平成14年度北海道大学附属図書館講演会記録
学術ポータルの整備について(要約)
  —日米大学図書館の現状とJuNii & GeNii—

国立情報学研究所開発・事業部次長 大埜 浩一


1.文部科学省:学術情報発信に向けた大学図書館機能の改善連絡会
 2002年5月から,この連絡会で大学からの学術情報発信活動と電子図書館機能を連動させた協議が行われてきた。文部科学省が電子図書館予算を先導的に措置した15国立大学での成果と今後の計画(図書館情報大学の成果は,筑波大学の中に含む)をレビューの上まとめて他大学への参考とするもので,文部科学省情報課,15大学と国立情報学研究所(オブザーバ)とで構成。2003年1月14日時点の中間報告を基に,主な内容を紹介した。(最終報告は4月に公表見込み。15大学以外での成果も織り込み予定。)

2.ARL : Scholars Portal Project (SPP) http://www.arl.org/access/scholarsportal
 北米の研究図書館協会 Association of Research Libraries 加盟7大学図書館が2002年5月から3年計画で開始している学術研究ポータルの形成実験SPPと,直前のScholars Portal Working Groupの活動を紹介した。SPPが目指すポータルは,利用者を単一のアクセスポイントから最適な情報資源appropriate copyに誘導するとともに,大学における教育と学術研究を円滑に実現する各種のツール・場を提供することにある。

3.NII大学情報メタデータポータルJuNiiとNII 学術コンテンツ・ポータルGeNii
 国立情報学研究所が2002年4月からサービスを開始している学術コンテンツ・ポータル GeNii http://ge.nii.ac.jp/outline-j.htmlの現状と今後の構想を説明した。その中で引用文献情報ナビゲータCiNiiと連想検索機能を実装した図書情報ナビゲータWebcat Plusならびにインターネット上で大学が発信している学術情報のメタデータポータルJuNiiの構築状況(2月現在で193機関参加)及び3月中旬公開予定の検索画面を紹介した。
 
 



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