推薦者: 橋本 雄
所属: 文学研究科

偽装・捏造・うそ・いつわりの歴史はすぐそこに

タイトル(書名):
偽りの外交使節――室町時代の日朝関係(歴史文化ライブラリー)
著者:
橋本雄
出版者:
吉川弘文館
出版年:
2012
ISBN:
464205751X
北大所蔵:
北大所蔵 1 
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推薦コメント

世の中、詐欺や捏造が至るところで見られます。ところが、一部の心ない日本の人種主義者によって、それは大半が外国人のしわざだ、などという意見がネット上のあちこちに見られます。本当にそうでしょうか? そうした「悪さ」は今でも昔でも、日本人だろうと無かろうと、あちこちでなされてきたことです。
本書では、対馬や博多あたりの人間が「偽使(偽造/偽装された使節)」を頻繁に渡し、朝鮮王朝に無心を繰り返していたことを、その状況や理由、背景等の諸問題に分け入りながら解明しています。通信機器手段のない前近代の外交がどんなものだったのか、皆さん、想像がつきますか?

※推薦者のプロフィールは当時のものです。