| 将来の世界の在り方、政策などを考えるうえで必読の本 |
| タイトル（書名） | ： |
隷属なき道 : AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 |
| 著者 | ： |
ルトガー・ブレグマン著 ; 野中香方子訳 |
| 出版者 | ： |
文藝春秋 |
| 出版年 | ： |
2017 |
| ISBN | ： |
4163906576 |
| 北大所蔵 | ： |
北大所蔵1 |
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推薦コメント |
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生活維持に必要な現金を一律に給付する制度、すなわちベーシックインカムの有効性について説明している本である。著者は、将来わたしたちが、豊かな生活を維持しその質を向上させてゆくためには、この制度の実施がぜひ必要であると主張している。著者によれば、現代では、コンピュータやコンテナの利用などにより、品物やサービス、資金などがかつてないスピードで世界を回るようになっている。ロボットにより生産性が向上し、機械にできないような技術を取得していない人は、機械に仕事を奪われる。このため、不平等は広がり格差は広がってゆく。時間と富の再分配、ベーシックインカムと労働時間の短縮が必要である。
この本では、経済的格差の現状と原因、技術の進歩と労働や富の分布の関係、教育、貧困、移民の問題などについての著者の見解が、歴史やこれまでの研究結果などに基づき、きちんとまとめられている。将来の世界の在り方、政策などを考えるうえで必読の本である。学生や若い教職員の方にぜひ読んでいただきたい。 |
