北海道大学創基125周年記念事業特別展示会について ![]() 北海道大学創基125周年記念事業としての附属図書館の所蔵資料の特別展示は、9月25日(火)から10月5日(金)までの11日間にわたって開催され、好評のうちに終了した。 附属図書館では平成10年12月2日に開催された図書館委員会において、同委員会の下に館長、分館長、図書館委員3名と事務部長からなる『北海道大学創基125周年記念事業「図書館資料の特別展示公開」検討小委員会』を置くことを決定した。まもなく、館員によるWGも設置され、125周年にむけての特別展示公開について具体的な検討がはじめられた。 当初は図書館資料の将来にわたっての保存・公開のための施設の整備と、データベースを整備しネットワークを介して全国に公開するための方策が議論され、その結果、本年4月には札幌農学校を代表する著名な卒業生の個人文庫や札幌農学校旧蔵文庫等を収蔵する貴重資料室と本学沿革資料展示室の整備・改修が実現した。また、貴重資料のデータベース入力もこの9月までに終了している。 小委員会の後半は125周年記念特別展示計画について検討され、第3回小委員会からは文学研究科の橋本雄一助教授にも参加いただき、古地図の電子展示についても同時に考えられた。その結果、以下のような展示計画が作成された。 1.コンセプト 本学附属図書館が所蔵する資料のうち、札幌農学校沿革資料をはじめ写真や古地図・図類、 貴重資料等を学内はもとより一般にも展示・公開する。これらの展示を観覧することにより、本学の 125年を回顧するとともに将来に向かって飛躍するための縁とする。 2.展示期間 展示の期間は125周年記念式典等の日程にあわせた10日間程度(土・日曜日を含める)とする3.展示テーマ イ)北海道大学の125年(沿革資料・写真展):ロビー、4階沿革資料展示室 本学の創設期にあたる開拓使仮学校から創基120周年までの歩みを、関係資料と写真パ ネルにより概観できるものとする。 ロ)北方古地図展−蝦夷地から北海道へ−:4階大会議室 本学が誇る附属図書館北方資料室の優れたコレクションである古地図及び図類を展示・ 公開することにより、北方図作製の歴史を概観できるものとする。 ハ)北辺探検と蝦夷地−北方資料展−:4階中会議室 幕末の蝦夷地を目指した人々の著作等を展示することにより、同時に開催する北方古地 図展の理解を助けるものとする。 4.その他 北方古地図及び展示会カタログを附属図書館ホームページで公開する。 附属図書館としてははじめてポスターを作製して、札幌近郊の高等学校をはじめ大学や公共図 書館、博物館などに配付すると同時に、各展示会のカタログと絵葉書1種(林子平の「三国通覧輿 地路程全図」)を作製して来館者への配付用に用意した。 北方古地図展については電子展示も可能とし、18点の古地図について高精細画像がプラグイ ン版などから検索できるようにした。これらの電子展示とカタログは、展示会終了後も附属図書館の ホームページをとおして学外からもアクセスすることができるようにしてある。 展示会の初日にあたる9月25日には、中村総長のご臨席のもとに特別展示会のオープンセレ モニーを挙行し、午後には百年記念会館大会議室において、高木崇世芝氏による「北海道地図の 変遷−江戸初期から明治初年まで−」と題した特別講演会も開催された。 おりから、新聞やテレビの取材を受けることとなり、北方古地図展の来場者は2,300人に達し、 三つの展示会をあわせると期間中の来場者は5,400人余にのぼった。土曜・日曜日には児童や 生徒が父母と一緒に会場にみえ、地図の形や大きさ、時代ごとの変化などを比べながら真剣に展 示を見ていた。また、会場に何度もお見えになる年輩の方もいらっしゃった。来場した人達は一様 に以下のような感想をもらしていて、今回の特別展はたいへん盛会であったことがうかがわれた。 ・60年程前に北大に勤めていたので、総長の写真とか懐かしかった! ・すべてじっくり見たので疲れました。 ・素晴らしい、こんな貴重なものを間近で見られるとは、ありがとうございました。 ・すごいものを見せていただいた。学外からも電子展示にアクセスしたい。 ・地図のデジタル画像も良かったです。 ・東京から来ました。130周年のとき又来ます。 ![]() ![]() ◆次の記事へ移る ◆前の記事へ戻る ◆目次へ戻る ![]() |