すべての学び手に |
タイトル(書名) | : |
ケアの本質 : 生きることの意味 |
著者 | : |
ミルトン・メイヤロフ著 ; 田村真, 向野宣之訳 |
出版者 | : |
ゆみる出版 |
出版年 | : |
1987 |
ISBN | : |
4946509119 |
北大所蔵 | : |
北大所蔵1 |
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推薦コメント |
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本書は、MILTON MAYEROFF著 On Caringの訳書です。対人援助職にとどまらず、すべてのケアの担い手にとって、ケアの営みにおいて常に立ち戻るべき本質が示されており、哲学書にしてはやさしい言葉で綴られている書物です。日本語も英語も一見すると、平易な言葉が並んでいるのですが、何度でも噛み締め味わうことができる論考です。高等教育機関において、「すべての学び手に」としてオススメしたい点は、メイヤロフが、ケアの対象を人のみならず、芸術、概念、理念というものにまで広げて考えているところです。メイヤロフは、ケアリングとは、ケアの受け手が他の誰かをケアできるようにすることである、と述べています。このことを、研究成果にあてはめていく想像力を、推薦者としては、すべての学び手に持ってほしいと思っています。自身の研究成果は他の誰かをケアしていくだろうか。他の誰かの成長や幸せの連鎖に寄与していくだろうか。研究者としての倫理観の醸成までをも、本書は視野に入れていると思います。 |
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