推薦者: 野坂 政司
所属: 情報基盤センター
ことばの地盤を掘り返してみよう
タイトル(書名):
声の文化と文字の文化
著者:
W.J.オング [著] ; 桜井直文, 林正寛, 糟谷啓介訳
出版者:
藤原書店
出版年:
1991.10
ISBN:
4938661365
北大所蔵:
推薦コメント
無文字社会の文化がどのように成立し、どのように伝承されていたかということは、想像も難しいし、考える糸口がどこにあるかも見つけにくい問題でしょう。
文字を手にした人間が、その後さらに多彩な表現メディアを獲得しつつ今日の情報文化社会を生活環境とするに至る過程で、声の文化がどのように生き延びてきたか、あるいは生きる環境を制限されてきたかという問題性は簡単には扱いきれない大きな問題です。
本を読んで考える、考えたことを書く、という文字という形を持ったことばに直面する作業は、大学において基本的かつ日常的な行動ですが、電子的メディア環境の利点を享受する一方で、声の文化における思考と意識の組織化と、文字の文化におけるそれとの違いや同一性についての、具体的で刺激的な洞察を追体験することは、大学での精神生活を深い層で充実させるきっかけとなる点において大きな意味があります。
文理を問わず、誰にとっても貴重な視点を提示する書物として、新入生の皆さんに推薦します。
文字を手にした人間が、その後さらに多彩な表現メディアを獲得しつつ今日の情報文化社会を生活環境とするに至る過程で、声の文化がどのように生き延びてきたか、あるいは生きる環境を制限されてきたかという問題性は簡単には扱いきれない大きな問題です。
本を読んで考える、考えたことを書く、という文字という形を持ったことばに直面する作業は、大学において基本的かつ日常的な行動ですが、電子的メディア環境の利点を享受する一方で、声の文化における思考と意識の組織化と、文字の文化におけるそれとの違いや同一性についての、具体的で刺激的な洞察を追体験することは、大学での精神生活を深い層で充実させるきっかけとなる点において大きな意味があります。
文理を問わず、誰にとっても貴重な視点を提示する書物として、新入生の皆さんに推薦します。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。