推薦者: 中村 重穂
所属: 国際連携機構国際教育研究センター
ブームが沈静化した今こそ冷静に読んでみよう
タイトル(書名):
これからの「正義」の話をしよう-いまを生き延びるための哲学-
著者:
マイケル・サンデル
出版者:
早川書房
出版年:
2010
ISBN:
4152091312
北大所蔵:
推薦コメント
言わずと知れた、「NHK白熱教室」のネタもととなった本である。テレビでのサンデルの講義に独特のスタイルがあったこともあって売れに売れたらしい(僕の持っているのは第78版!)が、こうした本はブームが去った今こそ落ち着いて読んでその内実を判断する必要があるだろう。
サンデルは、現代世界のアクチュアルな問題を古典から現代までの政治思想と結びつけて論じながら彼なりの(=コミュニタリアンとしての)哲学を開陳していくが、その解決が妥当であるかどうかは読者が今一度批判の目をもって考えるに値するものである。
今は文庫版も出て読みやすくなっているので、曲がりなりにもあれだけの人びとがテレビの前で”白熱”したその原点に目を通すことは無駄ではないと思う。
サンデルは、現代世界のアクチュアルな問題を古典から現代までの政治思想と結びつけて論じながら彼なりの(=コミュニタリアンとしての)哲学を開陳していくが、その解決が妥当であるかどうかは読者が今一度批判の目をもって考えるに値するものである。
今は文庫版も出て読みやすくなっているので、曲がりなりにもあれだけの人びとがテレビの前で”白熱”したその原点に目を通すことは無駄ではないと思う。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。