本は脳を育てる ~北大教職員による新入生への推薦図書~ 

推薦者 :  敷田麻実      所属 :  高等教育推進機構      身分 :  教員      研究分野 :  観光、地域再生
学ぶことを学べる本
タイトル(書名) 学びとは何か : 「探究人」になるために
著者 今井むつみ
出版者 岩波書店
出版年 2016
ISBN 4004315964
北大所蔵 北大所蔵1 
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推薦コメント

大学を出たときが学びのピークで、それ以降は知識レベルが下がっていくだけという批判には三分の理を認めるが、それは学習や学びをなめてかかっている。本当は社会に出てからが学びの本番であり、答えのない問題を解くチャンスに日々恵まれる。学校を出たときが学力のピークだという考えは、教室でインプットした知識だけで社会が理解できるという誤解に基づいている。学びは重要である。大学では、膨大な資料を読み、それを知ったうえでの研究を求められる。そのため、知識を得ること、レクチャーされることが大学生活の中心となりがちである。しかし、本書を読めば、知るだけでは不十分だということがわかる。つまり、知識を積み重ねるだけでは、その先の「創造」がないのだ。しかし、ちょっとした意識転換で、新しい解決法や「うーん、その手があったのか」という創造的解決の快感を味わうことはできる。本書では、理解や学習の構造、学習者として学びをどう身につければよいかなど、学ぶことを学べる。

※推薦者のプロフィールは当時のものです。

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