コレクション 【 地図・地誌 】

ロシア古地図 / 旧ソ連邦20万分の1地勢図 / 中国東北部、朝鮮半島、内蒙古20万分の1地勢図 / 帝政ロシア地誌コレクション


(1) ロシア古地図

107 枚 400×350mm 縮尺1:840000 [ロシア古地図の詳細] (附属図書館所蔵・1995年度大型コレクション)

「ロシア帝国とその隣接地方の詳解地図」と名付けられたこの地図は、1810年頃ロシア帝室地図部が、アレクサンドルI世に献呈したものです。本地図の最大の特徴は、84万分の1という縮尺の大きさです。その詳細さにおいては従来の歴史地図とは水準をことにしたもので、地形・道路・耕地利用状況・教会の規模にいたるまで表示されています。銅版の美しい手彩色で、教会を示す十字架がいたるところにめだっています。これは非常に稀な地図で、国内のみでなく、アメリカの議会図書館にも所蔵されておらず、西側では英国図書館に所蔵されているのみのようです。


(2) 旧ソ連邦20万分の1地勢図

4,504 枚 (スラブ研究センター所蔵)

ソ連閣僚会議測地・地図制作本部発行のもので、従来は軍事目的及び政府のための利用に限定されて門外不出でしたが、最近になって漸く公開されたものです。この地図は、日本の国土地理院の地形図と同様、経度6度幅ごとに中央経線を設定するユニバーサル横メルカトル(UTM)図法で書かれており、1956年から1991年までに測量・調査された旧ソ連全土の陸地部分が網羅されています。


(3) 中国東北部、朝鮮半島、内蒙古20万分の1地勢図

430 枚 (スラブ研究センター所蔵)

前記、旧ソ連邦地図の続編といえるものです。


(4) 帝政ロシア地誌コレクション

(Geographical descriptions and maps of Imperial Russia) 15 点 [ 帝政ロシア地誌コレクションの詳細 ] (附属図書館所蔵・2001年度大型コレクション)

帝政ロシア地誌コレクションは、18世紀後半に作成されたロシア各地方、および主要都市の地図、16世紀初頭に神聖ローマ皇帝使節としてロシアを訪問したジギスムント・フォン・ヘルベルシュテイン(1486-1566)のロシア見聞記、および18世紀後半から19世紀 初頭にかけて、主に西欧で出版されたロシア風俗・事情を伝える書物など、あわせて15点の資料から成る。 これら全てを書架にならべても、わずか2段を塞ぐに過ぎないが、いずれも、希少性が高く、かつ資料的価値の高いものであり、 附属図書館の蔵書の一角を占めるにふさわしく、また今後のロシア研究に大いに裨益するものと期待される。