「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

現代社会について考える

JUNLE
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  1. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    日本文化に絡まる「思いこみ」を引き剥がす 
    希望の倫理学-日本文化と暴力をめぐって- / 持田季未子. - 平凡社 , 1998     北大ではどこにある?
    「日本文化」は、実は様々な「思いこみ」や、近代に於ける「意味づけ」に絡め取られている。俗耳に入ってくるものの一つとして例えば「日本人は古来から自然を愛する」が挙げられよう。この本は、中世謡曲から始まって近代の帝国主義的イデオロギーまでを分析し、「日本文化」に絡みついている思いこみ、俗説、恣意的な意味付与を引き剥がそうとする試みである。その中から見えてくる「日本文化(と言われるもの)」の根底にはどうしようもない暴力的、閉塞的な性格が顕れてくる。それは単なる“ステレオタイプ”などと言ってすませられるレベルではない、重い倫理的課題を我々...  [続きを読む]

    登録日 : 2012-11-19     ぜひ読んでみてほしい

  2. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    インチキを見抜く考え方を学ぶ 
    日本文化論のインチキ / 小谷野敦. - 幻冬舎 , 2010     北大ではどこにある?
    日本文化論というグループに括られる書物はものすごく(と言っていいほど)多くのものが出版されていて、他方、それらに対する批判の書も少なからず出されている。大学で日本文化を専門として学び研究する人間にとってそうした批判に目を通しておくのは当然だが、小谷野氏は、「日本文化論批判は行われているものの、批判のほうはいっこうに広まらないのである」と嘆いており、それがこの本を書いた動機の一部となっている。
    内容は、土居健郎『「甘え」の構造』やベネディクト『菊と刀』以来の日本文化論をめぐる研究状況に対するやや毒舌めいた批判であるが、新書版とい...  [続きを読む]

    登録日 : 2012-11-19     ぜひ読んでみてほしい

  3. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    learn how to make the world a better place 
    The Unfair Trade: How Our Broken Global Financial System Destroys the Middle Class / Michael Casey. - Crown Business , 2012     北大ではどこにある?
    If you enjoy 池上彰's easy to understand explanations of finance, economics, and politics, and if you seek a career on the global stage, then read this book. At the very least you will learn how to form a convincing argument. On average, you will learn that nation states ought to realize global growth can help their domestic economies -- that a smaller piece of a bigger pie might be bigger than a bigger piece of a smaller pie. And if you and I are fortunate, then you will create knowledge and acquire influence that will make the world a better place. This book gives us ideas on how to make that happen. Be maximally ambitious. Or, as Buzz Lightyear might say, To infinity and beyond!

    登録日 : 2012-08-07     ぜひ読んでみてほしい

  4. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    think hard, act decisively 
    カラー図解 ストップ原発〈1〉大震災と原発事故 (全4巻) / 新美景子. - 大月書店 , 2011     北大ではどこにある?
    Japan lacks investigative journalism. Scientific journalism is almost as scarce. Read this series of 4 illustrated books for children. Familiarize yourself with the theory, history, objectives, advantages, and costs of nuclear energy. You may wonder why you knew so little before picking up these books.

    I vehemently oppose nuclear power plants. You may agree or disagree with me. Either way, you owe it to yourself and the world to learn all about the issue, particularly the aspects that the government and industry strive to hide.

    登録日 : 2012-01-11     HOT TOPIC!(時事的なもの)

  5. 推薦者 : 岸本晶孝  所属 : 理学研究科  身分 : 

    日本社会の病い 
    まやかしの安全の国 / 田辺文也. - 角川SSC新書137 , 2011     北大ではどこにある?
    去る3月11日の地震・津波による福島第一原発の事故は様々な疑問を投げかけます。事故の発生という事実に直面してからでは遅いといわれそうですが、原子力に携わる人々や事故に対処する政府関係者や事故の直接の当事者などの個人的資質にも疑念を呈したくなりますし、それを許容する社会の制度にも不信を抱かざるをえません。この本はそういう疑問に答えてくれそうですし、考えるきっかけを与えてくれそうです。以下、著者のあとがきより引用します。

    ・・・・・原子力のような巨大システムの安全確保に不可欠なのは、設備の運転や保守に携わる人のシステムに対...  [続きを読む]

    登録日 : 2012-01-06     HOT TOPIC!(時事的なもの)

  6. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    類まれな人間観察の鋭さ 
    君主論 / マキアヴェッリ. - 岩波書店 , 1959     北大ではどこにある?
     マキアヴェッリあるいは『君主論』というと、後世に染みついた「権謀術数を弄する奴」というイメージが浮かぶが、実際の彼はそういうことを中心的な思想として言いたかったわけではない、というのが今日では一般的な理解となっている。この本は時として“政治思想の古典”などと言われるが、そういう読み方を一旦脇に置いて、彼がこの本の中でどのように人間を描き出しているかを読み取っていくと意外に面白い。それも、表だって書かれている様々の君主ではなく、名前すらも分からないような一般人や兵士たちを、国や君主にとってどのような存在と見ていたかに焦点を当て...  [続きを読む]

    登録日 : 2010-09-13     名著

  7. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    一つの国を知るということ 
    オーストラリアの言語教育政策 / 青木麻衣子. - 東信堂 , 2008     北大ではどこにある?
    オーストラリアという国は、私が小学生の頃(!)は「白豪主義」というキーワードとともに社会科で教えられていた。しかし、その後この国は「白豪主義」から「多文化主義」へと大きな方針転換を遂げることになる。本書は、オーストラリアの言語教育政策に焦点を絞って、上記の方針転換過程でそこに浮かび上がる「国家統合」と「多文化主義」の緊張関係を明らかにした労作である。しかし、ただ言語教育政策の検討だけでなく、(比較)教育研究や地域研究、マイノリティ研究に関してもこの本が提供してくれる知見は多い。広い意味での社会科学研究とは何かを、そしてまた、その方法...  [続きを読む]

    登録日 : 2010-01-14     ぜひ読んでみてほしい

  8. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    老いと社会のつながりを考える 
    暴走老人! / 藤原智美. - 文藝春秋 , 2007     北大ではどこにある?
    最近、老人(高齢者)の犯罪がメディアで報道されることが多くなったように思う。老人が犯罪をするからメディアがニュースネタとして飛びつくのか、本当に老人の犯罪が増えているのかは慎重に考える必要があるだろう。しかし、少なくともこれまでの社会の(あるいはメディアの)あり方として、若者の犯罪や不作法には寛容ではなかった一方で老人の犯罪や不作法(特に後者)が大目に見られてきた面はある。このページを読んでいる人の中にも、町中での老人の振る舞いに「年寄りだから何でも許されるってわけじゃねーよ!」と思ったことがある人がそこそこいるに違いない(実は、...  [続きを読む]

    登録日 : 2009-12-03     ぜひ読んでみてほしい

  9. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    「大学」の行く末を考えたい人に 
    学問の下流化 / 竹内洋. - 中央公論新社 , 2008     北大ではどこにある?
    竹内洋の著書を既に何冊か読んでいる人が、その社会学的分析によって表題の「学問の下流化」という現象を理論的に解明し、その処方箋を論じたものであると期待して読むとやや肩すかしを喰います。これは別段否定的に評価しようというわけではなく、書評や短い評論の集成という書き方のスタイルに起因するもので、内容は広い意味での学問論や大学論を幅広く取り上げ、そのある種の病理的状況を竹内氏独特の切り口と語り口で捌いていくものになっています。「学問の下流化」そのものが全体的な主題とは言い難い面があるので、読み方によっては不満が残る面もあるかもしれませ...  [続きを読む]

    登録日 : 2009-06-23     HOT TOPIC!(時事的なもの)

  10. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    Detecting, correcting, and preventing academic dishonesty 
    Crisis on campus : confronting academic misconduct / Wilfried Decoo with a contribution by Jozef Colpaert. - MIT Press , 2002     北大ではどこにある?
    Unlike some schools, Hokudai does not ask its constituents to
    explicitly declare academic integrity.
    Instead, the code of ethics is implicit.
    The lack of declaration or affirmation is not by itself detrimental (although a formal ceremony or signing of a statement might add weight to the commitment).
    The danger lies in two aspects.
    (a) Risk of unfairness. Unspecified rules are difficult to apply consistently.
    (b) Risk of reluctant compliance. Researchers who do not understand why such rules exist are less likely to abide by the spirit of the rules. Scientists who do not embrace high standards may view them as a bureaucratic hinderance, or worse, connive methods to
    circumvent them.

    This book explains several methods for...  [続きを読む]

    登録日 : 2009-05-13     名著

  11. 推薦者 : 川村周三  所属 : 農学研究科  身分 : 

    なぜ日本人はモチを食べるのか? 
    照葉樹林文化とは何か 東アジアの森が生み出した文明 / 佐々木高明. - 中公新書 , 2007     北大ではどこにある?
    日本文化のルーツを探る中で提唱された「照葉樹林文化論」。
    照葉樹林文化論の提唱者の一人が,その文化論の誕生からその後の変遷を取りまとめた良書。

    登録日 : 2009-02-02     ぜひ読んでみてほしい

  12. 推薦者 : 大平具彦  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    《2008年ノーベル文学賞受賞!!》芸術、文学、ヨーロッパ思想を学ぶ者にとって必読の書 
    悪魔祓い / J.M.G.ル・クレジオ〔著〕 ; 高山鉄男訳. - 新潮社 , 1975     北大ではどこにある?
     ル・クレジオは現代のフランスの作家。1960年代に前衛的作家として華々しくフランスの文壇にデビューしたあと、現代の西洋文明に飽き足らず、パナマでアメリカ先住民とともに長らく暮らし、スペインに征服される前のメキシコの文明に深く分け入って、芸術とは何か、文学とは何か、文明とは何かを、人類的なトータルな視野から探り続けてきた。本書は、パナマ先住民との生活を通して、彼らの芸術観、生命観、宇宙観をヨーロッパとの比較のもとで描き出したもの。ル・クレジオは、よくあるように、アメリカ先住民の文明を、西洋文明にまだ犯されていない無垢なるものとして語...  [続きを読む]

    登録日 : 2008-10-23     名著

  13. 推薦者 : 小川泰寛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    狩りの観点からなされた西欧文明批判の書 
    人はなぜ殺すか : 狩猟仮説と動物観の文明史 / マット・カートミル著 ; 内田亮子訳. - 新曜社 , 1995     北大ではどこにある?
     狩りの観点からなされた西欧文明批判の書。
     西欧文明において、動物は征服されるべき自然の一環とみなされた。受難は必至だった。これが著者の論点。創見ではないにもせよ、独自の説得力がある。というのも、本書では犠牲になる動物に目線が置かれているからである。
     本書で展開されているのはしかし、本質的には人間論である。端的に言えば、人はなぜ何の罪もない動物を慰みに狩るのか。邦題に謳われているように、そもそも「人はなぜ殺すか」。この重い問いが終始省察されている。
     生物人類学と解剖学が著者の専門。ただ、本書には西洋古典学、神学...  [続きを読む]

    登録日 : 2008-08-25     ぜひ読んでみてほしい

  14. 推薦者 : 小川泰寛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    ニュルンベルク裁判の記録映像 
    ニュルンベルク裁判 : 裁かれたナチス戦争犯罪の真実 (DVD) / . - 丸善 , 2006     北大ではどこにある?
     1945年から1946年にかけ敗戦国ドイツで行われた国際軍事法廷の記録映像。被告のナチス戦犯には四つの罪が帰せられた。そのうち刮目すべきは、「人道に対する罪」。主として、ナチスがヨーロッパ・ユダヤ人に対し犯した凶悪な犯罪行為が念頭に置かれていた。本ドキュメンタリーは取分け、この罪が裁かれる模様を伝えている。
     史上類を見ないナチズムの悪行が見過ごされ、繰り返されるようなことになれば文明は滅ぶ。米主席検察官による冒頭の論告には、説得力がある。ニュルンベルク裁判では勝者が敗者を裁いた。「人道に対する罪」にしても、新たに案出されたものであ...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-12-21     ぜひ読んでみてほしい

  15. 推薦者 : 清水賢一郎  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    日中関係の近代美術における交流 
    中国の近代美術と日本:20世紀日中関係の一断面 / 陸偉榮著. - 大学教育出版 , 2007     北大ではどこにある?
    日中両国の交流は現在「政冷経熱」などと評されることも多いが、政治と経済だけではあまりに寂しい。本書は日中関係の近代美術における交流の側面から光を当てたもので、中国認識の視野を広げるのに有用であろう。

    登録日 : 2007-12-20     ぜひ読んでみてほしい

  16. 推薦者 : 清水賢一郎  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    現代中国理解のために 
    近代中国の政治文化 : 民権・立憲・皇権 / 野村浩一. - 岩波書店 , 2007     北大ではどこにある?
    改革開放の進む中国では近年、魯迅と同時代に活躍した現代中国を代表する知識人・胡適の研究がますます盛んになっているが、日本では残念ながらあまり注目されていない。その胡適を中心に近代中国における「自由主義」の位置づけを試みた第三章は本書の圧巻で、現代中国理解のためにも一読に値する。

    登録日 : 2007-12-06     ぜひ読んでみてほしい

  17. 推薦者 : 清水賢一郎  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    「外地」研究の新しい研究動向 
    大日本帝国のクレオール : 植民地期台湾の日本語文学 / フェイ・阮・クリーマン著 ; 林ゆう子訳 . - 慶應義塾大学出版会 , 2007     北大ではどこにある?
    台湾の日本植民地時代に創作された日本語文学(植民地下での公用語・日本語によって書かれた文学)を〈クレオール=文化的混淆〉という視点から読み解き、米国・台湾等で高い評価を得た研究論文の日本語版。「外地」研究は本学の「伝統的」学問の一つの柱をなす部分であり、本学図書館は戦前の台湾関係文献資料を豊富に所蔵することで、その分野ではつとに有名であるが、こうした新しい研究動向もしっかりフォローしていきたいものである。

    登録日 : 2007-12-06     ぜひ読んでみてほしい

  18. 推薦者 : 清水賢一郎  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    現代中国への認識を深めるのに一読の価値あり 
    嵐を生きた中国知識人 : 「右派」章伯鈞をめぐる人びと / 章詒和著 ; 横澤泰夫訳. - 集広舎 , 2007     北大ではどこにある?
    現代中国への認識を深めるのに一読の価値あり。50年前に開始された「反右派闘争」の中で「最大の右派」とされた父・章伯鈞をめぐる人びとを活写することにより、「中国共産党の政治」のあり方を世に問うた問題作。流麗な文章と深い人間理解、歴史への洞察によって中国内外で高い評価を受けたものの、発売後2ヶ月で再版不許可・発禁処分となった『往事並不如煙』を香港で改題・出版した完全版『最後的貴族』(香港・牛津大学出版社2004年)の日本語版。

    登録日 : 2007-12-06     ぜひ読んでみてほしい

  19. 推薦者 : 清水賢一郎  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    日中関係について美術品の交流とそのマーケットという視点から迫ろうというユニークな書 
    美術と市場 : 日本と中国の美術品交流と変遷からの視点 / 半田晴久著. - たちばな出版 , 2007     北大ではどこにある?
    日中関係について美術品の交流とそのマーケットという視点から迫ろうというユニークな書。美術はもちろん芸術品であるが、それと同時に、価格がつき、売買される、れっきとした〈商品〉としての一面も無視することはできない。アートを通じた国際交流が今後ますます盛んになっていくであろう現在、考え、行動するためのヒントが見つかるかもしれない。

    登録日 : 2007-12-06     ぜひ読んでみてほしい

  20. 推薦者 : 岸本晶孝  所属 : 理学研究科  身分 : 

    アメリカの覇権と現状 
    日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり / カレル・ヴァン・ウォルフレン. - 徳間書店 , 2007     北大ではどこにある?
    見事な風景に接して、それを描こうとしても、きっとどこかで見た絵画のものまねになるように、この世界の現実を突きつけられても、それよりひとつの物語を紡ごうとすれば、きっとどこかで刷り込まれた解釈の焼き直しになるようです。著者によると(あるいは常識というべきでしょうか)、この世界の解釈は長いあいだアメリカより発信されてきました。たとえば、自由信仰にもとづく経済が世界に繁栄と安定をもたらすという託宣です。しかし(日本を除く)世界の国々はこの米国主導の解釈に対して疑念を抱き始めたようです。(例えば、昔からアメリカの支配下にあった中南米の国々...  [続きを読む]

    登録日 : 2007-09-05     ぜひ読んでみてほしい

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