、いわゆる「去就の自由」があり、武士の間で離合集散が激しかったことを実証的に解明した名著です。初版は1965年ですが、歴史の先生方の間では今なお名著の誉れが高いそうです。私の専門はドイツ語教育と中世ドイツ文学研究ですが、昔のヨーロッパにも同様の現象があり、作品や記録文書を読む時、佐藤先生の記述がいつもインスピレーションを与えてくれます。こうした共通の現象がありながら、その後ヨーロッパでは「出世の階段を登るたびに勤務先を変える」ようにな...   [続きを読む]

    登録日 : 2006-02-03

  3. 推薦者 : 池田 清治   (法学研究科)

    西欧文明の源流をたどる

    十二世紀ルネサンス : 西欧世界へのアラビア文明の影響 / 伊東俊太郎著. - 岩波書店, 1993.1   北大ではどこにある?

     西欧文明が事実上グローバル・スタンダードとして作用しつつある今日において、その相対化を図る意味からも、西欧文明の由来を探る作業は重要である。それはギリシャ文明に直線的にさかのぼるとイメージされがちだが、実際にはギリシャ文明はまずアラビア世界に伝えられ、そこからヨーロッパ世界にもたらされたものであること、そのため、西欧社会が実際にはアラビア文明に多くを負っていることを本書は教えてくれる。ここから導かれうる示唆は決して一様ではない。しかし、西欧文明に単純に反発するわけでもなく、洗脳されるわけでもないという透徹した態度が可能となろ...   [続きを読む]

    登録日 : 2006-01-23

  4. 推薦者 : 加納 邦光   (メディア・コミュニケーション研究院)

    ビスマルク伝 / エーリッヒ・アイク著 ; 救仁郷繁訳. - ぺりかん社, 1993.6-1999.6   北大ではどこにある?

     日本の明治維新の時期にドイツ帝国を創立したビスマルクの伝記は、たんに歴史に興味をもたせるというだけでなく、この人物の虚と実を通して、人間観察をするのにも適している。

    登録日 : 2005-07-29

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