推薦者: 鍋島 孝子
所属: メディア・コミュニケーション研究院
自分も虐殺に荷担してしまうかもしれない
タイトル(書名):
イェルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告
著者:
ハンナ・アーレント
出版者:
みすず書房
出版年:
1969年
ISBN:
4622020092
北大所蔵:
推薦コメント
アドルフ・オットー・アイヒマンはナチス・ドイツの元親衛隊中佐。強制収容所にユダヤ人を組織的、且つ大量に送り込みました。戦後、逃亡の末、捕らえられ、イスラエルで人道に反する罪に問われて裁判を受けました。
著者ハンナ・アーレントはユダヤ系の思想家。アイヒマンの裁判を通じて、平凡な人が国家の命令に従い、いかに蛮行に至ったかを論じています。読者は個人のモラルとは、組織とは、国家の統制とは何かと考えさせられるでしょう。
皆さんは将来、御自分が所属する社会に押しつぶされそうになったとき、どうしますか。良心から反対できますか。それとも流されて保身に走りますか。
この心の葛藤は、恐らく永遠に世界中で繰り返させるでしょう。民族虐殺が起きているアフリカでも然りです。
著者ハンナ・アーレントはユダヤ系の思想家。アイヒマンの裁判を通じて、平凡な人が国家の命令に従い、いかに蛮行に至ったかを論じています。読者は個人のモラルとは、組織とは、国家の統制とは何かと考えさせられるでしょう。
皆さんは将来、御自分が所属する社会に押しつぶされそうになったとき、どうしますか。良心から反対できますか。それとも流されて保身に走りますか。
この心の葛藤は、恐らく永遠に世界中で繰り返させるでしょう。民族虐殺が起きているアフリカでも然りです。
※推薦者のプロフィールは当時のものです。