推薦者: 寺沢 重法
所属: 文学研究科
人は「自分の力で考えること」はできるか?人は「意識して行動」できるのか?
タイトル(書名):
「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤
著者:
下條信輔
出版者:
講談社
出版年:
1999
ISBN:
4061494392
北大所蔵:
推薦コメント
認知心理学者・神経心理学者の下條信輔先生による概説書。非常に高度な内容であるが、分かりやすく説明されていると思われる。
本書のツボを私なりに一言でまとめてしまうと、「人は、自らの意識によって主体的に行動していると実感するが、必ずしも主体的に行っているわけではない。意識して行っていると思った行動が実は無意識のうちに始まっていたり、いろいろな錯誤や認知エラーが含まれていたりする」といったとこになるだろうか。こうしたことが、様々な生理学的・脳科学的実験の知見を踏まえながら説明されている。「主体性」「自由意思」「自分の考えで」といった実感・言説に認知科学の立場から疑問を投げかけるというところだと思われる。
本書のツボを私なりに一言でまとめてしまうと、「人は、自らの意識によって主体的に行動していると実感するが、必ずしも主体的に行っているわけではない。意識して行っていると思った行動が実は無意識のうちに始まっていたり、いろいろな錯誤や認知エラーが含まれていたりする」といったとこになるだろうか。こうしたことが、様々な生理学的・脳科学的実験の知見を踏まえながら説明されている。「主体性」「自由意思」「自分の考えで」といった実感・言説に認知科学の立場から疑問を投げかけるというところだと思われる。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。