「本は脳を育てる」について
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本は脳を育てる ~北大教員による新入生への推薦図書~ 

現代社会について考える

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  1. 推薦者 : 寺沢浩一  所属 : 医学部  身分 : 

    法医学とは何かを知りたい人に 
    日常生活の法医学 / 寺沢浩一. - 岩波書店、岩波新書、新赤版687 , 2000     北大ではどこにある?
    14年前に上梓したものである。一般の人以外にも、刑事事件を扱う警察官になりたい方、科学捜査研究所で働きたい人、医学部で法医学を勉強したいと考えている人にお勧めします。
    特に私が気に入っているのは「はじめに」、「死後経過時間の推定」、「個人識別」と「あとがき」の段である。以下に各章の題名を挙げよう。はじめに―法医学とは何か/人が死ぬとどうなるか/解剖に附すか/死因を推定する/事故死か病死か/現代の医療と法医学/法医学のこれから。

    登録日 : 2014-08-26     

  2. 推薦者 : 寺沢浩一  所属 : 医学部  身分 : 

    下山事件を現代の法医学で見る 
    死の法医学―下山事件再考― / 錫谷 徹. - 北海道大学図書刊行会、北海道大学出版会 , 1983     北大ではどこにある?
    1949年に国鉄総裁下山氏が失踪し、翌日、鉄道の線路上で死亡して発見された事件である。現代の法医学を紹介し、次いで轢断死体の法医学に進み、最後に下山事件を法医学的に見直している。ロジックで考えることの大事さを見せてくれる。
    新入生にも読めるが、医学部で法医学を勉強し終わった人に一番向いている本である。分かりやすく書かれている本として名著に属していると私は捉えている。

    登録日 : 2014-08-26     名著

  3. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    戦前・戦中・戦後を駆け抜けた哲学者の生き方に迫る 
    戦争が遺したもの-鶴見俊輔に戦後世代が聞く- / 鶴見俊輔、上野千鶴子、小熊英二. - 新曜社 , 2004     北大ではどこにある?
    後藤新平の孫、鶴見祐輔の子として生まれ、華麗な閨閥の中で一種の拗ね者として幼少期を送った鶴見が、アメリカ留学から戦後市民運動までの自身の生き方と考え方、その過程で関わった様々な人々とのつながりを余すところな語った貴重な証言である。戦争(というより戦場)の実相、市民運動のあり方、知識人と言われる人々の生態など、実体験した者でなければ語れない生々しさがある。一人物の座談的伝記としても、歴史書としても読み応えがあるのでぜひ一読を勧めたい。

    登録日 : 2014-08-23     ぜひ読んでみてほしい

  4. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    家族が「家族」として語られるとき 
    戦略としての家族-近代日本の国民国家形成と女性- / 牟田和恵. - 新曜社 , 1996     北大ではどこにある?
    多くの人にとっては家族というのは気がついたら存在している(という意味で)自然な環境である。この本は、その自然なはずの家族が近代日本のジャーナリズムの中でどのように論じられ、どのようにその論じ方が転換し、どのように教育の中に取り込まれてきたかを考察し、近代日本人の意識の中に「家族」として根付く過程を明らかにしている。今日の夫婦別姓や、性別役割分担の問題、あるいは家族の「絆」ということを考えたい、あるいは、そうしたことに興味がある学生にお薦めしたい本である。

    登録日 : 2014-08-23     学習に最適

  5. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    人々のものの見方や考え方を社会学的に分析する 
    階層・教育と社会意識の形成─社会意識論の磁界 / 吉川徹著. - ミネルヴァ書房 , 1998     北大ではどこにある?
    社会意識論の重要書。人々のものの見方や考え方を社会学的に分析するとはどういうことなのかが方法論も含めて理解できると思います。統計を駆使した専門書でやや難しいですが、著者も書いている通り、家電製品のマニュアルを注意深く読むだけの力を入れれば、考え方は十分理解できると思います。

    登録日 : 2014-08-17     名著

  6. 推薦者 : 寺沢重法  所属 : 文学研究科  身分 : 

    人びとの健康に影響を与える社会的要因とは何か? 
    健康格差社会─何が心と健康を蝕むのか / 近藤克則. - 医学書院 , 2005     北大ではどこにある?
    現代日本における格差と健康を論じた本。現代日本でどのように人々の心と健康に不平等が生じているのか?また人々がおかれたどのような社会的状況(職業、ライフコース、学歴、地域etc)によって健康の不平等が生じているのか?健康をエビデンスに基づいて社会科学的に考えるための基本書です。社会疫学、医療社会学、健康心理学などに興味のある人はぜひ!

    登録日 : 2014-08-17     基本書

  7. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    人の振り見て我が振り直せ 
    カネを積まれても使いたくない日本語 / 内館牧子. - 朝日新聞出版 , 2013     北大ではどこにある?
    最近の出版業界は「脅迫産業」めいてきたところがあり、本の表題にやたらと「知らないと恥をかく~」だの「あなたもきっとだまされる」だの「~のウソ」だの「その○○は恥をかく」だの、これでもかとばかりに読者を不安がらせ(て買わせ)ようとするフレーズを入れるものが多い。こういった表題の本は、おおむね中身はたいしたことがないので買わないことにしているが、ここに挙げた内館氏の本は、その大仰な表題に似合わず、今使われている、あまり適切とは言えないことばづかいを丁寧に拾い上げて論評しており、まさに「人の振り見て我が振り直せ」で、自分の日本語の使...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-07-12     学習に最適

  8. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    日本語教育に関わりたい人に 
    日本のことばとこころ / 山下秀雄. - 講談社 , 1986     北大ではどこにある?
    日本語教師として30年近く働いてきてまだ人生を回顧するのは早すぎると思うけれども、この仕事を選んだ自分にとって「恩師」と呼べる先生は3人いる。この推薦書の著者である山下秀雄先生もそのお一人で、講習会や研究会で多くのことを教えていただき、海外に教えに行っていたときにもいろいろと心配りをしていただいた。先生は、平成10年9月に交通事故で亡くなられ、その前日の夕刻に僕に宛てて出されたお手紙がこの世での最後の書簡となった。それは今も僕の手元にある。
    本書は、山下先生が、日本語教師としての長年の経験と研究から、外国語としての日本語を見るための...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-07-12     基本書

  9. 推薦者 : 岸 玲子  所属 : 環境健康科学研究教育センター  身分 : 

    広範囲な予防医学や公衆衛生学の諸領域をわかりやすく理念に基づいて記述 
    NEW予防医学・公衆衛生学(改訂第3版) / 岸玲子 [ほか] 編. - 南江堂 , 2012     北大ではどこにある?
    予防医学・公衆衛生学の目的や理念がわかりやすい学習書です。
    人々の健康と疾病予防の重要性を歴史や社会との関係で学ぶことができます。
    50人を超える専門家がそれぞれの章を書いており学問的にも高いレベルです。

    登録日 : 2014-04-24     学習に最適

  10. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    中世前期の日本対外関係史を俯瞰 
    中世日本の内と外(増補版) / 村井章介. - 筑摩書房 , 2013     北大ではどこにある?
    大学初年次向けの授業をそのまま採録。基本的な論点を押さえつつ、平安期から南北朝期頃までの様子がよく分かるように仕立てられています。すなわち、「自尊と憧憬」「人の境、国の境」「鎌倉幕府と武人政権――日本と高麗」といった視角から中世日本の国家像・対外観に肉薄し、「アジアの元寇」「中世の倭人たち」などを論ずることで、国家のもつ虚妄性を見事にあぶりだしてみせた名著です。

    登録日 : 2014-04-14     名著

  11. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    偽装・捏造・うそ・いつわりの歴史はすぐそこに 
    偽りの外交使節――室町時代の日朝関係(歴史文化ライブラリー) / 橋本雄. - 吉川弘文館 , 2012     北大ではどこにある?
    世の中、詐欺や捏造が至るところで見られます。ところが、一部の心ない日本の人種主義者によって、それは大半が外国人のしわざだ、などという意見がネット上のあちこちに見られます。本当にそうでしょうか? そうした「悪さ」は今でも昔でも、日本人だろうと無かろうと、あちこちでなされてきたことです。
    本書では、対馬や博多あたりの人間が「偽使(偽造/偽装された使節)」を頻繁に渡し、朝鮮王朝に無心を繰り返していたことを、その状況や理由、背景等の諸問題に分け入りながら解明しています。通信機器手段のない前近代の外交がどんなものだったのか、皆さん、想...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-04-14     学習に最適

  12. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    室町時代史と対外関係史とを接合する 
    中華幻想――唐物と外交の室町時代史 / 橋本雄. - 勉誠出版 , 2011     北大ではどこにある?
    1990年代以降、日本中世史のなかで急速に研究が進んでいる分野に、室町時代史と対外関係史とがあります。ところが2000年代まで、それらはほとんど没交渉のまま存在してきたと言ってもいいでしょう。しかしながら、それぞれの分野が孤立したままの状態では、いずれ学問全体のバランスを失いかねません。何より、隣の果実と掛け合わせることでさらに豊かな成果を得られます。そこで、唐物(舶来品)文化や外交儀礼などの諸側面を通じて両者の接続を図ったのが本書です。扱う史資料は問題の性質上、文献(文字資料)だけとは限りません。絵画、書跡、染織、五山文学……。どんな「...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-04-14     学習に最適

  13. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    室町幕府の対中国外交史を4本立てのドラマで! 
    ”日本国王”と勘合貿易(NHKさかのぼり日本史・外交篇7・室町) / 橋本雄. - NHK出版 , 2013     北大ではどこにある?
    歴史をさかのぼって考える(倒叙法)という、2012年11月放映のEテレ(NHK教育)歴史番組を書籍化したものです。「義政、勘合貿易の再開(1451年)」>「義満、明使との接見(1402年)」>「懐良親王への明使の捕縛(1372年)」>「天龍寺船の派遣決定(1341年)」という4本柱を立てました。自説のみならず、最新の諸研究を参考にしながら、室町期日明関係史の刷新を図っています。勘合ってどんなかたちのものだったのか? なぜ足利将軍家は中華皇帝に「朝貢」したのか? 義満ら足利将軍は心から中国に臣従したのか?――などなど、さまざまな謎解きも楽しんでもらえるはずです。

    登録日 : 2014-04-14     学習に最適

  14. 推薦者 : 橋本雄  所属 : 文学研究科  身分 : 

    中世後期の日本対外関係史を俯瞰 
    世界史のなかの戦国日本 / 村井章介. - 筑摩書房 , 2012     北大ではどこにある?
    中世後期(近世初頭までを含む)の対外関係史の要点を押さえた名著です。ヨーロッパ勢力(「近代世界システム」)の東漸により世界史の舞台に本格的に躍り出た中世日本社会を、南北の境界領域(蝦夷地・琉球王国)も含めて広やかに照射する目配りの広さ! 世界史と日本史とをつなぐことが喫緊の課題である現在、まず参照されるべき書物でしょう。なお、文庫版解説は推薦子が書かせていただいています。

    ※図書館注:ちくま新書『海から見た戦国日本 : 列島史から世界史へ』(1997年刊)の改題増補版です。

    登録日 : 2014-04-14     名著

  15. 推薦者 : 高橋正宏  所属 : 工学研究院  身分 : 

    リスク論で”福島”の現実に寄り添う 
    原発事故と放射線のリスク学 / 中西準子. - 日本評論社 , 2014     北大ではどこにある?
    混沌とする福島の原発事故に対し,リスク論という明快な方法論で立ち向かい,タブーに挑戦しつつも住民の気持ちに寄り添った解決策を提示しています.ぜひ読んでください.

    登録日 : 2014-04-11     ぜひ読んでみてほしい

  16. 推薦者 : 和多 和宏  所属 : 理学部 生物科学科(生物)  身分 : 

    ヒトを含む生物の「生まれと育ち」を考える 
    やわらかな遺伝子 / マット・リドレー著 ; 中村桂子, 斉藤隆央訳. - 紀伊国屋書店 , 2004     北大ではどこにある?
    自分は他人と何が同じで、違うのか、それはどうして、いつそうなったのか。生物学から、人の生き方や教育・心理学・哲学にも影響を与える内容が盛り込まれています。

    登録日 : 2014-04-10     ぜひ読んでみてほしい

  17. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    日本と日本人を見る目の背後にあるもの 
    日本人論・日本論の系譜 / 石澤靖治. - 丸善 , 1997     北大ではどこにある?
    この本は、ルース・ベネディクトの『菊と刀』以後の代表的な日本人論・日本論を取り上げてそれらを関連づけて論じることを通して日本と日本人に対する内外の見方がどのように関連し合ってどう変化してきたかのわかりやすい見取り図を描き出すものである。
    この本の眼目は、所謂広義の「日本(文化)論」と言われるものを「日本論」と「日本人論」に分けてそれぞれが登場してくる歴史的・政治的文脈を明らかにしている点である。これを読むと、結局のところ、“代表的な”(と言われている)「日本人論」や「日本論」は、実は-カレル・ヴァン・ウォルフレンを除くと-基本的...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-03-10     基本書

  18. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    東ユーラシア世界に目を開く 
    「シベリアに独立を!」-諸民族の祖国(パトリ)をとりもどす- / 田中 克彦. - 岩波書店 , 2013     北大ではどこにある?
    推薦者の義父は戦後シベリアで抑留生活を送った。そのことについて推薦者には何も語らずに亡くなったが、そこでの苦労は並大抵のことばで語れるものではなかったようである。シベリア、と聞けば推薦者も含めてかなりの日本人は戦後のシベリア抑留のことを、あるいはまた天然ガスパイプラインを、さらには水野晴郎の映画『シベリア超特急』を思い浮かべるかと思うが、この本で描かれるのは、そうしたイメージとは異なる自然豊かなシベリアで独立運動を戦い抜いたポターニンという人物の生涯である。そのまわりには、ドストエフスキーやバクーニンをはじめ、アイヌ語研究で有...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-03-08     ぜひ読んでみてほしい

  19. 推薦者 : 中村重穂  所属 : 国際連携機構国際教育研究センター  身分 : 

    ワールドカップの原点はここだ! 
    フットボールの原点-サッカー、ラグビーのおもしろさの根源を探る- / 吉田 文久. - 創文企画 , 2014     北大ではどこにある?
    サッカー(フットボール)の起源は諸説あるようで、スポーツにほとんど関心がない推薦者でもイギリス起源かイタリア起源か、くらいのことは知っている。この本は、イギリスの民俗フットボールにその起源を求め、今なお残るそのゲームの現場にいくたびも足を運んで取材とインタビューを重ねた筆者の労作である。ただのスポーツ蘊蓄本と思うなかれ、この本では「民俗フットボール」からサッカーへの変化の歴史が史料に基づいて丹念に追跡され、同時にそのような変化を促したイギリス社会の歴史についても理解を深めることができるものとなっている。サッカーやスポーツだけで...  [続きを読む]

    登録日 : 2014-03-08     ぜひ読んでみてほしい

  20. 推薦者 : 河合剛  所属 : メディア・コミュニケーション研究院  身分 : 

    Mirror, mirror, on the wall 
    Dave Barry Does Japan / Dave Barry. - Ballantine Books , 1993     北大ではどこにある?
    Dave Barry is a Pulitzer-winning comical journalist in Miami, Florida. In the early 1990s when Dave was working for the 'Miami Herald', Random House (a major publisher) sponsored Dave and his family for a 3-week trip through Japan.

    The result: 'Dave Barry Does Japan' -- a hilarious and warm-hearted account of Dave, Beth, and Robby mesmerized, confused, horrified, and upset in Japan when Toshiki Kaifu was prime minister. The times have changed, the elevator girls are gone, and hopefully the Japanese youth are better at rock'n roll and the entire population has lightened up. Or not. Either way, it's a great way to look at yourselves.

    By the way, I received this book as a present when I left the USA to study at graduate school in Japan. My colleagues thought the...  [続きを読む]

    登録日 : 2013-04-11     ぜひ読んでみてほしい

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