当図書館には、北海道のほか樺太、千島列島、アリューシャン列島、ロシア極東地方、シベリア・アラスカ・北氷洋など北太平洋とユーラシア北部の全域にわたる文献を網羅的に収集管理するために「北方資料室」がおかれている。このような北方地域の全分野に関する文献を収集している機関は国内には他に見られずその収書は当館のユニークな蔵書の一つとなっている。
「北方資料室」の由来は、文学部に昭和12年10月「北方文化研究室」が設置され、昭和41年「文学部附属北方文化研究施設」に改組された際、当館がその収集資料を引き継ぎ、これに札幌農学校以来蓄積されてきた当館所蔵の北方資料を合体し「北方資料室」を開設したものである。
その後「北方資料室」には開拓使仮学校、札幌農学校以来の北海道大学の文書、出版物、写真その他の記念物を保管する「北海道大学沿革資料室」と札幌農学校時代の蔵書を別置する「札幌農学校文庫」が併置され、本資料室は北方資料のみならず北海道大学に関する資料の宝庫となっている。
現在、「北方資料室」所蔵の写本、写真、地図・図類等の資料について、文字情報ばかりでなく画像情報も含めたデータベース化作業を行っている。このデータベースの一部は、インターネットを通して当図書館のホームページ(http://www.lib.hokudai.ac.jp)上で「北方資料マルチメディアデータベース」として公開している。
図 書 (和書) 27,300冊 地図・図類 5,000枚 (洋書) 8,100冊 開拓使外国人関係書簡 5,000通 パンフレット類 12,400冊 北海道関係写真 5,600枚 写本類 4,500冊 「ユーカラ」レコード 180枚 漁場関係旧家資料(簿書) 850冊 札幌農学校文庫(和書) 7,200冊 (一枚物) 3,700点 (洋書) 5,000冊 |