平成14年度「情報探索入門」を終えて

情報サービス課参考調査掛

 平成13年4月から高等教育機能開発総合センター全学教育委員会と附属図書館との協議にもとづき、文献検索の方法を初年次で習得しておくことが、その後の高年次学習でもきわめて有効であるとのもとに全学教育科目 一般教育演習における「情報探索入門」の講義が実施されました。平成14年度一般教育演習担当教官全員に講義の希望の有無を調査した結果、前期30名、後期17名、合計47名の教官から申し込みを受け、総数805名の受講がありました。

 「情報探索入門」は講義担当教官列席のもとに、半期15コマの中の1コマ90分を図書館職員およびびティーチング・アシスタント(TA)のスタッフで行われ、内容としては図書館資料を検索するための基本である蔵書検索の実習を中心に、また図書館ホームページを利用したサービスの紹介等ガイダンス的な内容も含めて授業がおこなわれました。

 平成14年度末で資料数約340万冊を所蔵し、本館、分館、学部図書室併せて19の図書室があり、読みたい資料が学内のどの図書館(室)で所蔵しているかという事前調査が必要になります。直接書架に行って探すというのは効率のいい探し方ではありません。蔵書検索システム"OPAC"(Online Public Accesss Catalog)を使って検索し、目的とする資料のあり場所を確認してから書棚、書庫へいくことを習慣づけることが必要です。

 北大の蔵書検索システムは一見、キーワードを入れば簡単に誰でも操作できるものではありますが、より使いやすい機能を備えていますのでこれらを紹介しながら、基本操作、検索語の入力上のポイント、検索結果の見方、雑誌については所蔵巻号の表示の見方や全国蔵書の検索方法等について実習してきました。
 自由検索の時間には受講学生のテーマにあった図書を探す演習を行っていますが、テーマを表す言葉をいろいろと考えて、キーワードを工夫することを援助指導しています。
 また教官から要望があれば、文献検索データベースの紹介や電子ジャーナルの見方等についても紹介を行っています。
 大多数の新入生はすでにインターネットを経験しており、端末操作については問題ありませんが、データベースの決まり事を十分に理解しないで使っているため検索結果がうまく得られないケースも見受けられます。

 アンケートの結果を見る限り、97%の学生がこの講義が役に立ったと回答を寄せています。大学入学後早期にこの講義を受けたことを機会に、図書館をより身近に感じてもらい、図書館資源(資料はもちろん人をも)を有効に活用されることを望みます。


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