◇北京の図書館


あんまり観光地のことばかりでも申し訳ないので、ここで少し図書館のお話しでもしようかと思います。

北京には中国最大といわれている北京図書館があります。建物も立派で中国風の屋根がポイントです。
正面の入り口から入ることは出来ず、向かって左側にある小さな入り口を使います。入り口で荷物を預け、身分証明書を提示してやっと入館。中庭を囲んで「ロ」の字型に建てられ、中国書、洋書、逐次刊行物、単行本など、種類によって閲覧室が分けられています。
電算化もすすんでいて1992年以降に受け入れたものはコンピュータ入力されているそうです。CD−ROMも利用できます。コンピュータをさわるにはまずお金をはらって講習を受け、許可証をもらわなければなりません。また本を借りるための(利用者)カードを作るには、所属単位(職場や学校など)の紹介状と保証金、手数料、写真、身分証明書がいります。閲覧のみの利用でも身分証明書が必要で、利用できる身分は大学三年生以上に制限されています。
外国の学術書なども多く所蔵しており、公共図書館というよりは、学術図書館といった感じです。
内容は充実しているようですが、建物の構造などを見ても、利用しやすさという点ではまだまだ改善の余地がありそうです。

そのほかに、私が通った北京語言学院の図書館についてですが、ここも学内の者でも利用証を作ってもらうのにまずお金がいります。
単科大学なので蔵書もあまり多くなく、閲覧座席数も充分ではありませんでした。トイレの臭いがひどく、それを嫌って図書館を利用しない人もたくさんいます(とくに留学生)。留学生が多いので、各国の、内容が軽めの雑誌を集めた閲覧室もあり、そこは利用証がなくても入室できるのですが、気軽に入れるせいか、利用の仕方、また雑誌の整理の仕方はひどいものでした。よりよい学習環境を作るためにも、まず利用者教育から始めた方がよさそうです。

北京図書館でもそうでしたが、図書館の案内図など利用者向けのサインが少なすぎ、どこに何があるのか、すぐにわからないという状況で、初めての利用者や留学生を不安にさせる要因となっているように思いました。


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天安門万里の長城故宮頤和園・雍和宮

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