「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教職員による新入生への推薦図書~ 

この企画は、北大の教職員(※プロフィールは当時のものです)が、学生の皆様に読んでほしい本を選んで、 紹介文を執筆くださっているものです。推薦されている本はすべて北図書館で借りることができますので、 ぜひ気に入った本を読んでみてください。
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Faculty members have recommended these books for student, along with their introductory essays.
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JUNLE
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  1. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    中世前期の日本対外関係史を俯瞰 
    中世日本の内と外(増補版) / 村井章介. - 筑摩書房 , 2013     北大ではどこにある?
    大学初年次向けの授業をそのまま採録。基本的な論点を押さえつつ、平安期から南北朝期頃までの様子がよく分かるように仕立てられています。すなわち、「自尊と憧憬」「人の境、国の境」「鎌倉幕府と武人政権――日本と高麗」といった視角から中世日本の国家像・対外観に肉薄し、「アジアの元寇」「中世の倭人たち」などを論ずることで、国家のもつ虚妄性を見事にあぶりだしてみせた名著です。

    登録日 : 2014-04-14     名著

  2. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    室町時代史と対外関係史とを接合する 
    中華幻想――唐物と外交の室町時代史 / 橋本雄. - 勉誠出版 , 2011     北大ではどこにある?
    1990年代以降、日本中世史のなかで急速に研究が進んでいる分野に、室町時代史と対外関係史とがあります。ところが2000年代まで、それらはほとんど没交渉のまま存在してきたと言ってもいいでしょう。しかしながら、それぞれの分野が孤立したままの状態では、いずれ学問全体のバランスを失いかねません。何より、隣の果実と掛け合わせることでさらに豊かな成果を得られます。そこで、唐物(舶来品)文化や外交儀礼などの諸側面を通じて両者の接続を図ったのが本書です。扱う史資料は問題の性質上、文献(文字資料)だけとは限りません。絵画、書跡、染織、五山文学……。どんな「...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-04-14     学習に最適

  3. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    室町幕府の対中国外交史を4本立てのドラマで! 
    ”日本国王”と勘合貿易(NHKさかのぼり日本史・外交篇7・室町) / 橋本雄. - NHK出版 , 2013     北大ではどこにある?
    歴史をさかのぼって考える(倒叙法)という、2012年11月放映のEテレ(NHK教育)歴史番組を書籍化したものです。「義政、勘合貿易の再開(1451年)」>「義満、明使との接見(1402年)」>「懐良親王への明使の捕縛(1372年)」>「天龍寺船の派遣決定(1341年)」という4本柱を立てました。自説のみならず、最新の諸研究を参考にしながら、室町期日明関係史の刷新を図っています。勘合ってどんなかたちのものだったのか? なぜ足利将軍家は中華皇帝に「朝貢」したのか? 義満ら足利将軍は心から中国に臣従したのか?――などなど、さまざまな謎解きも楽しんでもらえるはずです。

    登録日 : 2014-04-14     学習に最適

  4. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科(日本史学講座)  身分 : 教員

    常識を突き崩してみよう。 
    民族という虚構 / 小坂井敏晶著. - 筑摩書房 , 2011     北大ではどこにある?
    本書は、強いていえば、著者小坂井氏の〈本籍〉からして、社会心理学の成果と言えるでしょうか。しかしながら本書は、グローバル時代に生きる者すべてが参照すべき卓見に満ちあふれています。隣人・隣国とのより良い関係のために書かれた書として、歴史学にとっても重要な一書と考えます。
    本書の「あとがき」によると、「生物学・社会学・政治哲学など広い領域に触れ、学際的試論の性格を持つ」、真に学際的な成果です。また、「民族同一性の脱構築を試み、近代的合理主義を批判する」ことを目指したものだともいいます。そのいずれにおいても成功を収めた快著だと私は...  [続きを読む]

    登録日 : 2018-03-12     名著

  5. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    中世後期の日本対外関係史を俯瞰 
    世界史のなかの戦国日本 / 村井章介. - 筑摩書房 , 2012     北大ではどこにある?
    中世後期(近世初頭までを含む)の対外関係史の要点を押さえた名著です。ヨーロッパ勢力(「近代世界システム」)の東漸により世界史の舞台に本格的に躍り出た中世日本社会を、南北の境界領域(蝦夷地・琉球王国)も含めて広やかに照射する目配りの広さ! 世界史と日本史とをつなぐことが喫緊の課題である現在、まず参照されるべき書物でしょう。なお、文庫版解説は推薦子が書かせていただいています。

    ※図書館注:ちくま新書『海から見た戦国日本 : 列島史から世界史へ』(1997年刊)の改題増補版です。

    登録日 : 2014-04-14     名著

  6. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    偽装・捏造・うそ・いつわりの歴史はすぐそこに 
    偽りの外交使節――室町時代の日朝関係(歴史文化ライブラリー) / 橋本雄. - 吉川弘文館 , 2012     北大ではどこにある?
    世の中、詐欺や捏造が至るところで見られます。ところが、一部の心ない日本の人種主義者によって、それは大半が外国人のしわざだ、などという意見がネット上のあちこちに見られます。本当にそうでしょうか? そうした「悪さ」は今でも昔でも、日本人だろうと無かろうと、あちこちでなされてきたことです。
    本書では、対馬や博多あたりの人間が「偽使(偽造/偽装された使節)」を頻繁に渡し、朝鮮王朝に無心を繰り返していたことを、その状況や理由、背景等の諸問題に分け入りながら解明しています。通信機器手段のない前近代の外交がどんなものだったのか、皆さん、想...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-04-14     学習に最適

  7. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科(日本史学講座)  身分 : 教員

    劇薬かもしれないが、研究者を目指すなら必読です。 
    答えのない世界を生きる / 小坂井敏晶著. - 祥伝社  , 2017     北大ではどこにある?
     ちまちました「研究」(もどき)など積み重ねても、パラダイムは変えられない。深く、矛盾を乗り越える、素晴らしい解決をめざそう。自分の問題意識に則って、自分に嘘をつかない研究を行なうべし――。当然といえば当然だが、目前のささいな「研究課題」(もどき)にあくせくしている自分が恥ずかしくなるような本です。

     「根本思想」((c)山田ズーニーさん)に向き合うことこそ、人文社会科学に必要な心持ちでしょう。研究者を目指す人、研究者を自...  [続きを読む]

    登録日 : 2018-03-12     ぜひ読んでみてほしい

  8. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科(日本史学講座)  身分 : 教員

    仏教って、こんなに素晴らしいものなんだ。 
    仏教発見! / 西山厚著. - 講談社 , 2004     北大ではどこにある?
    本書は、仏教関連の一般書である。ご自身断っておられるように、本書は純粋に正統的な仏教書ではない、かもしれない。だが、長年、奈良国立博物館で研鑽を積んでこられた氏の、仏教やモノへの愛がギュッと詰まった〈啓蒙の書〉である。
    ある日、私はこの本を電車のなかで読み始め、終盤近くでとうとう泣き出してしまった。新書を読んで泣いたり笑ったりなどという経験は、初めてのことである。読者に直接繙いて貰いたいので、ここに詳しくは書かないが、西山氏の手がけた「東大寺のすべて」展(奈良博・二〇〇二年)を、東大寺附属の幼稚園児たちに展示解説するくだり(...  [続きを読む]

    登録日 : 2018-03-12     ぜひ読んでみてほしい



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