「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

経済

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  1. 推薦者 : 小泉均  所属 : 工学研究院  身分 : 教員

    将来の世界の在り方、政策などを考えるうえで必読の本 
    隷属なき道 : AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 / ルトガー・ブレグマン著 ; 野中香方子訳. - 文藝春秋 , 2017     北大ではどこにある?
    生活維持に必要な現金を一律に給付する制度、すなわちベーシックインカムの有効性について説明している本である。著者は、将来わたしたちが、豊かな生活を維持しその質を向上させてゆくためには、この制度の実施がぜひ必要であると主張している。著者によれば、現代では、コンピュータやコンテナの利用などにより、品物やサービス、資金などがかつてないスピードで世界を回るようになっている。ロボットにより生産性が向上し、機械にできないような技術を取得していない人は、機械に仕事を奪われる。このため、不平等は広がり格差は広がってゆく。時間と富の再分配、ベーシ...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-10-19     

  2. 推薦者 : 前田亮介  所属 : 法学研究科  身分 : 教員

    政治経済史の画期的業績 
    帝国から開発援助へ : 戦後アジア国際秩序と工業化 / 秋田茂著. - 名古屋大学出版会 , 2017     北大ではどこにある?
    第二次世界大戦後のアジア諸国の経済的台頭を可能にした条件の一端を、コロンボ・プランをはじめとするイギリス主導の戦後国際秩序構想から明らかにしようとした、政治経済史の画期的業績である。著者がイギリス帝国史の第一人者ということもあり、コモンウェルス体制の維持・再編に向けた戦後イギリスの生存戦略が、旧帝国からの旧植民地への所得移転や開発援助を通じて、アジア諸国の脱植民地化と(多くが開発独裁的な形態での)国家形成を後押ししていくなかば逆説的な力学が、英米のみならずインドの文書館史料も利用して興味深く分析されている。帝国秩序における戦前...  [続きを読む]

    登録日 : 2017-08-07     

  3. 推薦者 : 池見真由  所属 : 経済学研究科  身分 : 教員

    今日の経済と社会と自分を見つめ直す 
    世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ / [ムヒカ述] ; くさばよしみ編 ; 中川学絵. - 汐文社 , 2014     北大ではどこにある?
    「経済」とは元々、お金を儲けることや利潤を増やすことではなく、経世済民、つまり世の中をうまく経(おさ)めて民を救済する・幸せにすることが本来の意味だったと思います。
    あなたは、ホセ・ムヒカ氏の立ち振る舞いや言葉に感銘し、彼の考え方を理解し、共感できる人であるでしょうか?
    そしてあなたは、現在の世界経済や国際社会のあり方に興味関心を向け、「こんなんじゃだめだ」と、自分のことのように危機感を感じられる人であるでしょうか?
    もしそうであれば、あなたは私にとって見ず知らずの他人ですが、それでも、自分のことのようにとても嬉しい...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-11-29     ぜひ読んでみてほしい

  4. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    この難しい時代をどう生きるか 
    感情で釣られる人々 : なぜ理性は負け続けるのか / 堀内進之介. - 集英社 , 2016     北大ではどこにある?
    去年から書店の本棚に“反知性主義”ということばを含む表題の本が並ぶようになってきた。国内・国外にわたって難しい問題が山積し、それらに対する処方箋がなかなか見つからない中で人びとのある種のいらだちのようなものが確かに感じられるし、それが時としてこれまでの価値観に対する破れかぶれの破壊衝動のように見える場合もあって、そのようなことばが現代社会の懸念すべき問題として本の表題になることは理解できる。しかし、その一方で、問題のあり方が様々に複雑化・多様化している世界の状況を“反知性主義”という術語で語ろうとするのもある種の“メタ・反知性...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-08-20     HOT TOPIC!(時事的なもの)

  5. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    経済学とは結局何なのか、を考える。 
    戦時下の経済学者 / 牧野邦昭. - 中央公論新社 , 2010     北大ではどこにある?
    この本の表題は『戦時下の経済学者』であり、事実経済学者(の学説)に多くのページを割いている。しかし、この本の主眼とするところは人物伝ではなく、著者自身が「あとがき」で書いているように「経済学はなぜこうなっているのか」という問題意識である。僕なりの読み方で言えば戦時下の総力戦体制の中で個々の経済学者の学説が社会の要請と切り結びながらどうしてその学説のような形を取ることを求められたか、を考えようとするものだと言えるだろう。僕はこの本をノートを取りながら割合丹念に読んだのだが、僕自身の関心はむしろ個々の経済学者あるいは研究機関の時代...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-05-12     ぜひ読んでみてほしい

  6. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    巧妙化・複雑化する戦争ビジネスを知る 
    民営化される戦争-21世紀の民族紛争と企業- / 本山美彦. - ナカニシヤ出版 , 2004     北大ではどこにある?
    戦争に関わる企業と聞くと、兵器・武器の製造売買を行う-古いことばで言えば-「死の商人」が思い浮かぶ。それはそれとして現在もあることに変わりはないが、この本を読むと、思いがけないところで思いがけない企業が、国家(この本で主題的に取り上げられるのはアメリカだが)の中枢部と結託して戦争の後方支援活動などに食い込み利益を上げていることが分かる。さらには、こうした企業が、アフリカなどの資源を保有する後進国で資源ビジネスに目を付けてに内戦=民族対立や紛争を煽っている構図までもが明らかにされる。民族紛争の解決と貧困の撲滅は間違いなく21世紀の世...  [続きを読む]

    登録日 : 2016-04-11     HOT TOPIC!(時事的なもの)

  7. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    とりあえず元気になりたい人に。 
    燃える闘魂 / 稲盛和夫. - 毎日新聞社 , 2013     北大ではどこにある?
    正直に言えばこの本を「本は脳を育てる」に推薦するのは躊躇いがあった。こう書いている今も、図書館のA係長の困り切った表情が目に浮かんでくるようだ。それはそれで分かる。所謂典型的な日本の経営者のビジネス精神論だからだ。ビジネスは研究の対象になるが、精神論(或いは根性論)は研究の対象にはなり得ない。それでもなぜ推薦したかというと、最近の僕の周りの人間は教員も事務職員も学生も元気がない人たちが多いからだ。そういうときには”空元気”でいいから、とにかくテンションが上がる本を読みたい。そういうわけでここに推薦してしまった。

    ちなみに...  [続きを読む]

    登録日 : 2015-07-14     HOT TOPIC!(時事的なもの)

  8. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    日本人の幸福感・運命主義・根性主義 
    日本人の心理 / 南博. - 岩波書店 , 1956     北大ではどこにある?
    社会心理学者・南博先生による日本人の心理的特性を扱った本。初版は1953年と結構昔のものであるが、個人的には今でも十分読み応えのあるものだと感じた。江戸時代の各種養生書・処世書などをベースとしつつ、出版の処世書(今でいう自己啓発本か?)などからも引用をし、日本人の心理を整理している。日本人論の初期作品と言っていいかもしれない。もっとも日本人論と言っても、出版された当時の社会状況を反映してか、多くの日本人論に見られるような日本の素晴らしさを唱導する論調は見られない。むしろ軍隊や戦争、日本の権威主義的人間関係などを鋭く批判するというスタン...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-12-26     名著

  9. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    インタビュー調査に必読の一冊 
    聞きとりの作法 / 小池和男. - 東洋経済新報社 , 2000     北大ではどこにある?
    研究の必要からインタビュー調査をすることになって、そのためのノウハウが書いてある本を数冊読んだが、その中で最も役に立ったのがこの本である。
    内容は著者の小池氏が専門とする経済学の、主として職場の技術移転を例にとって書かれているが、その分インタビューの実際に関する記述が非常に豊富でわかりやすい。また、インタビューデータからどのように読み取りを行ったらいいかの例やインタビューの前後に行っておくべきことなども書かれていて、将来、聞きとり調査が必要となる分野で研究しようと考えている学生にとっては必読の一冊である。

    登録日 : 2014-12-04     基本書

  10. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    福祉国家の比較歴史社会学 
    福祉資本主義の三つの世界: 比較福祉国家の理論と動態 / エスピン・アンデルセン. - ミネルヴァ書房 , 2001     北大ではどこにある?
    エスピン・アンデルセンによる福祉社会の比較歴史社会学の重要書。近代化・社会主義化といった単線的な軸で、各地域を分析・比較するのではなしに、各地域ごとの福祉制度の歴史的展開に分け入りながら(教会による救貧活動の変化や労働運動の政治へのインパクトなど)、タイポロジーを作成。具体的には保守主義レジーム(ドイツ・イタリアetc)、社会民主主義レジーム(北欧)、自由主義レジーム(アメリカetc)を作成し、そこから福祉社会の比較分析を行うといういうもの。重厚な文体で論じているため、読むのに少々力がいるが、歴史叙述の詳細さやマクロ統計を駆使した比較など圧巻であ...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-10-16     名著

  11. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    日本統治時代台湾における「青年団」の歴史人類学 
    植民地期台湾における青年団と地域の変容 / 宮崎聖子. - 御茶の水書房 , 2008     北大ではどこにある?
    日本統治時代台湾における青年団を対象とした歴史人類学的研究。歴史資料や当時青年団員だった人々へのライフヒストリーインタビューなどから青年団の変容やメンバーの心理を丹念に探っている。青年団が当時の社会階層と複雑に結びついていたのが興味深い。
    私個人としては以下の点が興味深い。もともとはどちらかといえば富裕層・地主層の師弟向けのものだった青年団(第2章~第3章)が、戦時色が濃くなる日本統治時代後期になると、幅広い層(小作・労働者の師弟など)対象のものに変容していく(第45章~第6章)。青年団自体がある種の階層上層移動のための媒体でもあ...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-10-15     ぜひ読んでみてほしい

  12. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    人びとの日常から台湾を学ぶ 
    暮らしがわかるアジア読本「台湾」 / 笠原政治, 植野弘子編. - 河出書房新社 , 1995     北大ではどこにある?
    河出書房新社のアジア地域研究シリーズの1冊。政治・経済・教育・文化・宗教・日台関係、言語など様々なトピックを紹介しています。「暮らしがわかる」とあるように日常のひとコマや具体的な人々の話を中心に説明していますので、台湾の臨場感が伝わります。

    登録日 : 2014-09-14     学習に最適

  13. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    より学術的な台湾の入門書 
    もっと知りたい台湾(第2版) / 若林正丈編. - 弘文堂 , 1998     北大ではどこにある?
    弘文堂のアジア地域研究シリーズの1冊。以前紹介した『現代台湾がわかる60章』『暮らしがわかるアジア読本 台湾』に比べてやや学術的な内容です。台湾を少し専門的に知りたい方に有用です。

    登録日 : 2014-09-14     学習に最適

  14. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    気軽に読める現代台湾の概説書 
    現代台湾を知るための60章(第2版) / 亜洲奈みづほ. - 明石書店 , 2012     北大ではどこにある?
    明石書店の地域研究シリーズの1冊。1章4~6ページの分量で、政治・経済・教育・文化・宗教・日台関係など様々なトピックを60章で紹介しています。内容も現代台湾に関する読み切り型のエッセイ・ルポルタージュ風のものが多いため、興味をもった箇所から気軽に読むことができます。現代台湾に興味をもったらまずは本書を手に取ってみると良いでしょう。

    登録日 : 2014-08-27     学習に最適

  15. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    タイの僧侶についての重厚な実証研究 
    東北タイの開発僧─宗教と社会貢献 / 櫻井義秀. - 梓出版 , 2008     北大ではどこにある?
    タイにおいて教育や地域開発、福祉事業などの各種開発を行ういわゆる「開発僧」と呼ばれる僧侶たちへの丹念な聞き取り調査に基づいた実証的な宗教研究・地域研究。「宗教と社会貢献」「タイ研究の動向」「南部タイの暴力」などの大きな議論を踏まえたうえで、僧侶の実証研究が紹介される。
    実証研究の最大の目玉は、東北タイの三地点、約100名を超える僧侶の比較研究である。「開発僧」として著名な僧侶のみならず「一般的」な僧侶なども検討していくことで、地域社会における僧侶の役割、「開発僧」と「一般的」な僧侶の連続性、「開発僧」が「開発僧」たる上での政治的...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-08-27     名著

  16. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    計量社会学を学ぶ! 
    社会の見方、測り方─計量社会学への招待 / 与謝野有紀 [ほか] 編集. - 勁草書房 , 2006     北大ではどこにある?
    統計的な手法をもちいて社会現象を分析する(計量社会学)ためのテキスト兼ハンドブック。
    紹介されている手法としては記述統計、相関分析、クロス表分析、平均値の比較、重回帰分析、パス解析、共分散構造分析、マルチレベル分析、ネットワーク分析、因子分析、主成分分析、ブール代数分析など基礎から応用まで非常に幅広い手法が紹介されています。しかも単に手法を説明するだけではなく、具体的な社会現象(自殺、都市化、階層など)をそれらの手法で分析するというスタイルで書かれています。そのため統計的手法で社会現象を分析するという計量社会学の醍醐味がいか...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-08-27     学習に最適

  17. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    幕末日本の農民運動を発生させた要因とは何か? 
    変革期における社会運動の研究 : 19世紀日本の農民運動を通して / 野宮大志郎. - 北海道大学 , 1998     北大ではどこにある?
    幕末日本の農民運動がどのような社会構造的要因によって発生したのかを統計的に検討した歴史社会学的研究。江戸時代日本の農民階級と武士階級の探索から始まり、農民運動が発生する要因に関する理論的考察、そしてその理論を検証するための実証分析を行うというスタイルになっています。実証分析では農民運動の年表から各年の運動発生件数をデータセット化し、物価変動や飢饉発生などの社会変動との関連を検討していきます。歴史学専攻の人にも是非読んでもらいたい書籍です。
    (図書館注:科学研究費補助金基盤研究(C)(2)研究成果報告書 ; 平成8年度-平成9年度)

    登録日 : 2014-08-27     名著

  18. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    エビデンスに基づく宗教の国際比較研究 
    Sacred and Secular :Religion and Politics Worldlwide (2nd ed) / Pippa Norris and Ronald Inglehart. - Cambridge University Press , 2011     北大ではどこにある?
    中級から上級向けの本(英語)。世界最大規模の国際比較価値観調査データの1つであるWorld Values Survey(世界価値観調査)を用いた宗教の計量的国際比較研究。ジェンダー意識、経済倫理、政治行動などに対する宗教の影響力はどうなっているのか、どう変化したのか、地域によってどう異なっているのか、などが論じられています。近年の欧米(特にアメリカ)における、宗教の国際比較研究の特徴を知る上でも有益な著作です。
    読むには宗教の知識や計量分析の基本知識が必要ですが、宗教学、社会学、政治学、社会心理学など幅広い専攻の人々にとって興味深い著作だと思います。

    登録日 : 2014-08-27     ぜひ読んでみてほしい

  19. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    計量社会意識論を学ぶために 
    現代日本の「社会の心」―計量社会意識論 / 吉川徹. - 有斐閣  , 2014     北大ではどこにある?
    同著者による『階層・教育と社会意識の形成─社会意識論の磁界』の流れを汲む著作。調査票調査データを用いて統計的に人々の心を分析するやり方やその発送法などがわかりやく書かれています。本書では特に複数時点のデータを使って「社会の心」の変遷を明らかにすることに力点がおかれています。現代的なトピックである環境意識・健康志向・消費生活なども扱われています。社会学向けの本ですが、社会心理学や哲学、文化論に関心のある人も是非手に取ってみてください。

    登録日 : 2014-08-27     基本書

  20. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    台湾ノートパソコン企業の成長メカニズムを解き明かす! 
    圧縮された産業発展─台湾ノートパソコン企業の成長メカニズム / 川上桃子. - 名古屋大学出版会 , 2012     北大ではどこにある?
    台湾はノートパソコン生産の世界シェア90%以上といわれています。当初はいわゆる低コストの下請企業として国際的な産業内分業の中での後発のメーカーという位置づけでした。そうした台湾のノートパソコン産業が急激な成長をとげたメカニズムを、丹念なインタビュー調査や観察、史資料分析などで実証的に論じています。経済学・経営学・経済社会学・産業社会学・労働社会学などにかかわる近年の重要書です。第29回(2013年度)「大平正芳記念賞」受賞作品

    登録日 : 2014-08-27     名著

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