日本史 一つ上のジャンルへ
| page | 1 | 2 | 3
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
日本統治時代台湾の女性史
近代台湾女性史 : 日本の植民統治と「新女性」の誕生 / 洪郁如. - 勁草書房 , 2001
北大ではどこにある? |
|
日本統治時代の台湾の女性史の研究。著者の博士論文をまとめた本。纏足解放、女子教育、女性運動、「新女性」のライフスタイルなどが丹念に検討されている。個人的には女子教育を社会階層の視点から分析しているのがとても興味深かった。
たとえば、1920年代の新女性とその夫からなる核家族において、新女性は家事労働をさほど担わなかったというところが面白い。台湾の高等女学校では、近代的知識を伝授するとともに良妻賢母的な教育(料理・礼儀作法・伝統芸能)などを伝授されていたのだが、結婚後の日常生活において家事に関する技能はさほど生かされなかったよう... [続きを読む] |
登録日 : 2014-10-15
名著
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
台湾と沖縄(特に八重山諸島)の交流を知る
知られざる南の国境 : 八重山・台湾 (DVD) / 北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」企画. - 北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」 , 2011
北大ではどこにある? |
|
北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」がHBCと協同で作成したドキュメンタリー作品。
戦前、さらにはそれ以前の時代において台湾と沖縄(特に石垣・与那国などの八重山諸島)は互いに密接な交流のある地域でした。たとえば戦前では八重山諸島出身者が進学する際には内地ではなく台湾の旧制中学・旧制高校・女学校・台北帝国大学などに進学することは決して珍しくありませんでした。また漁獲物を台湾の市場で売るということも行われました。台湾から八重山諸島に移住したり、逆に八重山諸島から台湾に移住するという人もいました。本作品は比較的高齢の人... [続きを読む] |
登録日 : 2014-10-15
ぜひ読んでみてほしい
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
日本統治時代台湾における「青年団」の歴史人類学
植民地期台湾における青年団と地域の変容 / 宮崎聖子. - 御茶の水書房 , 2008
北大ではどこにある? |
|
日本統治時代台湾における青年団を対象とした歴史人類学的研究。歴史資料や当時青年団員だった人々へのライフヒストリーインタビューなどから青年団の変容やメンバーの心理を丹念に探っている。青年団が当時の社会階層と複雑に結びついていたのが興味深い。
私個人としては以下の点が興味深い。もともとはどちらかといえば富裕層・地主層の師弟向けのものだった青年団(第2章~第3章)が、戦時色が濃くなる日本統治時代後期になると、幅広い層(小作・労働者の師弟など)対象のものに変容していく(第45章~第6章)。青年団自体がある種の階層上層移動のための媒体でもあ... [続きを読む] |
登録日 : 2014-10-15
ぜひ読んでみてほしい
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
台湾の「日本語世代」「日本語人」の語り
台湾人生 (DVD) / 酒井充子. - 協映 , 2008
北大ではどこにある? |
|
戦前の日本統治時代に生まれ、日本統治時代の教育を受けたいわゆる「日本語世代」「日本語人」と言われる人々へのインタビューを収録したドキュメンタリー作品。「どのようなライフコースを歩んできたのか」「日本統治時代にどのような暮らしを送って何を考えてきたのか」「戦後どのような人生を歩んできたのか」など、興味深い話が収録されています。台湾、植民地経験に関心のある人のみならず、社会学・心理学・文化人類学などにおける質的研究・定性的研究に関心のある人にも大いに参考になる作品ではないかと思います。本作品をもとにしたルポルタージュも出版されてい... [続きを読む] |
登録日 : 2014-10-13
名著
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
台湾映画の名作
登録日 : 2014-10-13
名著
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
より学術的な台湾の入門書
登録日 : 2014-09-14
学習に最適
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
人びとの日常から台湾を学ぶ
登録日 : 2014-09-14
学習に最適
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
幕末日本の農民運動を発生させた要因とは何か?
変革期における社会運動の研究 : 19世紀日本の農民運動を通して / 野宮大志郎. - 北海道大学 , 1998
北大ではどこにある? |
|
幕末日本の農民運動がどのような社会構造的要因によって発生したのかを統計的に検討した歴史社会学的研究。江戸時代日本の農民階級と武士階級の探索から始まり、農民運動が発生する要因に関する理論的考察、そしてその理論を検証するための実証分析を行うというスタイルになっています。実証分析では農民運動の年表から各年の運動発生件数をデータセット化し、物価変動や飢饉発生などの社会変動との関連を検討していきます。歴史学専攻の人にも是非読んでもらいたい書籍です。
(図書館注:科学研究費補助金基盤研究(C)(2)研究成果報告書 ; 平成8年度-平成9年度) |
登録日 : 2014-08-27
名著
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
「日本人論」の系譜と「日本人論ブーム」の社会的背景を探る!
「日本人論」再考 / 船曳建夫. - 日本放送出版協会 , 2003
北大ではどこにある? |
|
近代以降の日本では数々の「日本人論」が刊行されてきた。『武士道』『菊と刀』『「甘え」の構造』『ジャパンアズナンバーワン』が代表的ですが、近年の藤原雅彦『国家の品格』なども「日本人論」といえましょう。
ではなぜ「日本人論」が生産され、広く人口に膾炙したのか?
ブームの背景にある日本社会の「不安」、アイデンティティの「揺らぎ」といった社会的・心理的背景を本書は探ります。また本書は「日本人的なるもの」をいわゆる「サムライ」「武士道」などに限定せず、戦時中の「国民」さらには、今日でも日常的に使われる「人間」「職人」といった概念に... [続きを読む] |
登録日 : 2014-08-27
名著
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
気軽に読める現代台湾の概説書
現代台湾を知るための60章(第2版) / 亜洲奈みづほ. - 明石書店 , 2012
北大ではどこにある? |
|
明石書店の地域研究シリーズの1冊。1章4~6ページの分量で、政治・経済・教育・文化・宗教・日台関係など様々なトピックを60章で紹介しています。内容も現代台湾に関する読み切り型のエッセイ・ルポルタージュ風のものが多いため、興味をもった箇所から気軽に読むことができます。現代台湾に興味をもったらまずは本書を手に取ってみると良いでしょう。 |
登録日 : 2014-08-27
学習に最適
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
日本人は日本的なのか?何を以て日本的と言えるのか?
日本人論の方程式 / 杉本良夫, ロス・マオア. - 筑摩書房 , 1995
北大ではどこにある? |
|
「日本人論」というものがしばしば人口に膾炙することがあります。古くは新渡戸稲造『武士道』、最近では藤原雅彦『国家の品格』といったところでしょうか。そうした書籍では、日本国内の格言、歴史上の人物の言動録、著者の国内外での体験などをエビデンスとして「日本人は〇〇である」とされることがしばしばあります。そうしたエビデンスの使い方によって「本当に日本人は日本的である」と言っていいのか?と疑問を呈したのが本書です。
社会科学方法論としても重要な書籍ですが、日本文化や日本と海外の比較に関心がある人も一度目を通してみるといろいろ頭のトレー... [続きを読む] |
登録日 : 2014-08-27
名著
- 推薦者 : 中村重穂 所属 : 国際連携機構国際教育研究センター 身分 :
家族が「家族」として語られるとき
戦略としての家族-近代日本の国民国家形成と女性- / 牟田和恵. - 新曜社 , 1996
北大ではどこにある? |
|
多くの人にとっては家族というのは気がついたら存在している(という意味で)自然な環境である。この本は、その自然なはずの家族が近代日本のジャーナリズムの中でどのように論じられ、どのようにその論じ方が転換し、どのように教育の中に取り込まれてきたかを考察し、近代日本人の意識の中に「家族」として根付く過程を明らかにしている。今日の夫婦別姓や、性別役割分担の問題、あるいは家族の「絆」ということを考えたい、あるいは、そうしたことに興味がある学生にお薦めしたい本である。 |
登録日 : 2014-08-23
学習に最適
- 推薦者 : 中村重穂 所属 : 国際連携機構国際教育研究センター 身分 :
戦前・戦中・戦後を駆け抜けた哲学者の生き方に迫る
戦争が遺したもの-鶴見俊輔に戦後世代が聞く- / 鶴見俊輔、上野千鶴子、小熊英二. - 新曜社 , 2004
北大ではどこにある? |
|
後藤新平の孫、鶴見祐輔の子として生まれ、華麗な閨閥の中で一種の拗ね者として幼少期を送った鶴見が、アメリカ留学から戦後市民運動までの自身の生き方と考え方、その過程で関わった様々な人々とのつながりを余すところな語った貴重な証言である。戦争(というより戦場)の実相、市民運動のあり方、知識人と言われる人々の生態など、実体験した者でなければ語れない生々しさがある。一人物の座談的伝記としても、歴史書としても読み応えがあるのでぜひ一読を勧めたい。 |
登録日 : 2014-08-23
ぜひ読んでみてほしい
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
台湾における日本統治時代の経験・感情とは?
登録日 : 2014-08-17
ぜひ読んでみてほしい
- 推薦者 : 寺沢重法 所属 : 文学研究科 身分 :
台湾における植民地経験をフィールドワーク、史資料分析から重層的に読み解く!
台湾における<植民地>経験─日本認識の生成・変容・断絶 / 植野弘子・三尾裕子編. - 風響社 , 2011
北大ではどこにある? |
|
台日本統治時代を肯定的に評価するという意味でしばしば「親日的」という言葉で語られる台湾。本当にイメージ通りなのでしょうか?あるいは「親日的」だとすればそれはどのような意味で「親日的」なのでしょうか?本書は台湾における植民地経験、植民地時代への感情をフィールドワークや史資料を通じて多面的に論じています(姉妹編あり)。歴史社会学・文化人類学・歴史社会学・地域研究の重要書です。 |
登録日 : 2014-08-17
ぜひ読んでみてほしい
- 推薦者 : 橋本雄 所属 : 文学研究科 身分 :
室町幕府の対中国外交史を4本立てのドラマで!
”日本国王”と勘合貿易(NHKさかのぼり日本史・外交篇7・室町) / 橋本雄. - NHK出版 , 2013
北大ではどこにある? |
|
歴史をさかのぼって考える(倒叙法)という、2012年11月放映のEテレ(NHK教育)歴史番組を書籍化したものです。「義政、勘合貿易の再開(1451年)」>「義満、明使との接見(1402年)」>「懐良親王への明使の捕縛(1372年)」>「天龍寺船の派遣決定(1341年)」という4本柱を立てました。自説のみならず、最新の諸研究を参考にしながら、室町期日明関係史の刷新を図っています。勘合ってどんなかたちのものだったのか? なぜ足利将軍家は中華皇帝に「朝貢」したのか? 義満ら足利将軍は心から中国に臣従したのか?――などなど、さまざまな謎解きも楽しんでもらえるはずです。 |
登録日 : 2014-04-14
学習に最適
- 推薦者 : 橋本雄 所属 : 文学研究科 身分 :
室町時代史と対外関係史とを接合する
中華幻想――唐物と外交の室町時代史 / 橋本雄. - 勉誠出版 , 2011
北大ではどこにある? |
|
1990年代以降、日本中世史のなかで急速に研究が進んでいる分野に、室町時代史と対外関係史とがあります。ところが2000年代まで、それらはほとんど没交渉のまま存在してきたと言ってもいいでしょう。しかしながら、それぞれの分野が孤立したままの状態では、いずれ学問全体のバランスを失いかねません。何より、隣の果実と掛け合わせることでさらに豊かな成果を得られます。そこで、唐物(舶来品)文化や外交儀礼などの諸側面を通じて両者の接続を図ったのが本書です。扱う史資料は問題の性質上、文献(文字資料)だけとは限りません。絵画、書跡、染織、五山文学……。どんな「... [続きを読む] |
登録日 : 2014-04-14
学習に最適
- 推薦者 : 橋本雄 所属 : 文学研究科 身分 :
偽装・捏造・うそ・いつわりの歴史はすぐそこに
偽りの外交使節――室町時代の日朝関係(歴史文化ライブラリー) / 橋本雄. - 吉川弘文館 , 2012
北大ではどこにある? |
|
世の中、詐欺や捏造が至るところで見られます。ところが、一部の心ない日本の人種主義者によって、それは大半が外国人のしわざだ、などという意見がネット上のあちこちに見られます。本当にそうでしょうか? そうした「悪さ」は今でも昔でも、日本人だろうと無かろうと、あちこちでなされてきたことです。
本書では、対馬や博多あたりの人間が「偽使(偽造/偽装された使節)」を頻繁に渡し、朝鮮王朝に無心を繰り返していたことを、その状況や理由、背景等の諸問題に分け入りながら解明しています。通信機器手段のない前近代の外交がどんなものだったのか、皆さん、想... [続きを読む] |
登録日 : 2014-04-14
学習に最適
- 推薦者 : 橋本雄 所属 : 文学研究科 身分 :
中世前期の日本対外関係史を俯瞰
中世日本の内と外(増補版) / 村井章介. - 筑摩書房 , 2013
北大ではどこにある? |
|
大学初年次向けの授業をそのまま採録。基本的な論点を押さえつつ、平安期から南北朝期頃までの様子がよく分かるように仕立てられています。すなわち、「自尊と憧憬」「人の境、国の境」「鎌倉幕府と武人政権――日本と高麗」といった視角から中世日本の国家像・対外観に肉薄し、「アジアの元寇」「中世の倭人たち」などを論ずることで、国家のもつ虚妄性を見事にあぶりだしてみせた名著です。 |
登録日 : 2014-04-14
名著
- 推薦者 : 橋本雄 所属 : 文学研究科 身分 :
中世後期の日本対外関係史を俯瞰
世界史のなかの戦国日本 / 村井章介. - 筑摩書房 , 2012
北大ではどこにある? |
|
中世後期(近世初頭までを含む)の対外関係史の要点を押さえた名著です。ヨーロッパ勢力(「近代世界システム」)の東漸により世界史の舞台に本格的に躍り出た中世日本社会を、南北の境界領域(蝦夷地・琉球王国)も含めて広やかに照射する目配りの広さ! 世界史と日本史とをつなぐことが喫緊の課題である現在、まず参照されるべき書物でしょう。なお、文庫版解説は推薦子が書かせていただいています。
※図書館注:ちくま新書『海から見た戦国日本 : 列島史から世界史へ』(1997年刊)の改題増補版です。 |
登録日 : 2014-04-14
名著
page | 1 | 2 | 3 |