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現代物理学では、重力や磁力といった遠隔力も、場や力線の概念を用いて当然の如く説明されている。しかし、12世紀から18世紀の人々にとっては、極めてやっかいな現象で、神や魔術といった超自然の力にすがるしか納得する統べはなかった。ニュートンによる万有引力の発見に代表されるように、近代物理学は「磁力と重力」という目に見えない力の謎を克服する努力から派生したのである。いま物理学と呼ばれている思考体系が、如何にして魔術や神と決別したのか? 本当に、決別しているのか?
よくもこんな調べたものだという博覧強記の根拠に支えられた自然科学概論となっているが。今日の社会にはびこる似非科学と真の科学を識別するためにも、理科系だけではなく、文理融合の批判的思考の好材料として、是非読んで欲しい。ISBN4-622-08031-1、ISBN4-622-08032-X、ISBN4-622-08033-8
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