推薦者: 中村 重穂
所属: 国際連携機構国際教育研究センター
身分: 教員
研究分野: 日本語教育史、意味論
研究のための「転ばぬ先の杖」
タイトル(書名):
実証的教育研究の技法 : これでできる教育研究
著者:
西川純著
出版者:
大学教育出版
出版年:
2000
ISBN:
4887303742
北大所蔵:
推薦コメント
この本は著者の学生(大学院生)指導体験から得た知見をもとに書かれた「研究」のための手引き書である。素材の多くは教育学、特に教育現場の実践を想定しており、それらをどのように研究テーマとして成立させ処理していくかについて解説してくれている。副題に「これでできる教育研究」とあるが、実際の教育研究は現場の生身の人間(生徒・学生)を相手にするのだからこの本を読めば全て滞りなく研究ができるというわけではない。そのことは著者自身が最もよく分かっているだろう。それでもこの本を推薦するのは、学生が、壁にぶつかったり悩んだり理解しにくかったりする点を見極めてそこに丁寧な対処法を示してくれているからであり、(原理的なこととハウツー的なことがやや混在しすぎる感はあるが)これから「研究」に踏み込もうとする学生が読んでおくと役に立つことがいろいろあると思う。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。