岡田 敦美 推薦リスト
現在、3件登録されています。
  1. 推薦者 : 岡田 敦美   (メディア・コミュニケーション研究院)

    遠い世界の「他者」へ、思いをはせる

    先住民ミヘの静かな変容―メキシコで考える / 黒田悦子. - 朝日選書, 1996   北大ではどこにある?

     ラテンアメリカの民族誌として定評ある一冊で、メキシコ南部オアハカ州での参与観察に基づいた著者の研究は、現地メキシコでも出版されているほどです。だまされたと思って、読んでみてください。
     1970年代にミヘの村に住んで、調査を済ませてから10年以上経った1990年代に、ミヘの村を再訪するところからこの本は始まります。出稼ぎや、都市への移住をはじめとする村の外部との行き来を通して、大きな変貌を遂げたミヘの人々を、「心の触れ合える人たち」として身近にとらえる、著者、すなわちフィールドワーカーの目を通して、私たちは遠いメキシコの先住民の人々の世界...   [続きを読む]

    登録日 : 2007-06-25

  2. 推薦者 : 岡田 敦美   (メディア・コミュニケーション研究院)

    「他者」と向きあう人類最初の経験――コミュニケーションや異文化について考える

    他者の記号学―アメリカ大陸の征服 / ツヴェタン・トドロフ. - 法政大学出版局, 1986(日本語初版)   北大ではどこにある?

     著者のトドロフは、ブルガリア生まれでパリで活躍する言語学者。本のテーマは「他者の発見」で、その手がかりとして、新大陸の発見と征服の時期が、もっと具体的にいえば、新大陸とヨーロッパ人が出会って以降の100年あまりの間に新大陸に渡ったヨーロッパ人によって書かれた記録や文書が、分析対象として選ばれたのである。トドロフによれば、1492年は、「ヨーロッパの歴史上、最も驚嘆に値する他者との出会い」の画期をなした。「今あるヨーロッパ人のアイデンティティが示され、基礎づけられたのはまさにこの新大陸の発見にあるのだ」。その意味で、1492年以来、ヨーロッパ...   [続きを読む]

    登録日 : 2007-06-25

  3. 推薦者 : 岡田 敦美   (メディア・コミュニケーション研究院)

    グローバリゼーション研究の一人者による入門書

    グローバリゼーションとは何か―液状化する世界を読み解く / 伊豫谷登士翁. - 平凡社新書, 2002   北大ではどこにある?

    「グローバリゼーション」というとき、それは「国際化」とどう違うのか、そしてグローバリゼーション研究が、いかなる問題意識に立脚して、どのような現象を分析対象としてきたのかを知るうえで、最良の一冊です。
     キーワードは、たとえば国民国家の相対化、世界秩序、南北問題、多国籍企業、メディア、移民、労働市場・・・。アクチュアルな現象に関心がある人、開発援助に関心がある人は、是非読んでみましょう。

    第一章:グローバリゼーションの課題は何か、 第二章:時代としてのグローバリゼーション、 第三章:グローバリゼーションをマッピングする、 第四章...   [続きを読む]

    登録日 : 2007-06-25

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