-
推薦者 : 千葉 惠 (文学研究科)
惹きこまれ一気に読める素粒子宇宙論入門
宇宙に終わりはあるのか?素粒子が解き明かす宇宙の歴史 / 村山斉. - ナノオプトニクス・エナジー出版局, 2010
北大ではどこにある?
評者の書架には素粒子論や宇宙論の基本書、入門書が何冊かほこりをかぶっている。本書は稀なことにも「分かる」という感覚を頁毎に持続しながら、惹きこまれて一気に読むことができた入門書です。150頁の小著ということもありましょうが、評者には幸いな出会いをもたらしてくれ、あいまいで雑然としたなまかじりの知識に秩序と生命を与えてくれました。書名副題にあるように、著者は極微の素粒子の世界の解明が130億年の宇宙の構造と歴史の解明の手掛かりであることを明晰かつ簡明にそして説得的に展開しています。物理学のこの領域においては何が問題になっており、... [続きを読む] -
推薦者 : 羽部 朝男 (理学研究科)
宇宙は面白い
宇宙を顕微鏡で見る / 佐藤文隆. - 岩波書店, 2001
北大ではどこにある?
夜空を見上げて宇宙の神秘を感ずることは、都会では難しい。しかし,夏のキャンプで運が良ければ満天の星の美しさに息をのみ、宇宙はどうなっているんだろうと考えたくなる。
2006年のノーベル物理学賞は、宇宙の神秘に最も科学的に迫った「宇宙マイクロ波背景放射の観測」に関するものだった。この年は、プラハで行なわれた国際天文学連合総会(実はぼくも参加していた。テレビには映らなかったが)で、冥王星が惑星ではないことを決議したことがマスコミに連日報道された年である。冥王星は身近だし教科書に影響するからと熱く報道されるのは理解できるが、学問的... [続きを読む] -
推薦者 : 羽部 朝男 (理学研究科)
宇宙について知ろう
宇宙 起源をめぐる140億年の旅 / ニール・ドグラース・タイソン, ドナルド・ゴールドスミス著 ; 水谷淳訳. - 早川書房, 2005
北大ではどこにある?
最近,宇宙についての理解が大いに進んだ。にもかかわらず、高校で宇宙のことを勉強する機会がほとんどないのが現状だろう。NHKで時々取り上げられるが,系統的な解説を行なうには番組の時間が短すぎるため、尻切れとんぼの感が否めない。この本は、最近の宇宙の研究がどこまで進んでいるのかを分かりやすく書いてある。しかも,著者は宇宙の観測による一流の研究者であるので、観測事実に即しながら話しを展開してるので分かりやすい。宇宙の科学に興味ある方はぜひ読んでほしい。