フランス人画家が描く日本古代神話の色彩曼陀羅の世界 |
タイトル(書名) | : |
日本神話 |
著者 | : |
マークエステル |
出版者 | : |
Xiang-Hap社(香港) |
出版年 | : |
2006 |
ISBN | : |
2-9526088-0-6 |
北大所蔵 | : |
北大所蔵1 |
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推薦コメント |
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このずっしりと重い大判の画集を開いてゆくと、驚きを禁じえない。日本の原点とされてきた『古事記』の世界が、われわれが何となく思い描いていたものとはまるで違う壮大な色彩宇宙として展開してゆくのだ。古事記の物語世界に肉迫してゆくそのイメージ力の雄渾さ。創世神話を彩って華麗に舞い上がるその色彩のド迫力。これまで誰がこのような途轍もないスペクトルでわれわれの神話世界を表現してきただろうか。
描いているのは、大の親日家であり――首相経験者から著名歌手にまで及ぶその交友の広さは驚くばかりである――、日本文化に非常に造詣の深い現代フランス人画家マークエステル。彼は1970年に初めて日本の土を踏んだ途端に、日本の風土と文化に恋してしまったのだという。それから彼は何と『古事記』を通して日本語を学び、日本の神話の世界の探求に没頭していった。つまりこのフランス人画家は日本神話のスペシャリストでもあるのだ。マークエステルによれば、どの国の神話も素晴らしいが、その中でも日本の神話は、物語の宇宙的雄大さにおいて比を見ないものであるという。
この大画集は、先ずは画家マークエステルの芸術的一大達成として、そしてわれわれ日本人が自身の神話世界を知るための導きの書として、さらには日仏の文化交流の大輪の花として、日本人のひとりひとりが手に取り分け入ってゆくべきものだろう。とりわけ若い学生諸君には是非読んでもらいたいと思う。
(なお、北分館に配架されている本書は、マークエステル札幌後援会から寄贈されたものであることを付言しておく。)
#北分館では,平成19年度に以下の展示会と講演会を開催しました。
#・2007年6月11日(月)〜7月20日(金) マークエステル画集『日本神話』展示会〜フランス人現代画家が『古事記』に見た色彩曼陀羅の世界〜
#・2007年7月13日(金) マークエステル画集『日本神話』講演会
#http://www.lib.hokudai.ac.jp/modules/tinyd21/index.php?id=1
#(北分館2008-12-25)
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