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キャリア教育の専門家が、[将来なりたい職業や成し遂げたい事などの]「夢」との付き合い方について述べている本である。著者は、「現在の日本社会は、『夢』をあおる社会であり、夢を持つことを強要する雰囲気を持った社会である。」ととらえている。そのような社会の中で、1)「夢」が見つからないとき、2)「夢」の実現を全力でめざしているとき、3)「夢」が実現できそうもないとわかったとき、どのように考え対処していったら良いか、キャリア教育や心理学などの研究成果にもとづき述べられている。
「重要なのは、[夢が見つからなくても]思いつめたりすることなく、気軽に試行錯誤できること。」、「『夢』は固定的なものではなく、育ったり、育てたりできるもの」、「ピンポイントの仕事や職業だけを『夢』に指定して、『ハイ終わり』ではなくて、周辺の現実的な環境を調べてみたり、」自分がなぜそのような夢を持つようになったかを考えてみる、「『やりたいこと』が出てこないのであれば、今世の中が必要としている『やるべきこと』や、自分にできる『やれること』のほうから考えてみる」、など参考になりそうな考え方がたくさん示されている。
卒業後の進路や将来の目標を考える時、ぜひ参考にしてほしい。
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