推薦者: 下澤 楯夫
所属: 電子科学研究所

邪悪と勇気

タイトル(書名):
平気でうそをつく人たち : 虚偽と邪悪の心理学
著者:
M・スコット・ペック著 ; 森英明訳
出版者:
草思社
出版年:
1996.12
ISBN:
4794207417
北大所蔵:
北大所蔵 1 
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推薦コメント

 人間は一人では生きられず、言葉と行動を通して多くの他個体と相互作用し、社会構造をつくり出し、その中で生きる生物である。その中では、弱い人間を助ける作用も重要な性質(心)として保存される。しかし、作り出された社会構造や機能にただ乗りして生きる邪悪な個体も必ず現れる。
 邪悪なずるい個体は、弱いフリをし、弱者を助ける傾向を持った善良な個体を、虚偽と邪悪で満ちた心の闇に引きずり込む。このような「平気で嘘をつくひと」に出会ったとき、「神の慈悲」にすがるだけではなく、自らの力で虚偽と邪悪を切り捨てる勇気だけが自分を救う。

※推薦者のプロフィールは当時のものです。