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国を挙げての「留学」ばやりである。文部科学省もAKB48まで動員して「トビタテ!留学JAPAN」なるキャンペーンまでやっている。北大から海外協定大学に留学する学生も増えているようで結構なことである。(「留学」したことがない僕はちょっと僻んでこの推薦文を書いているのだが)かつては「留学」というのは決定的にエリートへの道筋であった。筆者はその時代に「留学」し(て苦労し)た代表者としての魯迅と漱石を軸にして、「留学」ということが日中それぞれの社会と個人にどのような意味を持ったかを浮かび上がらせようとしている。今と昔で意味合いは違うものの「留学」という経験がもたらすであろうものを知ることは重要である。特にこれから留学を希望する人、海外で働きたい人に一読を勧めたい。 |