推薦者: 橋本 雄
所属: 文学研究科(日本史学講座)
身分: 教員
研究分野: 歴史学
仏教って、こんなに素晴らしいものなんだ。
推薦コメント
本書は、仏教関連の一般書である。ご自身断っておられるように、本書は純粋に正統的な仏教書ではない、かもしれない。だが、長年、奈良国立博物館で研鑽を積んでこられた氏の、仏教やモノへの愛がギュッと詰まった〈啓蒙の書〉である。
ある日、私はこの本を電車のなかで読み始め、終盤近くでとうとう泣き出してしまった。新書を読んで泣いたり笑ったりなどという経験は、初めてのことである。読者に直接繙いて貰いたいので、ここに詳しくは書かないが、西山氏の手がけた「東大寺のすべて」展(奈良博・二〇〇二年)を、東大寺附属の幼稚園児たちに展示解説するくだり(→笑える)。東大寺の福祉施設「整肢園」に入園している障害を持つ子どもたちに、やはり展示案内をするくだり(→泣ける)。いずれも、非常に感動的だ。仏教とは、とても心温まる、心休まるものなのだということを改めて実感させられた。そして、事の本質さえつかめば、どんな幼い相手にも肝腎なメッセージは伝えられる、ということを本書から学んだ。
本質をつかむこと。これを目指して学究生活を送り、教育に生かしていかないと! 日々の反省も込めて。
ある日、私はこの本を電車のなかで読み始め、終盤近くでとうとう泣き出してしまった。新書を読んで泣いたり笑ったりなどという経験は、初めてのことである。読者に直接繙いて貰いたいので、ここに詳しくは書かないが、西山氏の手がけた「東大寺のすべて」展(奈良博・二〇〇二年)を、東大寺附属の幼稚園児たちに展示解説するくだり(→笑える)。東大寺の福祉施設「整肢園」に入園している障害を持つ子どもたちに、やはり展示案内をするくだり(→泣ける)。いずれも、非常に感動的だ。仏教とは、とても心温まる、心休まるものなのだということを改めて実感させられた。そして、事の本質さえつかめば、どんな幼い相手にも肝腎なメッセージは伝えられる、ということを本書から学んだ。
本質をつかむこと。これを目指して学究生活を送り、教育に生かしていかないと! 日々の反省も込めて。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。