推薦者: 千葉 惠
所属: 文学研究科
人文学はどのようなひとを育てるか
タイトル(書名):
哲学修業時代
著者:
H.G.ガーダマー (中村志朗訳)
出版者:
未来社
出版年:
1982
ISBN:
北大所蔵:
推薦コメント
本書は哲学、そして広くは文学、神学などを含む人文学一般への、生き生きした人物評伝を媒介にしたものとしては、最良の入門書であろう。1900年ドイツ生まれという著者が生きたその時代が人類史においても特筆すべき時代であったことからくる興味深さもさることながら、本書は人文学を学んだひとはどのようなひととなり、そしてどのように人々と交わるかを、さらに人間を愛情をもってどれほど豊かなものとして、また正確さにおいて説得的なものとして描きうるかをいかんなく伝えている。それにしても彼の交流のなんと豊かなことか、P.ナトルプ、E.フッサール、N.ハルトマン、R.ブルトマン、M.ハイデガーそしてK.ヤスパース等のひとと学問への姿勢を知ることができる。また、分かりやすくそして生の現場と離れない仕方でこれらの人々の哲学が紹介されている。人文学とはいかなる学であり、またいかなるひとを作るかを知りたいと思うひとには必読の書です。
#「ポイエーシス叢書」版(1996年刊)のタイトルは『ガーダマー自伝 : 哲学修業時代』。「フィロソフィア双書」版(1982年刊)のタイトルは『哲学修業時代』。(北分館2007/10/15)
#「ポイエーシス叢書」版(1996年刊)のタイトルは『ガーダマー自伝 : 哲学修業時代』。「フィロソフィア双書」版(1982年刊)のタイトルは『哲学修業時代』。(北分館2007/10/15)
※推薦者のプロフィールは当時のものです。